前回の【有珠山西山山麓火口散策路① 北口】からの続きで、五泊六日北海道旅行、三日目の行程の続きです。
今日は、噴石で大きな被害を受けた「とうやこ幼稚園跡」を紹介します。
旅行記
江戸時代から現在までに9回の噴火を繰り返している有珠山(うすざん)。
前回の噴火は、2000年3月31日に有珠山西山山麓から噴火。翌日にはすぐ隣の【有珠山金毘羅山】からも噴火。
二日続けて町の近くで噴火したのですが、火山活動を常時観測し、噴火の前兆をとらえ、事前に住民を避難させたため、死傷者はゼロでした。
金毘羅山噴火(黄緑の丸)の遺構は、【金毘羅火口災害遺構散策路】の記事からご覧ください。熱泥流に襲われた建物をそのまま保存し、無料で見学できます。
今日は、西山山麓噴火(ピンクの丸)の遺構である「とうやこ幼稚園跡」を紹介します。
散策マップ。
洞爺湖幼稚園の南側に、無料の駐車場があります。
とうやこ幼稚園跡の駐車場。
右に傾斜しているのがわかるでしょうか?
これは、2000年に起きた噴火による、地盤の隆起です。
とうやこ幼稚園跡。
ロープが張られ、中に入ることはできません。
幼稚園の壁や天井は噴石により穴が開き、基礎部分は地殻変動のためひび割れていました。
天井に無数の穴。
子供達が楽しい時間を過ごした幼稚園の中は、草木が生い茂り植物園みたいになっていました。
【有珠山金毘羅火口災害遺構散策② 桜ヶ丘団地】見学でも思いましたが、植物は本当に逞しいですね・・・。
被災時の航空写真。幼稚園屋上に開いている穴は、噴石によるものです。
鉄でできた遊具も、噴石で曲がりました。
ボロボロになったバス。
やはり噴石で、屋根に穴。
園庭の噴石。火口から600m飛んできました。
私には娘(幼稚園児)がいるせいか、被災してボコボコになった幼稚園や園バスを見て、なんだか胸が締め付けられるように苦しくなりました・・・。
巨大な噴石が空高くから落ちてきたら、コンクリートの建物の中にいても、車の中にいても、助かりません・・・。
何度も繰り返しますが、噴火前日にこの地域の住民は避難していたため、死傷者はゼロでした。この幼稚園に通っていた園児たちも、もちろん無事でした。
あれから18年経っているので、園児たちは大人になっていますね。
とうやこ幼稚園は、被災後、ここから西側に移転しました。
幼稚園脇の道路も、地殻変動でボコボコに割れていました(写真左)。
息子が歩いている奇麗な道(写真右)は、後に「西山山麓火口散策路」として整備された道です。
このボコボコになった道を見ながら進むと、有珠山西山山麓火口散策路の北口へ抜けられます。
北口近くの駐車場、無料の資料館、第一展望台、第二展望台は少し前に書いたので、【洞爺湖町 火山資料展示室】の記事からご覧ください。
帰りに、西展望広場に寄りました。
黄色い丸で印をつけた地点から、噴煙が上っていました。
次は、有珠山と有珠山ロープウェイを紹介します。
前回からの続きで、五泊六日の北海道旅行 3日目の行程です。 今日は、活火山で有名な「有珠山(うすざん)ロープウェイ」を紹介します。 →→2018年5泊6日北海道旅行記の行程はこちら・・・5泊6日で36か所を巡りました。 旅行記 […]
(この旅行記は2018年です)
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交通アクセス
洞爺湖温泉から車で8分。洞爺駅から車で7分。
とうやこ幼稚園跡に車で行く場合、無料駐車場があります。
料金
無料です。維持協力金の募金箱があるので、可能であれば寄付をお願いします。
開放期間は4月20日から11月末まで。冬季は開放していませんので、ご注意を。
開放時間は、4月20日から9月までは7時から18時で、それ以降の11月10日までは17時閉場。
11月11日から11月末までは、8時から16時です。
近くの宿泊施設
洞爺湖万世閣 ホテルレイクサイドテラス。洞爺湖温泉街にある三ツ星ホテル。