間に、三重県の花の窟・花窟神社(世界遺産)と、獅子岩、鬼ヶ城の記事が入りましたが、また和歌山に戻ります。
・熊野本宮大社(世界遺産)の記事はこちら
・大斎原と熊野川(世界遺産)の記事はこちら
・玉置神社(世界遺産・熊野三山の奥宮)の記事はこちら
・神倉神社(世界遺産)の記事はこちら
・熊野速玉大社(世界遺産)の記事はこちら
と熊野三山のお参りをしてきましたが、最後は熊野那智(なち)大社です。
熊野三山、熊野詣(くまのもうで)とは
霊場「熊野三山(くまのさんざん)」は、和歌山県熊野地方にある「熊野本宮(ほんぐう)大社」「熊野速玉(はやたま)大社」「熊野那智(なち)大社」の三社と、那智大社と密接な関係を持った那智山青岸渡寺(せんがんとじ)、補陀洛山寺(ふだらくさんじ)の二寺を加えた総称で、世界遺産に登録されています。
また、これらに参詣することを「熊野詣(くまのもうで)」と言います。
上のマップの赤丸が、熊野三山。(黄色の補陀洛山寺は未訪問)
上のマップの青丸は、熊野三山と関わりのある神社です。
参拝記
今日紹介するのは、熊野三山の一つ「熊野那智大社」の別宮である「飛瀧(ひろう)神社」と、御神体「那智大滝」です。
公共交通機関で熊野詣をする方は、熊野御坊南海バスHPで路線バス、フリー乗車券、定期観光バスをご覧ください。
車で行く場合、観光バスの駐車スペース横に数台分と、近くの土産物店の有料駐車場があります。(500円)
熊野那智(なち)大社には見所がいくつかあるので、
・別宮の「飛瀧神社」と、御神体「那智大滝」(世界遺産)
・那智山 青岸渡寺(世界遺産)
・熊野那智大社(世界遺産)
・大門坂(熊野古道・中辺路の一部)と夫婦杉
の、順番に記事にしていきたいと思います。
私達は車で飛瀧(ひろう)神社鳥居近くの有料駐車場にとめたのですが、無料駐車場を利用したい方、熊野詣の雰囲気をより味わいたい方、時間のある方は、大門坂の南に大門坂駐車場があるので、こちらで車を止めたり、バスを降りたりして散策するとよいかと思います。
(歩行距離2.5km、所要時間1時間くらい)
周辺の位置関係はこんな感じです。
一番南にある大門坂駐車場は無料ですが、それより北側の駐車場はほぼ有料です。
お土産屋さんの駐車場は500円前後、那智大社と青岸渡寺へは通行料800円の防災道路を通ります。
車で行く場合、一番安上がりなのは、大門坂の南にある無料駐車場です。
私達は、飛瀧(ひろう)神社鳥居近くにある土産物店の有料駐車場にとめました。
一回500円で、駐車券をお店に持っていったら、アイスクリームが割引になるそうです。
那智の滝は巨大なので、車道からこんなにはっきり見えます。
熊野那智大社の別宮「飛瀧(ひろう)神社」の鳥居。
記念写真コーナーがあって、一枚1100円で買えます。(自分達のカメラでも撮影してくれます)
このあたりから、細かい飛沫が心地よかったです。
滝の飛沫に触れることによって、延命長寿の霊験があるそうですよ。
那智の大滝は、熊野那智大社の別宮「飛瀧(ひろう)神社」の御神体です。
昔、神武天皇(初代天皇)がこの大瀧を神と祀られ、大穴牟遅神(おおなむぢ。スサノオの子孫でオオクニヌシの別名。出雲大社の御祭神でもある)の、御神体と仰がれました。
那智の滝は直下133m、銚子口の幅は13m、滝壺の深さは10m、平時の水量は毎秒約1トン程度。
栃木県日光の「華厳(けごん)の滝」、茨城県奥久慈の「袋田の滝」とともに、日本三名瀑の一つで、一段の滝としては落差日本一を誇ります。
宇多天皇をはじめ、百十余度の御幸があり、花山法王は二の滝の断崖上に庵を設け、1000日間も山にこもりました。
山伏、修験者の開祖である役行者(えんのぎょうじゃ)が滝行をして以来、修験道の道場となったそうです。
・・・といっても、この大滝でみんな修行をしたわけではなく、60余りの滝のうち、瀧篭修行の行場として扱われた48の滝の総称を「那智の滝」というそうで、この大滝は「一の滝」とも呼ばれています。
毎年7月9日と12月27日には、古来からの神事にのっとり、神社(飛瀧神社)の御神体としてこの滝を崇め、「御滝注連縄張替行事」が行われ、大晦日にはライトアップが行われるそうです。
毎年7月14日に行われる扇祭(那智の火祭)は有名ですね。
一度見てみたい・・・。
那智の大滝と、隣接域の那智原始林は共に、世界遺産で国指定天然記念物です。
滝の右手側の原始林で、南方熊楠(みなかたくまぐす)が粘菌の採取を行ったそうです。
大香炉。
夫の左後ろから、お瀧拝所へ入れます。大人300円、小中学生200円です。
那智の大滝には本殿も拝殿もありませんが、300円納めれば、お滝拝所舞台と祈願所に行けます。
こんな近くで大瀧にお参りができます。
飲めば長生きできるとされる滝壺の水(延命水)が頂けます。
持って帰りたい方は、お守授与所にとっくりがあります。(500円)
神盃を持って買える場合、一枚100円。
まん丸おめめのかわいい龍神様。
左に、もう一箇所、お水取りが出来るところがあります。
こちらはエキゾチックな龍神様。
お滝拝所舞台。
かなり近いです。
飛沫が気持ちいいです。
那智の滝は、マグマの壁です。現在、関西に活火山はありませんが、大昔はけっこう活発に活動していたんですね。
祈願所。
絵馬札と、護摩木が並んで表示されているのは、神仏習合の名残です。
香炉もあり、護摩線香は1束100円でした。
香炉には、八咫烏マークが刻まれていました。
お参りが済んだ後、飛瀧神社お守授与所で、日本神話の絵本3冊セットを買いました。(1000円)
【花の窟、花窟神社(世界遺産)の記事】で、この絵本からあらすじを載せました。
小さな注連縄は、那智の大滝にかかっていた大注連縄の一部です。
神職が命綱もつけずに張り替えるそうで、注連縄として使われたものを、災難除札と一緒にして授けて頂けます。
裏には、
「この注連縄は那智大滝の落ち口にかけられている実際の注連縄に使用されたさらしで奉製しております。那智大滝のご神徳にあやかりあなたの難が除かれますように御祈願いたしました。」
とありました。
もう一つ映っている、カラス天狗の鈴は厄除けの鈴であり、怠け癖の気を追い払ってくれる・・・と書いていたような。
ダラダラと宿題がはかどらない時があるようなので、息子に一つ・・・と、赤色の紐の鈴を頂きました。
この後、飛瀧神社鳥居近くの階段道を通って、那智山 青岸渡寺(せいがんとじ)と三重塔へ行きました。
前回からの続きで、和歌山県の「熊野詣(くまのもうで)」の紹介です。 那智の大滝と飛瀧神社へのお参りの後は、階段を上って青岸渡寺(せいがんとじ)へお参りに行きました。 熊野三山、熊野詣(くまのもうで)とは 霊場「熊野三山(くまのさん[…]
(この参拝記は2016年です)
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熊野三山の全ての祭神を祀る熊野の別宮的な存在。ここに参詣し、三山を遥拝して、山中の熊野まで行かずに引き返す人々もいたそうです。和歌山県田辺市。
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交通アクセス
公共交通機関で熊野詣をする方は、熊野御坊南海バスHPで路線バス、フリー乗車券、定期観光バスをご覧ください。
車で行く場合、観光バスの駐車スペース横に数台分と、近くの土産物店の有料駐車場があります。(500円)
近くの宿泊施設
民宿 美滝山荘。