【金毘羅火口災害遺構散策② 桜ヶ丘団地】 2000年4月1日の金毘羅山噴火による熱泥流の威力がわかる災害遺構

前回の続きで、北海道五泊六日旅行・2日目の紹介です。

2000年4月1日に噴火した金毘羅山の噴火遺構の一つで、熱泥流に襲われた【安らぎの家】の次は、桜ヶ丘団地の紹介です。

→→2018年5泊6日北海道旅行記の行程はこちら・・・5泊6日で36か所を巡りました。

旅行記

前回の【金毘羅火口災害遺構散策路① 安らぎの家】からの繰り返しになりますが、2000年3月31日に有珠山(うすざん)の西山火口群から噴火、翌日の4月1日は洞爺湖温泉街に近い金毘羅山からも噴火。

二日続けて噴火し、噴火口は60個ほど。

灰、噴石の他、熱泥流が町を襲いましたが、事前に町民は避難していたため、負傷者はゼロでした。

 

2000年4月の噴火で、熱泥流に襲われる桜ヶ丘団地と安らぎの家

 

前回貼った地図をもう一度。

金毘羅(こんぴら)火口災害遺構散策路の見どころは、安らぎの家、木の実橋、桜ヶ丘団地、有くん・珠ちゃん火口。

 

こちらが、桜ヶ丘団地。

熱泥流に襲われた当時は、あたり一面茶色だったでしょうが、18年も経てば草や野花が茂る大地になっています。

 

桜ヶ丘団地はもともと3棟ありましたが、そのうち被害の最も大きかった1棟だけ災害遺構として残してあります

 

 


安らぎの家と同じく、桜ヶ丘団地も一周ぐるりとできるように歩道があります。

ところどころに落ちている石は、噴石です。

 

 

熱泥流に襲われて、入り口は泥で汚れ、草が生い茂っていました。

 

 

ぐる~っとまわって反対側へ行くと、被害のすさまじさがよくわかります。

写真に写っているのは二階、三階、四階部分です。

一階は泥流により埋もれてしまっています。

 

 

割れた窓ガラスと、汚れた室内。

人のいないマンションに生い茂る雑草。

 

 

一階部分は泥に埋まり、二階から上しか見えません。

最上階の一室からは、木が生え出ていました。

噴石で天井に穴が開き、鳥が落とした糞に含まれていた種が、室内にたまった火山灰と室内に降り込む雨水を養分にして、室内で発芽成長したのではないのかなぁ・・・と思います。

 

 

桜ヶ丘団地の全体写真をもう一度載せますが、屋上に木が2本と背の高い雑草が生えているのが見えます。

火山による破壊と再生・・・といったところでしょうか。

それにしても植物は逞しいですね!

 

青木ヶ原樹海は、富士山の噴火で草一本すら無い熔岩の地だったのに、1200年もの長い時間をかけて立派な原生林になっていますし・・・。

 

 

「3棟あった桜ヶ丘団地のうち、一番被害の大きかった一棟だけが残された」と先ほど書きましたが、この傷跡があるためです。

 

 

これは、前回紹介した「木の実橋」がぶつかった跡です。一階部分は完全に埋もれ、二階部分に流されてきた橋が激突しました。

 

 

流されてきた「木の実橋」は桜ヶ丘団地と、やすらぎの家の間にあります。

 

 

 

木の実橋は90m流され、桜ヶ丘団地の二階部分に衝突。さらに60m流されて止まりました。もう一つ、こんぴら橋も流されたようです。

 


 

 

この地域の避難命令は約1年3か月後に解除されましたが、桜ヶ丘団地の一階部分は泥流と火山灰によって塞がれてしまい、住民は家財道具を取り出すこともできませんでした。

 

今は雑草や野花が生い茂りますが、被災当時はこのように泥だらけだったようです。

 

 

洞爺湖温泉小学校の体育館に流れ込んだ泥流。

2000年4月1日の金毘羅山噴火による熱泥流の被害で、小学校は5km離れた地区に移転しました。

 

 

噴火を繰り返す山の麓に住むのだから、「いつかまた噴火する」と分かっていたでしょうが、実際に住み慣れた場を離れるのは大変寂しかったでしょうね・・・。

 

 

奥には散策路が続き、2000年の金毘羅山麓噴火で最大の火口である「有くん火口」と、少し小さな「珠ちゃん火口」へと行けるのですが、桜ヶ丘団地からは500m、約20分かかります。(入り口から有くん火口は片道40分ほどかかる。往復1時間20分)

 

閉場時間が近づいてきたため、火口へは向かわず、洞爺湖畔のホテルへ戻ることにしました。

 

 

桜ヶ丘団地、安らぎの家を含む金毘羅火口災害遺構と、洞爺湖温泉街の間には、現在、このような砂防ダムができています。

 

 

災害遺構と温泉街を隔てる西山川7号砂防ダム。

また熱泥流が襲って来た時は、砂防ダムがせき止め、あふれた泥流は人工水路を通って洞爺湖へ流れます。

 

 

 

洞爺湖温泉での宿泊者数は、73万3003人(2017年のデータ)。

 

洞爺湖と有珠山の美しい風景と温泉は人を惹きつけ、年間300万人もの観光客が訪れる北海道の一大観光スポットです。

 

これからもたくさんの人が訪れ、たくさんの人がこの地に住まうのでしょうが、「噴火予知」と「防災教育」が功を奏し、2000年の噴火で負傷者ゼロだったのはすごいなぁと思います。

 

 

日本には111の活火山があり、そのうち常時観測されているのは50。

全ての火山の噴火予知を確実にできるわけではないのでしょうが、精度を上げ、事前に避難を呼びかけて負傷者ゼロにする技術が早く確立されますようにと願わずにはいられません。

 

 

翌日は朝から、金毘羅山噴火の前日に噴火した「西山火口」の散策路へ向かったのですが、その前に洞爺湖と洞爺湖ロングラン花火大会を紹介したいと思います。

 

次の記事はこちら

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→→【洞爺湖町 火山資料展示室(旧・西胆振消防組合本部)】 2000年の有珠山西山山麓噴火による地殻変動で、国道に沼ができた!・・・西山山麓火口散策路の入り口にある無料の資料館です。

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交通アクセス

洞爺湖温泉バスターミナルから徒歩5分。洞爺湖ビジターセンター火山科学館の隣です。

料金

無料。施設維持協力金の募金箱があるので、可能であれば寄付をお願いいたします。

入場時間は7時から18時。10月と11月は17時まで。
4月20日から11月10日までが開放期間で、それ以外の時期は入れませんのでご注意を。

近くの宿泊施設

洞爺観光ホテル。全客室洞爺湖に面しています。洞窟風呂があり、夏季は部屋から花火が見えます。

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