【日中国交正常化50周年記念 兵馬俑と古代中国】 2月5日まで東京都上野の森美術館で開催中! 迫力ある俑と記念撮影♪

今日は、東京都上野の「上野の森美術館」で開催されている「 兵馬俑と古代中国」展を紹介します。

こちらの会期は2022年11月22日から2023年2月5日までなので、明後日でおしまいです!

見学記


上野の森美術館の最寄り駅は、上野駅です。

マップのように上野恩賜(うえのおんし)公園は広大な公園で、美術館、博物館、動物園等、見どころがたくさんあります。

 

 

「日中国交正常化50周年記念 兵馬俑と古代中国」のポスター。

上野の森美術館の開館時間は9時半から18時まで。

観覧料は大人2100円、高校生~大学生1300円、小中学生900円で、事前にチケットを購入しなければ入れません

こちらが、上野の森美術館。側壁にでかでかと巨大ポスター。
迫力があるので、記念撮影する方がたくさんいました。

 

 

スマホでQRチケットを見せて入館。

 

 

 

 

学校で習いましたが、中国の「秦」時代を忘れている方も多いと思うので、簡単に振り返ります。

 

 

日本が縄文時代の終わりごろ、中国では7つの国(韓、魏、趙、斉、燕、楚、秦)が争う春秋・戦国時代を迎えていました。その中で、頭角を現してきたのが、最も西にあった秦(しん)。
戦乱の世は550年も続き、紀元前221年についに秦が中国統一を成し遂げました。
秦の王は、天下の支配者にふさわしい称号として「皇帝」を名乗り、「始皇帝(しこうてい)」として即位。

中華の統一、貨幣の統一、度量衡の統一を行いました。(ちなみにこの時、日本は弥生時代でした)

 

 

漫画が好きな方は「キングダム」を読むと良いと思います。

 

「秦(しん)」は滅んで「漢(かん)」になり、その漢も滅んで、魏(ぎ)・呉(ご)・蜀(しょく)が3つに分かれて覇権を争う有名な「三国志」時代となっていきます。このうちの「魏(ぎ)」に書簡を送ったのが、邪馬台国の女王卑弥呼(ひみこ)です。

中国は皇帝が死んで国が崩壊し、また新しい皇帝がついて新しい国ができて・・・・と、国の創造と破壊を繰り返しますが、日本は天皇を中心とした国造りを行い、内乱がたくさんありましたが天皇家はずっと続いて世界最古・最長の王室となっています。隣り合った国なのに、統治の仕方が違って面白いですね。日本は島国ですが、中国は大陸にあるので不安定な歴史になったのでしょうか? 国境の線に沿って万里の長城を築いたり、治安問題は大変そうですね。

 

 

・・・おっと、脱線してきたので戻ります。ポスターにあるように、「秦・漢」の古代中国と、兵馬俑(へいばよう)の紹介ですからね。ちなみに皆さんは「兵馬俑(へいばよう)」は御存じでしょうか。

 

 

レプリカの記念撮影コーナーの写真を先に貼っておきますが、兵馬俑の「俑(よう)」とは古代中国で、殉死者の代わりに埋葬した人形(ひとがた)のことです。

 

 

1974年、西安の東北で、農民が井戸を掘っていたところ、陶器の破片を見つけました。これが兵馬俑坑発見につながり、「二十世紀最大の発見」と世界を驚かせました。

三つの俑坑の規模は2万平方メートルを超え、総計8,000点にのぼる陶製の兵馬が、死後の秦始皇帝を守るために、地下に配置されたのです。

 

 

上野の森美術館では兵馬俑の一部が展示されており、写真撮影OKです。(良い記念写真を撮れます!)

将軍の俑。

 

 

まっすぐ立っているもの、身体がななめをむいているもの、しゃがんでいるもの・・・と、ポーズもいろいろ。

兵俑は敵国のある東を向いて、整然と隊列を組んで並んでいるのだそうです。兵俑の表情や、髪形、衣服は全て違います。

 

 

お腹がぽよっと出ていたり、

 

 

衣服のひだやシワもよく作られ、

 

髪は美しく結い上げ、

 

 

靴の縫い目もしっかりとあり、

 

 

靴底までしっかりと模様があるのです!!

 

いやーーー、すごいわ!!!

 

 

こんな精巧な作りの等身大の人形が8000も埋められたなんて、始皇帝の絶大な力の大きさがわかりますね。

 

 

 

 

馬も美しい!!

 

 

座っている俑ですが、この表情・・・。何か語りかけてきそうですね。

孔子は「殉葬を招く」として人間をリアルに表現した顔を批判したようです。

 

 

発掘現場。

 

 

こちらは複製品の銅車馬。実物の2分の1で作られています。御者は六本の手綱で、馬を操作したそうです。(難しそうだなぁ)

 

 

 

等身大の兵馬俑は迫力満点でしたが、もともと「俑」は小さく、秦の時代に等身大になり、次の漢の時代では再び小さくなったそうです。

いろんな顔つきの兵俑があり、いろんな部族がいたんだなぁ・・・と思いました。

生き残った者もいれば、滅ぼされてしまった者もいる・・・。

 

 

 

秦の始皇帝は39歳で皇帝になり、50歳で亡くなったようです。

 

 

 

 

一級文物の青銅長剣。秦の時代の紀元前403年~紀元前206年のもので、高級武官である将軍や、限られた兵士が持つことを許されたのだそうです。約2,400年も前につくられた銅剣が、こんなに美しく残っているなんてスゴイですね!

 

 

 

こちらは、紀元前221年~紀元前206年に作られた里耶秦簡(りやしんかん)。

紙の無かった時代に竹や木の札に文書を書いたもので、古城の古井戸から総数3万7000枚も発掘されたそうです。
秦統一時代の役所が井戸に破棄した行政文書なのですが、約2,200年後もしっかり字が読める保存の良さにはびっくり。

内容は、税金や兵器の数の記録なのだそう。

 

 

 

2,200年前の色が鮮やかに残った兵俑もあったそうです。

 

レプリカ兵俑プロジェクションマッピング。

 

色鮮やかな姿が再現されて、

 

最後はなぜかしら、目がピカーーー!っと光って終わりました。

 

 

最後は売店へ。

 

 

古代中国武器のボールペン(一本300円くらいだった)を、二本買いました。

兵俑の形をした落雁(砂糖菓子)が、お土産で人気。

図録は一冊2,500円でした。

 

 

 

最後になりましたが、右がエジプトにあるクフ王のピラミッド、左が秦の始皇帝陵。上から見ると、形がよく似ていますね。

この二つに、日本の大仙古墳(仁徳天皇陵とも言う)を加えて、「世界三大墳墓」と言います。

 

 

2022年は、日中国交正常化50周年記念。「兵馬俑と古代中国」展はとても素晴らしかったので、ぜひ訪れてください。

 

 

 

中国は日本の隣にあり、長い長い付き合いのある大国です。

日本では応神天皇の時、秦の始皇帝の子孫である弓月君(ゆづきのきみ)が多くの人民を率いて朝鮮から渡来し、養蚕、機織業をもって朝廷に仕えました。稲荷神社を創建した秦氏は渡来人なのです。また、仏教の一派である天台宗を開いた最澄の先祖は、後漢からの渡来人です。

これからも両国民の理解が深まり、心温まる良い交流が続くことを、願っています。

 

 

(これは2022年の見学記です)

 

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交通アクセス

上野駅から徒歩数分。車で行く場合、有料駐車場を利用。

料金

観覧料は大人2100円、高校生~大学生1300円、小中学生900円で、事前にチケットを購入しなければ入れません。この展覧会は、2023年2月5日で終わりです。

→→兵馬俑展のチケットはこちらでご覧ください