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【八甲田山雪中行軍遭難資料館】 対ロシア戦を想定した訓練に参加した210名中、199名が死亡。雪山は恐ろしい事を、多くの人に知ってほしい

投稿日:2016年1月24日 更新日:

今日は、青森市幸畑にある「八甲田山雪中行軍遭難資料館(はっこうださん せっちゅうこうぐんそうなんしりょうかん)」について書きます。

旅行記

みなさんは、高倉健さん主演の映画「八甲田山」をご存知でしょうか。

 

新田次郎の小説『八甲田山死の彷徨』を原作とする日本映画。北大路欣也さんの台詞「天は我々を見放した」は当時の流行語になったそうです。音楽は、1978年3月の第1回日本アカデミー賞音楽賞を受賞しました。

 

 

何年前だったでしょうか、レンタルビデオ店で興味を持ち、DVDを借りて見たのですが、ショックでした・・・。

映画ですから、作り物で、当然だれも死んでいないのですが、それを感じさせない生々しさ、迫力があり、ゾッとしました。

本当に心底、ゾッとしました。

 

雪山遭難・・・こんなにおそろしいのか・・・。

 

 

 

八甲田山雪中行軍遭難資料館は、高倉健さん主演の映画「八甲田山」の元となった史実を伝える資料館です。

夫が子供の頃はなんだか不気味な建物だったそうですが、平成16年7月22日にリニューアルオープンしたそうです。

中は明るく、とても綺麗でした。

 

 

資料館は一階建ての造りで、展示資料を全部見るのに1時間かかりません。

館内では、高倉健さん主演の八甲田山の一部映像が流されていました。(映画と、実際にあった遭難事件にはいくつか相違点があります。また映画では、登場人物の名前は一部架空の人物名となっています)

 

 

 

八甲田雪中行軍遭難事件(はっこうだせっちゅうこうぐんそうなんじけん)ウィキペディアより抜粋

 

「1902年(明治35年)1月に日本陸軍第8師団の歩兵第5連隊が青森市街から八甲田山の田代新湯に向かう雪中行軍の途中で遭難した事件。

訓練への参加者210名中199名が死亡(うち6名は救出後死亡)するという日本の冬季軍事訓練における最も多くの死傷者が発生した事故であるとともに、近代の登山史における世界最大級の山岳遭難事故である。

雪中行軍には青森から歩兵第5連隊210名が、弘前から歩兵第31連隊37名と民間の新聞記者1名が参加した。

うち青森歩兵第5連隊が遭難した。」

 


 

八甲田雪中行軍は、日露戦争を想定した寒冷地軍事訓練でした。

歩兵第5連隊210名と歩兵第31連隊37名の2隊が、それぞれのルートで雪中行軍をしました。

 

 

青森歩兵第5連隊210名は、赤ルートで1泊2日

弘前歩兵第31連隊37名と東奥日報の従軍記者1名は、緑ルートで11泊12日

 

 

明治時代の旧陸軍の装備。

兵卒は小倉と呼ばれる綿の夏服、下士官と将校はラシャという毛織物の軍服に、厚手のマントで、重くて運動に適しない上、防寒でも貧弱だったそうです。
たいていの人は革靴を履いており、みんな凍傷に冒されてしまいました。

救出された倉石大尉は、東京で買い求めたゴム長靴を履いており、凍傷を免れたそうです。

この格好で冬の八甲田山を歩く・・・。危険ですね。

こちら、11泊12日の行程を進んだ弘前歩兵第31連隊37名。

 

 

こちらは一泊二日の行程で、悪天候のため遭難した青森歩兵第5連隊(映画では三國連太郎さんと北大路欣也さんが所属した部隊)の一部。210名もの大編成で、1日分の食料(米、餅、缶詰、漬物、清酒)、燃料(薪と木炭)、大釜と工具など、合計約1.2トンをソリ14台で引く計画でした。

このソリが一台80kgで、後に隊の足を引っ張ることになります。

 

 

映画「八甲田山」より、吹雪の中を進む青森歩兵第5連隊。

ソリ隊が遅れ、やがて天候が悪化。引き返す選択があったものの、案内人を断って行軍を強行、遭難。

 

 

遭難した青森歩兵第5連隊の雪濠模型。
寒さに耐えるために掘ったそうですが、天井を覆うことができず厳しい寒さだったそうです。

 

 

携帯していた食料。
おにぎりはカチカチに凍って食べられなかったそうです。思うように食事がとれず、休む時間も少なく、体力が消耗・・・。

 

 

 

映画「八甲田山」より。2日目の、第二露営地では体感温度が−50℃近くで、前日からの疲労もあり、一人・・・、また一人・・・と、静かにパタ・・・パタ・・・と凍死していきました。

 

八甲田山雪中行軍遭難事件 ウィキペディアに、経過が詳しくまとめられているので、ご覧ください。

こちらで、青森第五連隊が辿ったルートを詳しく見れます

 

 


 

 

目的地は、20km先の田代(たしろ)の宿でした。

田代温泉を楽しみにしていた方もいたでしょう・・・。

 

 

大滝平付近で、後藤房之助伍長が、立ったまま仮死状態で発見されたことにより、雪中行軍隊が遭難したことが判明。

後藤伍長は酷い凍傷で、両手両足を切断したものの、結婚して子供にも恵まれ、雪中行軍遭難記念像のモデルとなりました。

後藤伍長の像は、2日目と3日目の露営地の間にあるそうです。

 

 

 

生存者、11名の写真。

後藤伍長は下段左端です。

倉石大尉、伊藤中尉、長谷川特務曹長の三人は凍傷を免れましたが、他の方は酷い凍傷で手足を失いました。(写真は義手・義足を装着した姿)

 

 

資料館の壁には、犠牲になられた方の白黒写真が一面にあり、若い方が多いことに驚かされました。

さぞかし、無念だったでしょう。

 


遭難死亡者の出身地は、岩手県がとても多かったそうです。

 

 

 

アイヌの方々も、捜索に助力してくださったようです。

彼らは、行軍最大の難所を先頭を切って捜索し、酷い凍傷にかかってしまいました。

沢内鉄太郎さん、福沢留吉さん、福村勝太郎さん、小原寅助さん、沢内吉助さん、氏家宮蔵さん、中沢由松さんは、「七勇士」として、ひっそりと称えられてきたそうです。

 

 

 

予測できない天災に見舞われたとしながらも、「山の神の日」といわれ、古来から大荒れの天候が絶えない時期だったようです。

 

 

行軍の責任者である山口少佐は、凍死することなく病院に収容されましたが、後に死亡。心臓マヒでの死亡説、ピストルでの自殺説があるようです。

凍傷に侵されており自分でピストルを引くことができなかったため、ピストルで自殺したのではなく、陸軍が遭難事件の責任追及から逃れるために、指揮官である山口少佐を高濃度クロロフォルムで薬殺したとされる説が有力だそうです。

 

・・・真偽は不明ですが、恐ろしいですね・・・。

 

 

遭難事件が伝わると、全国の国民はもちろん、外国人も同情し、遭難者と遺族に、多額の義援金とお見舞い品が寄せられたそうです。

 

 

 

事務所前には、雪中行軍遭難事件の資料がいくつか置かれており、雪中遭難記録写真集を買いました。(1300円)

 

当時の白黒写真が多数載っていて、後ろのページには生存者の両手・両足を切断された姿が映っており、あまりにも無残な姿に涙が出ました。

 

 

このような事故は二度とあってはならないことだと思います。

 

 

 

映画の原作となった本です。

 

次の記事で冬の八甲田山を紹介しますが、雪山は時として恐ろしいのだということを、多くの方に知っていただきたいです。

スノースポーツ全盛期ですが、決して「コースアウト」などご無理をなさいませんよう、お気をつけください。

 

関連記事

青森市の観光記事です。

→→【八甲田神社】 雪中行軍遭難資料館のすぐ近く。蝦夷の砦の跡、征伐軍の戦勝祈願の地が近くにある

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●こちらの記事もどうぞ。

→→【雪の美術館】の記事はこちら・・・北海道旭川市。雪は恐ろしいけれども、美しい。旭川は、日本で最も美しい雪の結晶が降るところと言われています。

交通アクセス

公共交通機関で行く場合、青森駅で電車を下車し、3番乗り場から青森市営バス・幸畑(こうばた)団地方面行きバスに乗車し、幸畑墓苑バス停下車・・・とパンフレットに書いてありますが、
①青森駅バス停3番から、青森市営バス・田茂木野か田茂木沢行きのバスで、幸畑墓苑で降りる。
②青森駅バス停3番から、青森市営バス・幸畑団地行きで幸畑バス停で下車、徒歩10分。
の、どちらかになるようです。

青森市営バスのHPを見たのですが、時刻表など分かりにくいです。
また、バスの本数はとても少ないと思います。
行く前に青森駅前に、「青森市観光交流情報センター」があり、市バスのことを聞いたほうが良いと思います。
事前問い合わせとして、青森駅前市バス案内所に電話で聞くのもいいでしょう。
電話番号(017)722-6702
平日 9時00分~18時00分
土日祝 9時00分~14時30分

冬季のバスは遅れることが多いそうです。バスよりは、タクシーで行った方が良いのかな・・・と思います。

車で行く場合、無料の駐車場があります。

料金について

大人260円
高校生・大学生130円
中学生以下無料です。
開館時間/9:00~18:00(4月~10月)・9:00~16:30(11月~3月)
休館日/12/31、1/1、2月の第4水・木曜日

近くの宿泊施設

ホテルルートイン青森駅前。青森駅出てすぐ。

お得で便利な、旅の予約サイト

●国内旅館の予約
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●高速バス、夜行バスの予約は【バスリザーブ】で格安高速・夜行バス予約

●バスツアーの予約は【クラブツーリズム バスツアー】。ツアーはラクで便利です。

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執筆者:チョットnow


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