【和歌山県立自然博物館】 驚きなのですが、和歌山市内には水族館が一つもない

今日は、和歌山県海南市の「和歌山県立自然博物館」を紹介します。

驚きなのですが、和歌山市内に水族館は一つもありませんので、和歌山市民が水族館に行こうと思ったら、海南市の和歌山県立自然博物館か、大阪の【海遊館(かいゆうかん)】 になります。

見学記

公共交通機関で行く場合、JR和歌山駅・南海本線和歌山市駅から海南市方面行きバスに乗り、琴の浦下車、徒歩3分。JR海南駅から和歌山市方面行きバス(約10分)でもOK。

以前取り上げた【マリーナシティ①ポルトヨーロッパ】とはバス停が四つしか離れていないので、併せて行くと良いです。

 

 

車で行く場合、和歌山県立自然博物館のすぐ前に無料駐車場があります。

 

 

海の上に建っています。

 

 

和歌山県立自然博物館入り口。

料金は大人480円で、高校生以下の子どもと65歳以上は無料です。(65歳以上のおじいちゃんおばあちゃんと、高校生以下の孫の組み合わせで入館すると完全無料というお得な場所)

午前九時半から午後五時開館で、月曜日が休館です。

 

 

入り口にはカツオクジラの立派な骨格標本があります。1995年11月11日に和歌山港に漂着した死骸を譲り受けて造ったものなので、レプリカではなく本物のクジラの骨です。

 

 

入り口を入ったところに展示されていたカミツキガメ。
大変凶暴な肉食ガメで、特定外来生物指定です。

カナダ南部から南アメリカ北部にかけて生息しており、かつてはペットショップで大量に売られていました。
現在では販売・譲渡・遺棄が禁止されており、この亀は1997年に飼い主から寄贈されたそうです。

 

 

隣の水槽では、ワニガメの展示もありました。平成16年5月に和歌山市の寺で発見された個体で、飼育者が捨てたもの(?)だそうです。

 

 

 

 

和歌山県立自然博物館のメイン水槽、「黒潮の海」。水量450t、ガラス幅15mの大水槽です。

2014年に訪れた時に、巨大なロウニンアジとエイが見られました。

 

 

こちら、2022年に訪れた時のもの。

「あれ??? 巨大なロウニンアジがいなくなってる! どこに行ったの~!?」とびっくり。

 

調べてみたら、2019年6月に老朽化したろ過ポンプに付いた細菌などの影響で、館内の大水槽「黒潮の海」で展示していた魚類の3分の1程度が大量死(病死)したのだそう。

 

 

巨大なロウニンアジの群れはいなくなってしまいましたが、エイやサメ、マアジやクエなどが元気に泳いでいました。

 

 

和歌山県の郷土料理であるクエ鍋の材料として有名なクエ。
巨大な魚です。

 

 

 

綺麗なサンゴや熱帯魚の展示がありますが、これは全て「こだわりのわかやま100%」です。



「この水槽の魚やサンゴは、すべて和歌山県内で見ることのできる生物です!! この水槽に限らず、当館の展示物は、すべてが和歌山に関連のあるものばかりです。これだけ多様な自然があることは、和歌山が世界に誇るべき遺産です」
と、書いてありました。

 

こんなに熱帯魚が見られるなんて、知りませんでした・・・。

 

和歌山県は海に面しているのにもかかわらず、大きな水族館がありませんが、白浜と串本に海中展望塔があり、海の中を泳ぐ天然の魚を観察することが出来ます。

 

 

 

小型~中型の水槽もたくさんあり、たくさんの生き物を観察できます。

 

 

ウツボがたくさん! 和歌山県民にはウツボは佃煮の食材ですが、食べない地域の方が多いのでは・・・。

 

 

「手でみる魚の国」は、実物や模型を触って学べるコーナーです。

 

たくさんの標本があるのですが、2022年に訪れた際、新型コロナウィルス対策で「さわらないで」との注意書きがありました。

 

大きな貝やカブトガニ、鯨のヒゲ、サメの歯など、たくさん展示があります。新型コロナウィルスが落ち着いて、また触れるようになると良いですね。

 

 

 

深海魚、サケガシラの標本展示。

リュウグウノツカイのほうが有名でしょうか。
サケガシラのほうがちょっと地味かな?

 

サケガシラ、リュウグウノツカイというと、「浜に打ち上げられると地震が起こる前兆」といわれていますね。

 

前兆としてサケガシラやリュウグウノツカイが打ち上げられたのか知りませんが、1946年12月21日午前4時19分に昭和南海地震が起こり、地震後40分で第一波が来襲し、第二波が最大で、津波の浸水標高は湾奥で3.2mになったそうです。

 

現在、世界中で火山の噴火や地震が増えていますが、どうか大きな被害がでませんように・・・。

 

大きな地震、津波が来ませんように・・・。

 

悲しい涙を流す人が、増えませんように・・・。

 

和歌山へ帰省するたび、海にお願いしています。

 

 

館内には「もしもの時の避難先」が書いてあります。何事も起こらず、ただの「注意書き」で終わることを、心の底から祈っています。

(和歌山県立自然史博物館は、2026年までに高台に移転する予定だそうです)

 

 

 

次は面白い写真を紹介。これ、なんだと思います?

これは、コバンザメ!

 

大阪の海遊館で、ジンベイザメにピターッとくっついているのを見たことがありましたが、こんなふうにおでこの吸盤をさらしている姿は初めて見たので驚きました!

 

名前の通り、小判を乗っけているように見えますね。

 

他の生物にくっついている時、後ろに引っ張ると吸引力が増して剥がれず、逆に前にクイッとおすとペロンと剥がれるんだそうです。
そのため、くっついている大きな魚がすばやく泳いでも振り払われず、離れたいわーと思った時はコバンザメ自身が素早く前へ泳ぐことで簡単に離れられることが出来るんだとか。

よくできてますね~。

 

 

 

館内ではナマコやウニが触れるタッチングプールもあります。(2022年に訪れた時、新型コロナウィルス対策で触れませんでした)

 

すっぽんや、

 

 

エンコウガニや、

 

絶滅危惧種のニホンヒキガエルなど、魚に限らず展示が豊富です。

 

入ってすぐの大水槽のインパクトで、私にはここは「水族館」ですが、「自然史博物館」なのでその他の展示も紹介します。

ジオラマ「那智原始林」。

 

 

ツキノワグマやカモシカなどのはく製。

ツキノワグマと言えば、和歌山公園動物園のベニーちゃんが有名です。

→→【和歌山公園動物園(無料)】の記事はこちら・・・和歌山市。和歌山城の敷地内にある、100年の歴史がある動物園で、園長がツキノワグマのベニーちゃん。

 

 

 

和歌山と言えば粘菌の研究者である南方熊楠! オートミールを食べる粘菌を観察できます。

 

 

巻かないアンモナイトもあるんだと初めて知った。

 

 

昆虫標本、貝や鉱物、化石など、幅広い展示があります。

 

 

引き出しにも展示物があるので、お忘れなく!

 

 

オオミズアオの標本を見れたのが嬉しかったです。

とっても美しい蛾ですが、成虫は口が退化しているので、物を食べたり飲んだりすることはできません。繁殖するためだけに成虫になるのです。なんとはかない・・・。(カゲロウもそうですね)

 

 

館内はサラッと見ると1時間くらいですが、息子がとても気に入ってくれたため3時間くらい楽しめました。

 

 

【マリーナシティ】と、【紀三井寺】に近いところにありますので、行ってみてはいかがでしょうか。

 

 

また、水族館から徒歩数分のところに、国の名勝琴ノ浦 温山荘園(ことのうら おんざんそうえん)がありますので、お天気の良い日は併せて楽しむのも良いかと思います。

園の命名をしたのは、日露戦争でロシアのバルチック艦隊を撃破し、東洋のネルソンとも言われた東郷平八郎です。

 

 

 

ずっと和歌山県北部の紹介をしてきたので、明日から和歌山県南部の紹介をしたいと思います。

 

日本一パンダを飼育していることで有名な南紀白浜アドベンチャーワールドや、世界遺産である熊野三山「熊野本宮大社」、「熊野速玉大社」、「熊野那智大社」のある地域です。

次の記事はこちら

和歌山県北部の観光地・お参りをずっと取り上げてきたので、今日から和歌山県南部の観光地・お参りを紹介していきたいと思います。 まずは、和歌山県白浜町の「南紀白浜(なんきしらはま)アドベンチャーワールド」から紹介します。 レジャー記 […]

 

(この見学記は2014年と2022年です)

 

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→→【海南市わんぱく公園】 入場無料。芝そりには、ダンボールを使いましょう

交通アクセス

公共交通機関で行く場合、JR和歌山駅・南海本線和歌山市駅から海南市方面行きバスに乗り、琴の浦下車、徒歩3分。JR海南駅から和歌山市方面行きバス(約10分)でもOK。
電車の乗り換えはヤフー路線などでお調べください。

バスの時刻表・運賃は和歌山バス運賃・路線検索でお調べください。
車で行く場合、無料駐車場があります。

料金について

大人480円、高校生以下無料。
開館時間は午前9時半から午後5時まで。(入館は16:30まで)
月曜日休館。(祝日・振替休日の場合は次の平日)

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