【奈良公園① 興福寺と猿沢池】 藤原氏の氏寺で、国宝の宝庫。猿沢池の七不思議とは・・・

大人のりんご病発症から11日・・・、なんだかぶり返したようで、38度の発熱と、お尻と太もも裏の筋肉痛が・・・

痛くて、痛くて、眠れません~~。

何かしている方が気がまぎれるわっ、というわけで、こんな深夜にブログです。

今日は奈良県奈良市の興福寺(こうふくじ)を紹介します。

参拝記

少し前に、【天河大弁財天社】【五代松鍾乳洞】【ごろごろ水】など、奈良県のお参りと観光スポットについて書いたので、続けて奈良県の紹介です。

 

 

今日からしばらくの間書くのは、奈良公園。

広大な奈良公園は、見所がたくさんあります。

  1. 興福寺(こうふくじ)と猿沢池(さるさわいけ)
  2. 春日大社(かすがたいしゃ)
  3. 東大寺(とうだいじ)と二月堂(にがつどう)
  4. 若草山(わかくさやま)

の順番で、紹介したいと思います。

 

トリミングした微妙な写真で悪いのですが、奈良公園の最寄り駅は、近鉄奈良駅。

駅の東口には、奈良時代の僧侶、行基(ぎょうき)像があります。

 

行基 ウィキペディア・・・簡単に言うと、民衆に仏教を広め、社会事業をし、奈良の大仏建立の責任者となったお坊さんです。

 

 

奈良公園周辺のどこかの交差点で撮った写真。

シカがテクテクと横断歩道を渡る。

 

 

 

近鉄奈良駅から徒歩10分ほどで、興福寺(こうふくじ)に到着。

興福寺は法相宗の大本山の寺院で、「古都奈良の文化財」の一部として世界遺産に登録されており、東金堂(写真左)と五重塔(写真右)は、共に国宝です。

 

奈良時代に創建されたお寺ですが、たびたび火災に見舞われ、平安時代末期の源平合戦時にはほとんどの建物が焼けてしまい、後に再建されました。

五重塔は、室町時代の再建です。

高さ50.1メートルで、現存する日本の木造塔としては、京都の東寺五重塔に次いで高いもの。

 

 

五重塔の隣にある東金堂(国宝)。こちらも、室町時代の再建。
大仏を建立した聖武天皇が、伯母にあたる元正天皇の病気平癒を祈願し、薬師三尊を安置する堂として創建したもの。

 

 


シカの模様。

シカと言えば、春日大社ですね。

興福寺も、春日大社も、藤原氏と関わりの深い寺社です。

中でも興福寺は、藤原氏の祖・藤原鎌足とその子息・藤原不比等ゆかりの寺院で、藤原氏の氏寺であり、古代から中世にかけて強大な勢力を誇りました。

藤原氏、歴史で習いましたね。

 

 

飛鳥時代、蘇我氏(そがし)が絶大な権力を手にし、やりたい放題していました。

そこで、中大兄皇子(なかのおおえのおうじ。後の天智天皇)と、藤原氏の祖である鎌足(かまたり)らが、宮中で蘇我入鹿を暗殺(乙巳の変)。

これ以降、藤原氏は、天皇のほとんどの后・妃を身内から出し続けて天皇の外戚となり、1200年以上もの間、廷臣の一大勢力であり続けます。

 

乙巳の変。首をポーン!とはねた絵が、何ともおそろしや。

絵の上に書かれている女性は、当時の天皇・推古天皇(女帝)です。

この絵はずーっと後の江戸時代に書かれたもので、蘇我入鹿を討ったのは、中大兄皇子に命令された佐伯子麻呂と葛城稚犬養網田。

入鹿の死後、父の蘇我蝦夷は屋敷に火を放って自害し、蘇我氏は滅びました。

ちなみに、蘇我蝦夷が死んだとき、朝廷の歴史書が焼失してしまったのだそうです。

 

 

さて、蘇我氏暗殺命令を出した中大兄皇子は後に天智天皇として即位しますが、病に臥せり、弟の大海人皇子(おおあまのおうじ)に天皇を継がせることになるのですが、大海人皇子はこれを辞退し、僧侶となって吉野へ入ります。(大海人皇子は、中大兄皇子が息子に継がせたがっているのを知っており、自分の身の安全を考えて吉野へ下った)

 

 

ライバルがいなくなったので、天智天皇は自分の可愛い息子・大友皇子を次の天皇(弘文天皇)にし、死去。

しかし、後に、吉野にいた大海人皇子が兵をあげ、甥の弘文天皇を討ち(壬申の乱)、天武天皇として即位しました。

 

りんご病で寝込んでいた時、手塚治虫さんの火の鳥 太陽編を読んでいたのですが、ちょうど天智天皇・弘文天皇・天武天皇の時代を舞台に書いたもので、とても面白いのでオススメです。

 

過去に、淡路廃帝・淳仁天皇と、日本最大の怨霊・崇徳天皇南北朝時代の説明と、いくつか天皇家の皇位継承争いを書いてきましたが、この天智・天武天皇時代も激動の時代で面白いので、興味のある方は調べてみてはいかがでしょうか。

 

 

ちなみに、吉野に下ったものの甥を討ち、天皇となった大海人皇子(天武天皇)は、「天皇」を称号とし「日本」を国号とした最初の天皇と言われています。

兄の中大兄皇子らにより蘇我氏が滅ぼされ、蘇我蝦夷自害時に朝廷の歴史書が焼失してしまったため、新しく「日本書紀」と「古事記」の編纂を命令した天皇でもあります。(初代天皇が即位してから600~700年後に造られた歴史書なので、どこまで本当のことを書いているのかわかりません。その後も幾度か書き換えられているようですし)

 

天武天皇のことばかり書きましたが、初代天皇は神武(じんむ)天皇で【橿原神宮(かしはらじんぐう)】の地で即位されました。

 

 

 

さてさて、お話を興福寺に戻しまして、こちら、南円堂。

 

 

いろんなところに、シカがいるので、子連れにも楽しいです。

 

 

さて、次は、興福寺南円堂のすぐ南にある猿沢池(さるさわいけ)へ。

土産物屋が並んでいて、楽しい通りです。

 

 

猿沢池は、そんなに大きくないです。人工的に作られた周囲360mの池で、猿沢池の七不思議というものがあります。

  1. 猿沢池の水は、決して澄むことはない。
  2. また、ひどく濁ることもない。
  3. 水が流入する川はなくまた流出する川もないのに、常に一定の水量を保っている。
  4. 亀はたくさんいるが、なぜかカエルはいない。
  5. なぜか藻も生えない。
  6. 毎年多くの魚が放たれているので増える一方であるにもかかわらず、魚であふれる様子がない。
  7. 水より魚の方が多くてもおかしくないような池。

 

やたらに亀だらけの池でした。

 

 

興福寺は文化財をたくさん所有しており、国宝は26件、重要文化財は44件にもなるそうです。

私達は入りませんでしたが、「興福寺国宝館」もあるようなので、仏像などお好きな方は、一緒に入ってみてはいかがでしょうか。(春日大社はさらに多くの国宝と重要文化財を有している!)

 

 

次は、春日大社を紹介したいと思います。

春日大社は、全国に1,000ある春日神社の総本社で、中臣氏(のちの藤原氏)の氏神を祀った神社です。

 

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(この旅行記は2006年です)

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交通アクセス

近鉄奈良駅から徒歩10分ほど。

近くの宿泊施設

春日ホテル。興福寺のすぐ隣です。

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