【上野東照宮】 震災・戦災を免れた貴重な文化財。祭神は、徳川家康

続けて東京都台東区の上野恩賜(うえのおんし)公園の紹介です。

前回取り上げた【不忍池辯天堂(不忍池の弁天堂)】の北側に、上野東照宮があります。

参拝記

 

 

上野東照宮の境内図。

 


大石鳥居。

 

 


私達が訪れたのは12月3日で、紅葉がとても綺麗でした。

現在1月ですので、2月末まで牡丹園を開催中のようです。

●牡丹園
入苑料 : 大人(中学生以上)700円 団体600円(20名以上) 小学生以下無料
入苑券と社殿拝観券の共通券(1100円)もあります。別々に買うより100円お得です。
(冬と春の二回開園しているそうです)

 

 

 


上野東照宮参道から見た五重塔。国指定重要文化財。
五重塔は旧寛永寺の諸堂で寛永十六年(1639)に再建されたものです。

 

 


こちら、上野動物園内で撮った五重塔の写真。

上野東照宮からもよく見えますが、足元から綺麗に見たい場合は、上野動物園へ入りましょう。

表門を入って左側の「日本の動物ゾーン」近くに建っています。

→→恩賜上野動物園の記事はこちら(日本初の動物園で、世界三大珍獣が見れる。東日本で唯一パンダを飼育しています)

 

 


唐門。正式名称は唐破風造り四脚門(からはふづくりよつあしもん)。

訪れたのが夕方だったので少し暗かったのですが、日の当たる時間帯に来たら、キラッキラ輝いてさぞかし美しいでしょうね。

柱内外の四額面には左甚五郎(ひだりじんごろう)作の昇り龍・降り龍の彫刻があり、 毎夜不忍池の水を飲みに行くという伝説があるそうです。

偉大な人ほど頭を垂れるということから、頭が下を向いている方が昇り龍だといわれているそうです。

左甚五郎は、日光東照宮の眠り猫を掘った彫刻家としても有名ですね。

唐門の後ろには「金色殿」と呼ばれる社殿があり、こちらも国の重要文化財。

 

 


唐門までは無料ですが、社殿を見るのは有料です。
大人500円、小学生200円。

入りたかったのですが、冬季は(10月~2月)9:00~16:00までの受付だそうで、訪れた時には閉まっていました。
夏季は( 3月~9月)9:00~17:00までの受付だそうです。

 

(入りたかったな~~~~~~! 次はもう少し早く上野動物園を出よう!)

 

 

 

 


かわりに社殿の写真を貼っておきます。

 

 

御祭神は、徳川幕府初代将軍徳川家康(東照大権現)、8代将軍徳川吉宗、15代将軍徳川慶喜。

→→旧江戸城の記事はこちら(東京都千代田区)。・・・皇居は江戸城だったところにあります。

→→【日光山観光①】 輪王寺三仏堂、日光東照宮の陽明門や三猿など見どころたくさん。家康の墓の謎・・・栃木県日光市。日光東照宮の祭神は徳川家康。

→→【紀州東照宮】 関西の日光。108段ある侍坂を上ってお参り。和歌浦観光・・・和歌山県和歌山市。関西の日光。

 

徳川吉宗は8代将軍で、暴れん坊将軍のモデルとして有名。 私のふるさと、和歌山県和歌山市(紀州藩)から出たお殿様です。

 

徳川慶喜は、第15代将軍。江戸幕府最後のお殿様です。

上野東照宮は、元和2年(1616年)、危篤の家康が自分の魂が末永く鎮まる所を作ってほしいと高虎と天海に遺言して作られたそうです。

 

現在の社殿は慶安4年(1651年)に家康の孫である三代将軍徳川家光が改築したもので、関東大震災や第二次世界大戦でも消失を免れたもので、社殿は平成21年(2009年)1月から平成25年(2013年)まで修復工事が行われ、平成26年(2014年)から公開されているんだそうです。

 

 

くぅぅぅ~~~、見たかったっ!
次こそは!
次こそは、必ず見るぞぉぉぉ!!!

(拝観料を納めたら、樹齢600年以上の上野の祖木といわれている御神木も見られる)

 

 

 


授与書にあった「今月の言葉」を頂きました。(いつも稲城市の神社でもらってる)

東京都神社庁発行なので、他の地域では配布していないかもしれません。

 

平成28年の最後の生命の言葉は、

「私が断じて滅びないことを願う一つの国民がある   それは日本人だ」

という、ポール・クローデルの言葉でした。

 

 

ポール・クローデル・・・フランスの作家、詩人、外交官。大正10年から六年間駐日フランス大使として在日。日本で関東大震災に遭遇し、その際、被災者が配給の列に整然と並ぶ姿を驚きをもって手記に記したそうです。

 

 

(・・・あぁ・・・、そうか・・・、そうだったのか・・・。私達って、今も昔も、ひょっとしたら大事なところは、変わっていないのかもしれない・・・。)

 

と、思いました。

 

 

 

「日本人の本来の姿が失われつつある」といわれるものの、東日本大震災の時、被災者の方々が整然と配給の列に並んだ姿は、海外に広く報道され、深い感銘を与えたではないですか・・・。

 

 

もしも私が住んでいる地域で大災害があったとしたら、やはり配給の列を待つだろう。人のものを盗まないだろう。分けられるものがあるとしたら、知っている人・知らない人に関わらず、好きな人・嫌いな人に関わらず、分けると思う・・・。

 

 

昔からかわらないであろうこの意識は、いったいどこからくるのだろう・・・?

 

 

ポール・クローデルの言葉
「あれほど興味ある太古からの文明は消滅させてはならない。日本は驚くべき発展をしたが、それは当然で、他のいかなる国民にもこれほどの資格はない。彼らは貧乏だ。然し、高貴だ」

 

 

 

もう、なんか、胸が熱くなりますね。

この気持ち、いったいなんだろう・・・。

 

 

 

ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王は、2018年12月に、テレビ会議システムを利用して、東京の大学生らと対話しました。

そこで、日本の学校や職場での「過度」の競争文化や消費主義への傾倒を戒めたそうですが、私たちはクローデルが褒めたたえた「在り方」を今一度、見直す時期なのかもしれません。

 

 

 


上野東照宮の境内には、「核兵器をなくし 永遠に平和を誓う 広島・長崎の火」のモニュメントがありました。

 

鳩の輪の中に灯っているのは、広島市内に落とされた原子爆弾による火災の火だそうです。

 

世界で唯一、原子爆弾を落とされた日本。

 

なのに、2016年10月末、ニューヨークで開催された国連総会第1委員会で、「2017年に核兵器禁止条約交渉のための会議を開催する決議」がありましたが、日本は反対しました・・・。(会議は賛成多数で採択された)

 

私はそのニュースを見てショックを受けました。

 

俳優の渡辺謙さんが、ツイッターで「この国はどこへ行こうとしているのか」とつぶやき、賛同した方も多いのではないでしょうか・・・。

 

 

「どの国にも平等に核兵器は違法であるというルールをつくることは、実は安全保障上もプラスに働くはず」・・・、私も、そのように思うのですが・・・。

 

 

アメリカに2発も原子爆弾をおとされた、72年前の日本。

そして、アメリカの核の傘の下で守られている、現在の日本。

 

 

「私が断じて滅びないことを願う一つの国民がある。それは日本人だ。」

「他のいかなる国民にもこれほどの資格はない。」

「高貴だ」

とまで、ポール・クローデルが褒めた日本人。

 

 

私は凡人だから、良い案が思い浮かばないけれども。

なんとか、日本人が・・・、日本から、良い案が出れば良いなと心底願っている。

 

それは、アメリカの核に守られた日本ではなく、自分達で核兵器を持つことでもなく、もっと「別の方法」であることを、願っている・・・。

 

 

次も上野公園を取り上げます。

 

次の記事はこちら

続けて東京都台東区の上野恩賜(うえのおんし)公園の紹介です。   なんと、上野公園(江戸時代に創建された寛永寺の境内)には、古墳があった! 散策記 上野公園には5回くらい訪れているのですが、清水観[…]

 

(この散策記は2016年です)

 

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交通アクセス

交通アクセスなどは、二つ前の記事の清水観音堂とほぼ同じです。
清水観音堂の記事はこちら

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