【東京国立博物館 平成館 考古展示室】 遮光器土偶や埴輪が保管されている! 国宝の展示もたくさん!

前回からの続きで、東京上野の東京国立博物館の紹介です。

前回、東京国立博物館の特別展示【東京国立博物館 特別展「古代メキシコ マヤ、アステカ、テオティワカン」】 日本初公開となる赤の女王が見れる!を紹介したので、今日は平成館の考古展示室を紹介します。

日本の縄文、弥生、古墳時代好きは絶対に見て欲しいエリアです!

見学記

上野駅から東京国立博物館までは、1km。徒歩13分ほどの距離です。車で行く場合、周辺の有料駐車場を利用しましょう。

 

 

広大な【上野恩賜公園】の北の端に位置する東京国立博物館に到着。

開場時間は9時30分~17時00分。チケット料金は、一般1,000円、大学生500円。

私が訪れた時は特別展「古代メキシコ マヤ、アステカ、テオティワカン」開催中だったので、一般 2,200円、大学生 1,400円、高校生 1,000円で、中学生以下は無料でした。入館の際に学生証が必要とのこと。

 

 

ちなみに、東京国立博物館はいろんな建物が建っていてめちゃくちゃ広いです!

今日紹介する平成館はマップ左上ですが、本館、東洋館、法隆寺博物館などにも入れるので、朝から行きましょう!!

 

 

平成館に到着。

 

 

私が訪れたのは2023年の7月末でした。目的はポスター右にある「古代メキシコ展」で、平成館の二階で開催されていました。それにしてもこのポスター、良いですね! 左は日本の遮光器土偶で、右は古代メキシコの「死のディスク石彫」と「赤の女王」と「鷲の戦士像」なのですが、日本の文化も独特的ですね~~!

 

 

 

今日紹介する考古展示室は、平成館の一階にあります。

 

 

展示案内。旧石器時代、縄文時代、弥生時代、古墳時代、奈良時代、平安時代、鎌倉時代、安土桃山~江戸時代と、日本の歴史を学ぶことができます。

 

 

 

 

縄文時代の装身具と祈りの道具。

 

 

こちらは縄文時代の暮らしの道具。

縄文時代が好きな人は、最大級の縄文遺跡が青森市にあるのでぜひ訪れてください。

 

 

 

東京国立博物館にはたくさんの展示があるのですが、私が一番会いたかったのがこちらの土偶!

遮光器土偶(しゃこうきどぐう)!!!

 

 

ちなみにこちら、青森県つがる市にある木造(きづくり)駅舎。遮光器土偶が出てきたのは青森県つがる市の亀ヶ岡遺跡(また後日紹介します)なのですが、出土した遮光器土偶は青森から遠く離れた東京国立博物館に展示されているのです!!!
2015年にこの駅舎前で写真を撮って、2018年に亀ヶ岡遺跡に行って、2023年にようやく東京国立博物館で遮光器土偶に会えました♪

 

 

あ~~、横からの姿も美しい・・・。

 

 

もう一回遮光器土偶を正面から!

宇宙人なのでしょうか・・・それとも、ゴーグルをつけている人なのでしょうか・・・。服の模様もオシャレですねぇ。

ちなみに遮光器土偶は教科書にも載っているし、ドラえもんの映画にも出てくるし・・・で、ものすごく有名ですが、国宝の土偶ではなく重要文化財です。

 

 

国宝の土偶はこちらの五体!

左から紹介すると、

  1. 青森県八戸市の是川縄文館に展示されている「合掌土偶(がっしょうどぐう)」・・・また後日紹介します
  2. 長野県茅野市の尖石縄文考古館に展示されている「仮面の女神」・・・【尖石(とがりいし)縄文考古館】の記事はこちら
  3. 山形県山形市の山形県立博物館に展示されている「縄文の女神」
  4. 北海道函館市の縄文文化交流センターに展示されている「中空土偶(ちゅうくうどぐう)」
  5. 長野県茅野市の尖石縄文考古館に展示されている「縄文のビーナス」・・・【尖石(とがりいし)縄文考古館】の記事はこちら

 

なぜ遮光器土偶は国宝に登録されなかったのかというと、出土状況がよく分かっていないためなのだそう。

国宝であろうがなかろうが、遮光器土偶の魅力に変わりはありません!!!!

写真撮影もOKなので、ぜひ東京国立博物館で、遮光器土偶と記念写真を撮ってみてはいかがでしょうか!

そして、遠く離れた青森県つがる市の木造駅で【遮光器土偶型の駅舎「シャコちゃん」】と記念写真を撮りましょう!

 

 

東京国立博物館では、他にいくつかの土偶が展示されています。

 

 

お~~、真ん中の岩偶(がんぐう)もまた面白い形していますね! これもまた、青森県からの出土品。

 

 

左が河童型土偶(重要文化財)、右がみみずく土偶。

 

 

こちらの土偶も魅力的…♪

 

 

 

 

土偶好きはこちらの本をオススメします! 私の愛読書。

 

 

縄文時代の土偶の次は、弥生時代を超えて古墳時代へ行きまして、埴輪(はにわ)の紹介!  写真は「盛装女子」という埴輪で重要文化財です。芸術が大爆発していた縄文時代と打って変わって、より人間に近づいていますね。

 

 

こちらは弥生時代中期のもので、茨城県の遺跡から出土した「顔面付壺形土器」。土器全体を人体として見立てて作られたもので、骨壺としてしばしば出土することから祖霊への祈りが込められたものだと考えられているそうです。

 

 

埴輪は3世紀後半から6世紀後半にかけて造られ、大きく円筒埴輪と形象埴輪の2種類に大別されます。前方後円墳とともに消滅しました。上の写真は三世紀ごろの墳丘墓の分布。

地域によって古墳の形に違いがみられるようです。たくさんの古墳の中でも有名なのはやっぱり、最大サイズの大仙古墳でしょう!!!

 

 

 

いろんな埴輪が並んでいるので見学が楽しいです。 土偶は小さなものが多いですが、埴輪はけっこう大きい。

 

 

埼玉県から出土した笠を被る男子頭部。著名な躍る埴輪と同じ古墳から出てきたそうです。

 

 

楽しそう!

笑顔がステキなこちらの埴輪は群馬県で出土した「盾持人(たてもちひと)」。笑顔で表現されているのは、邪悪なものが古墳に近づくのを払う役割を持っているからなのだそう。

 

にっこりしている埴輪はステキですが、ちょっと気味の悪い埴輪が和歌山県和歌山市にあります。

 

 

ジブリ映画「風の谷のナウシカ」のオウムみたいな虫っぽさを感じさせるこちらは、陶棺と言い、岡山県で出土したもの。陶棺(とうかん)とは、古墳時代後期の6世紀中ごろから150年ほどの間に使われた土製の棺(ひつぎ)のことです。

 

 

ちょっと不気味なこちらは、重要文化財の「石人(せきびと)」。九州地方北部では最大規模の古墳である岩戸山古墳(福岡県八女市の)から出土しました。

何か語り掛けてきそうですねぇ・・・。

 

 

 

 

 

銅鐸を鳴らしてみようコーナー。銅鐸は弥生人が祭りのために使ったカネ。

 

 

鏡もたくさんありました! どれも芸術性が高い!

古墳時代の狩猟文鏡。人間とシカが描かれています。重要文化財です。

 

 

 

こちらは国宝! 家形飾環頭太刀(いえがたかざりかんとうたち)と言い、奈良県天理市の東大寺山古墳(4世紀)から出たもの。

 

 

 

こちらは熊本県の古墳(5世紀)から出た耳飾り。被葬者は朝鮮半島との交流を担った人物だと推測されているそうです。

 

 

 

ここから下4枚の写真は、熊本県の江田船山古墳(5~6世紀)から出たもの。国宝指定されているものが多くあります。

国宝に指定されている埋葬物がたくさん出土した江田船山古墳の位置。ヤマト王権(継体朝)と闘って敗北した筑紫君一族の配下に連なっていた地域の中首長の墓だと推測されているそうです。

九州と朝鮮半島の間にある「沖ノ島」は海の正倉院とも呼ばれ、国宝8万点が収蔵されています。以前、【一万数千年前、世界は一つの文字でつながっていた・・・かもしれない】の記事で紹介しましたが、不思議な像が出てきたところでもあります。

う~~~ん、古代ロマン・・・。人の行き来でいろんなドラマが生まれたことでしょうね。

 

 

跳び蹴りをしているようなこちらは、重要文化財の押出蔵王権現像(おしだしざおうごんげんぞう)。平安時代(10~12世紀)のもので、奈良県天川村の大峯山山頂遺跡から出土しました。

 

 

いろんな模様の瓦。花紋、菊紋のものが多い印象。菊紋のルーツは古代オリエントにあり、皇室の菊家紋はここがルーツなのでは・・・という説もあるようです。

 

 

 

皇朝十二銭(708年から963年にかけて律令制下の日本で鋳造された12種類の銅銭の総称)。

和同開珎(わどうかいちん)から始まり、乾元大宝(けんげんたいほう)まで。

この後、日本の公鋳貨幣発行は長らく絶えてしまい、米や絹などの物品貨幣経済へと逆戻りをし、渡来銭や私鋳銭が流通。銅銭の公鋳再開は乾元大宝の発行から600年以上後、江戸幕府による1608年(慶長13年)の慶長通宝あるいは1627年(寛永4年)の寛永通宝まで待つこととなったそうです。

 

 

 

こちらは江戸の小判! 黄金は目をひきますね~~。

 

 

次は、東京国立博物館の本館を紹介します。

 

 

次の記事はこちら

今日は、東京都上野にある東京国立博物館の本館を紹介します。 私が訪れたのは2023年の夏休みで、東京国立博物館の平成館で行われていた【東京国立博物館 特別展「古代メキシコ マヤ、アステカ、テオティワカン」】が目当てでした。 特別[…]

 

 

(これは2023年の見学記です)

 

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交通アクセス

上野駅から徒歩10分。

車で行く場合、周囲の有料駐車場を利用。

料金

開場時間は9時30分~17時00分。チケット料金は、一般1,000円、大学生500円。

私が訪れた時は特別展「古代メキシコ マヤ、アステカ、テオティワカン」開催中だったので、一般 2,200円、大学生 1,400円、高校生 1,000円で、中学生以下は無料でした。入館の際に学生証が必要とのこと。

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