【有珠山ロープウェイ、昭和新山】 ロープウェイ麓駅の「火山村」で有珠山噴火の歴史を勉強をしてから、有珠山へ!

前回からの続きで、五泊六日の北海道旅行 3日目の行程です。

今日は、活火山で有名な「有珠山(うすざん)ロープウェイ」を紹介します。

→→2018年5泊6日北海道旅行記の行程はこちら・・・5泊6日で36か所を巡りました。

旅行記

ここ一週間ほど、2000年に噴火した有珠山(うすざん)のふもとで起きた噴火の災害遺構や、火口見学の記事を書いてきて(5記事!)、やっと本体の「有珠山」の記事です。

 

おさらいとして繰り返しますが、前回の有珠山の噴火は2000年3月31日に有珠山西山(にしやま)山麓噴火、翌日4月1日には洞爺湖温泉街近くの有珠山金毘羅(こんぴら)山が噴火。

熱泥流、噴石、降灰、地殻変動などで町に打撃を与えましたが、噴火の前兆をとらえて全町民は避難したため、死傷者ゼロでした。

 

 

2000年の噴火で出現した火口、被災してボロボロになった建物はそのまま保存され、見学することができます。

 

 

 

今日取り上げるのは、有珠山(うすざん)と昭和新山です。

およそ11万年前にドーーーン!と大噴火を起こして、くぼんだ所に水が溜まってできたカルデラ湖が「洞爺湖」です。

写真中央に映っている島は「中島(大島、ポロシリともいう)」で、5万年前に溶岩ドーム群としてつくられた島です。

2万年くらい前から、洞爺カルデラの南側で噴火が繰り返され、新しい火山である「有珠山(うすざん)」が誕生。

 

有珠山は、江戸時代から現代までに9回も噴火を繰り返しています。

 

 

観光バスの後ろにそびえるのが有珠山。

 

 

記録に残る中で、一番死者を出した有珠山の噴火は、1822年(江戸時代)の有珠山山頂噴火で、火砕流が発生して、有珠山南西山麓の100名が犠牲(死者50名以上)となりました。(アブタコタンは廃村)

 

その次の噴火は、1853年(江戸時代)。火砕流が発生したものの、近隣住民は事前に避難し、火砕流も人の住んでいない方へ流れたため被害は少なく済みました。

 

その次は、1910年(明治43年)の有珠山北の金毘羅山での噴火で、泥流で死者1名。山麓噴火により45個の火口ができ、「明治新山」が誕生。温泉が発見され、洞爺湖温泉として発展していきます。

 

次は、1944年(昭和19年)から翌年にかけての、有珠山東山麓(現在の昭和新山があるあたり)での噴火で、負傷者3名。地盤がモコモコと隆起して標高約400mの昭和新山を形成。

 

 

天然記念物の昭和新山と記念撮影。

昭和新山への立ち入りは禁止されています。

 

平らな農地(麦畑)がモコモコと段階的に盛り上がって、あのような山になりました。(驚き~~!)

 

昭和新山について詳しく知りたい方は、近くにある「三松正夫記念館」に行きましょう!

 

 

次の噴火は、1977年(昭和52年)から翌年にかけて、有珠山山頂で噴火。

ロープウェイ乗り場にあった、当時の写真。

山頂から噴火し、泥流で死者行方不明者3名を出しました。(泥流の被害については、【金毘羅火口災害遺構散策路① 安らぎの家】からご覧ください。2000年の噴火での熱泥流で被害を受けた建物の写真を載せてあります)

 

 

次の噴火が2000年の噴火で、以前、【有珠山西山山麓噴火】と、【有珠山金毘羅山噴火】の記事で書いたのでご覧下さい。2000年の噴火は前兆をとらえて住民は全て避難したので、死傷者ゼロでした。

 

ここしばらく、30年に一度くらいの割合で噴火している有珠山ですが(山頂とその周りの噴火を含める)、現在は観光地として整備されており、観光客でにぎわっています。

 

 

昭和新山と有珠山の間に「ロープウェイ山麓駅」があり、大人往復1600円、小学生往復800円で有珠山山頂駅まで行けます。

 

 

私達が訪れた時は、駐車場がけっこう混んでいて、奥の方に案内されました。

駐車場奥には、昭和新山熊牧場があります。

私たちは入りませんでしたが、中学生以上の大人850円、6歳以上の子供500円かかります。

本州に居るのはツキノワグマですが、北海道はヒグマです。(関東在住の人は【上野動物園】で、ツキノワグマとヒグマが見れます! サイズが全然違う~!)

 

 

有珠山の広大な駐車場には、飲食店や土産物店が並びます。

 

 

有珠山ロープウェイ山麓駅近くの「火山村」。

 

 

火の山神社。

次の有珠山の噴火はいつでしょう?

前回が2000年だったので、息子が大人になるころにはまた噴火するのでしょうか?

噴火の前兆をとらえ、次回の噴火も死傷者ゼロでありますように!

 

 

顔出しパネルで記念写真。

 

 

ロープウェイに乗る前に、火山村学習施設で、噴火体験。

ここは入場無料。音、光、映像で、有珠山の噴火を体験できます。

子供はちょっと怖がるかも・・・。(部屋が暗いし、音も大きい)

 

火山は恐ろしいですが、様々な恵みももたらしてくれます。

 

 

有珠山の噴火の歴史に関わった方達。

岡田弘さんは「有珠山の主治医」とも呼ばれ、2000年の噴火の前兆をとらえた方です。

 

 

一通り見たところで、有珠山ロープウェイ乗り場へ。大人往復1600円するのですが、洞爺湖温泉街のホテルで団体料金のチケットを扱っている場合があるので、要チェック。

 

 

 

ちなみにですね・・・、

もともとロープウェイ乗り場から見た有珠山は、このように右と左に凸凸していたのですが、

 

 

1977年(昭和52年)にドガーンと有珠山山頂が噴火して、有珠新山が形成され、

 

 

有珠山の形が変わりました。

 

 

ロープウェイに乗る順番を待っている時に、このパネルを見て、「うわぁ~~~・・・これ、常時観測している活火山とはいえ、万が一巻き込まれたら大変なことになっちゃうなぁ~」と、ちょっとソワソワしました。

 

 

ロープウェイが来ました。

 

 

ロープウェイに乗り、有珠山へ!

 

続けて書くと長くなるので、次回へ続きます。

 

次の記事はこちら

前回からの続きで、五泊六日の北海道旅行 三日目の紹介です。 今日は、洞爺湖(とうやこ)の南にある、活火山の有珠山(うすざん)を紹介します。 →→2018年5泊6日北海道旅行記の行程はこちら・・・5泊6日で36か所を巡りました。 旅[…]

 

(この旅行記は2018年です)

関連記事

→→2018年・秋  北海道 五泊六日旅行の行程・・・この旅行の行程まとめ。

 

●2000年の有珠山噴火の遺構です。無料で見学できます。

2000年3月31日に噴火した有珠山西山山麓火口散策路の記事は全部で3つあります。
→→【洞爺湖町 火山資料展示室(旧・西胆振消防組合本部)】の記事はこちら
→→【有珠山西山山麓火口散策路① 北口】の記事はこちら
→→【有珠山西山山麓噴火散策路② とうやこ幼稚園跡】の記事はこちら

 

2000年4月1日に噴火した有珠山金毘羅山噴火の遺構見学記事は2つです。
→→【有珠山金毘羅火口災害遺構散策路① 安らぎの家】の記事はこちら
→→【有珠山金毘羅火口災害遺構散策② 桜ヶ丘団地】の記事はこちら

交通アクセス

洞爺湖温泉バスターミナルから、道南バス昭和新山行きに乗り15分、終点下車。

車で行く場合、普通車の駐車料金は500円です。

料金

有珠山ロープウェイは中学生以上の大人往復1,600円、小学生は往復800円。
営業時間は、8:00~18:00(季節により変動するので必ず公式HPで確認してお出かけしてください)

近くの宿泊施設

洞爺湖 万世閣 ホテルレイクサイドテラス。

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