昨日は、2016年1月1日施行の改正祝日法で新設された初めての「山の日」でしたね。
富士山へと続く中央道は、渋滞40km予想だったそうです。
暑すぎずお天気も良かったので、富士山や高尾山にお出かけになられた方もいたのではないでしょうか。
今日からしばらく、世界遺産である「富士山」の周辺観光施設を取り上げたいと思います。
旅行記
私達が富士山五合目に訪れたのは、2012年10月でした。(一般的に富士登山は毎年7月1日の山開きから8月26日の山じまいまで)
富士急バスの「富士山五合目~新宿線」を利用し、中央自動車道「八王子バス停」から、9時半のバスに乗車したのですが、チケットを見せたら運転手さんに、
「このバスじゃないですよ。お客さんの予約したバスは、2時間後くらいに来ると思います」
と言われたのです。
「ええええ、2時間遅れ!? 困る~~~。もうお金払っちゃったし・・・。あああ~~、ショック~~。登山する時間あるのかな~~~・・・」
と落胆する私に、
「最近の土日祝日のバスは、いつもこんなふうに遅れてくるよ~。富士山ブームだもんなぁ」
と、おじさんが優しく声をかけてくださったのが、今でも忘れられません・・・。
(別れ際に「じゃ、気をつけてな」と手を振ってくれた。ああ、やっぱり旅は良いわぁ・・・)
そんなわけで中央道「八王子バス停」で、二時間も、中央道をのろのろ走る車ばかり眺めて過ごした、なんともしょっぱい思い出を経験した私から一言アドバイスなのですが、休日に中央道を使って山梨へ行かれる方は、自宅を早く出たほうが良いです。
先日、北口本宮冨士浅間神社へ行った時、川崎市多摩区から7時前出発で、中央道はそれなりに空いていました。
早朝出発が難しい方は、電車を使ったほうが、予定が狂わずに済みます。(電車とバスのフリー切符もあるから、わりと便利)
電車にすれば良かった~~・・・と後悔しながら、富士山五合目に到着。
富士山五合目は、いろんな建物が立ち並び、バスもたくさん停まっているので、観光地のイメージが強いのですが、一部が小御岳神社(こみたけじんじゃ)の境内です。
車で登れるのはここまでで、これより先は徒歩のみです。
昼前に着く予定だったのに、時刻は13時半でした。
初富士山五合目だったのに、どっぷりと疲労・・・。
当時、神奈川県大和市に住んでいたので、自宅から八王子バス停まで片道1時間、さらにバス待ち2時間、バス乗車2時間で、到着まで5時間もかかったのです・・・。(3歳の息子もかわいそうだったなぁ)
ゆっくり散策したいけれども、宿泊先の夕飯18時に間に合わせなければならない・・・、となると、14時半前出発の富士山駅行きバスに乗る必要があったのです。
・・・・・・滞在時間が1時間しかないじゃないですかっ!(泣)
私は日本一高い富士山の、五合目標高2305mで泣きたくなった。
夫と3歳の息子に励まされ、1時間の散策スタート。
富士山五合目、小御岳神社(こみたけじんじゃ)と、開運小槌。
富士山の神様である木花咲耶姫の姉の「磐長姫命(イワナガヒメノミコト)」をお祀りしています。
日本神話については、→→花窟神社(イザナミノミコトのお墓)の記事にまとめてありますのでご覧ください。
ちょっと話が長いので、イワナガヒメの所を抜粋して貼っておきます。
アマテラスオオミカミから三種の神器を渡されたニニギノミコトは、美しいサクヤコノハナヒメ(富士山の御祭神である水の神様)と出会います。
サクヤコノハナヒメの父、オオヤマツミノカミ(山の神様。神奈川県伊勢原市の大山詣での神様)は、姉のイワナガヒメも一緒に、ニニギノミコトに嫁がせます。
しかし、イワナガヒメは醜い神様であったため、オオヤマツミノカミへ返してしまいました。
オオヤマツミノカミは言いました。
「二人の娘を嫁がせたのには意味があるのですよ。コノハナサクヤヒメを妻にすれば木の花の咲くように栄え、イワナガヒメを妻にすれば岩のようにビクともしない永遠の命を持つことができました。」
ニニギノミコトがイワナガヒメだけ返したので、ニニギノミコト以降の天孫は、花のように短命になったそうです。
静岡県の大室山にある浅間神社も、イワナガヒメをお祀りしています。
また後日、大室山の記事を書きますが、写真左側に赤色の小さなお社が見えるでしょうか。これが、大室山浅間神社で、浅間神社でありながらイワナガヒメのみを祭神とする稀有な神社です。
通常、浅間神社はコノハナサクヤヒメを祀っており、イワナガヒメは共に祀られる形なので、大室山の浅間神社は珍しいのだそうです。
こちら、多摩六都科学館のパネルの、「富士山の成り立ち」なのですが、富士山はもともと「小御岳(こみたけ)」と「古富士」の二つの山を土台に、噴火を繰り返してできた山です。
小御岳神社は、937年に小御岳の山頂(富士山五合目)に鎮座、創建されました。
富士山の下にある、見難い小御岳(緑色の山)と、その祭神の醜いイワナガヒメ。
イワナガヒメは「醜い」のではなく、「視難い」のでしょうか?
小御岳神社は、「富士山小御嶽石尊大権現」、「富士山中宮」、「富士天狗宮」とも言われ、富士登山者の守護神なのだそうです。
醜いわけじゃなくって「視難い」イワナガヒメに手を合わせ、神社横の展望台へ行き、山中湖を見下ろしました。
カラス天狗の顔出しパネル。
富士山五合目周辺は「天狗の庭」と言われています。
天狗は神社の御眷属で、「小御嶽古太郎坊正真」と呼ばれているようです。
7月1日の富士山開山祭では、大天狗と小天狗のお面をかぶった神職が、お道開きをするそうですよ。
顔出しパネルの左横には「勝男木くぐり」というのがあり、交通安全縁結び、家内安全健康長寿のご利益があるそうです。
さあ、富士登山道を歩くぞー!
帰りのバスまで、一時間しかないからっ!!!(泣)
注意事項。
キャンプ禁止、落石注意、無理な登山はしない、登山道以外は歩かない。
五合目以上のエリアや青木ヶ原樹海は特別保護区域に指定されているので、溶岩の持ち帰りや植物の採取は厳禁です。
時間が無く、肌寒い五合目を戻る。
とにかく、心が寒かった(泣)
あああ~~、ホントはあと二時間散策できたはずなんだけどなーーー。
写真を見てお分かりの通り、富士山五合目に高い木はありません。
「森林限界」と言い、ここから先は高木が生息できないんだそうです。北側と南側とで、植物も異なるそうですよ。
割れているところが、迫力ある。
もう一度貼っておきますが、富士山の下(中?)は、こうなっています。
古富士火山と小御岳火山が下にある・・・そう思いながら散策すると、地球のダイナニズムをひしひしと感じます。
ちなみに、五合目は小御岳山の頂上なので、イワナガヒメを祀る小御岳神社境内ですが、8合目から上は、静岡県の「富士山本宮浅間大社」の境内で、祭神はコノハナサクヤヒメです。
五合目売店で買った「富士山 インタープリティブ・ガイドブック」952円。
富士山の成り立ちや植物、動物、信仰など、いろいろ載っていてオススメ。
富士山は女人禁制の山でしたが、1872年に高山たつさんが男装し、富士講信者とともに女性としては初登頂しました。
外国人では1860年に初代駐日英国公使のオールコック(大君の都を書いた人でも有名)が、初登頂したそうです。
この本の最後に、こんな言葉があります。
自然の中に身を置いた時や訪れたところで、好きな場所を見つけてください。
森羅万象の中で、私達はいかに小さなものであるのか、自然に対して謙虚な気持ちを抱いた時、全ての生命との一体感が強まることでしょう。
河口湖のかちかち山ロープウェイから撮った富士山。
河口湖から撮った富士山。
なんて美しい山なんだろう・・・。
これ以上に美しい山が、日本にあるだろうか。
観光地化され、夏季だけで年間30万人が登る山となりましたが、植物・溶岩など持ち帰らず、ゴミはしっかりと持ち帰り、汚すことなく大切にしたいですね。
KAGAYAスタジオ「富士の星暦」では綺麗な富士山の映像があったので載せておきます。
昔の富士山トイレ事情。
白く見えるのは、トイレットペーパーと糞尿の川です。
昔はこのように垂れ流しでしたが、平成9年ごろからトイレの改良が進められ、平成18年度にはほぼすべてのトイレが環境配慮型トイレ(非放流トイレ)になったそうです。
トイレを利用する際は100円から300円程度の協力金(チップ)が必要で、7月1日から7月9日までは全ての山頂トイレが使えず、9月6日昼12時以降は吉田・須走口登山道山頂付近のトイレが使用できないそうです。
携帯トイレの持参が勧められているそうです。
それにしても、御神体をこんなに汚したのでは、バチが当たりそうですね。
トイレは登山前・下山後に行く方が良いでしょう。
私達は5.5合目までしか行きませんでしたが、富士登山する方は富士登山オフィシャルサイトで注意事項をよく読んでから行くのをお勧めします。
ここからちょっとスピリチュアルネタになりますが、ブルガリアのベラ・コチェフスカさんという霊能力者が、
とおっしゃったそうです。
→→【皇居の記事はこちら】・・・皇居は無料で参観できます。東京のパワースポット。
→→【伊勢神宮の記事はこちら】・・・伊勢のパワースポット。
日本には昔から山岳信仰がありましたし、富士山は富士山本宮浅間大社、 北口本宮冨士浅間神社、 不二阿祖山太神宮の「御神体」ですから、”見える人”には何か見えるんだろうなぁと思います。
「日本一の山に登ったぞーーー!!!」
という達成感と共に、日ごろ生かしてもらっている大自然に感謝し、大切にしていくのも必要なのかなと思いました。
「森羅万象の中で、私達はいかに小さなものであるのか、自然に対して謙虚な気持ちを抱いた時、全ての生命との一体感が強まる」
・・・そのような体験が、出来るところなのでしょうね。
世界中で火山噴火が増えていますが、どうか穏やかに、今の綺麗な姿のままでいてくれると良いですね。
素晴らしく美しい山だと、心の底から思います。
短い散策を楽しんだ後、五合目から富士登山バスに乗車して富士山駅へ戻り、翌日は「山中湖花の都」と、「忍野八海」へ行きました。
関連記事
富士山をご神体とする神社です。
富士山の父神である、オオヤマツミノカミを祀る神社が、伊勢原市の大山です。江戸時代には、大山と富士山の両方に詣でることが流行ったそうです。
→大山阿夫利(あふり)神社下社。ご祭神は、富士山の神様の父神、雷神、龍(水)神。
→大山登山② 山頂の本社・奥社に到着! 石尊大権現石(雨降り石)はどこ?
交通アクセス
新宿高速バスターミナルから、三鷹、府中、八王子、相模湖などでお客さんを拾って、富士山五合目まで運んでくれる「富士急バス」があります。
新宿から富士山五合目までは中高生以上の大人一人2700円。(八王子からは1900円)
小学生は半額。 6歳未満で座席を使用しない場合(親の膝に座らせる)は無料です。
富士山五合目行き高速バスは新宿発のほか、羽田空港発、横浜発もあります。大宮、静岡、大阪、名古屋発の高速バスは、富士山駅までのようです。
・富士急バス 富士山五合目・富士山駅行き高速バス
事前に予約・決済する必要がありますので、HPの注意事項をよくご覧になってから利用してください。
高速バスは土日祝日は2時間遅れる可能性があります。日によって混雑具合も違うことから到着時間を気にする方は、富士山駅まで電車で行ったほうが良いです。
富士急高速バスは、指定便の出発時刻を過ぎた乗車券はキャンセルできません。
「えええ、二時間遅れてるの!? バスキャンセルして電車で行くわっ!」 と思っても事前に支払ったお金は全額戻ってきませんので、ご注意を・・・。
電車で行く方は、富士山駅、河口湖駅から富士山五合目行きの「富士登山バス」が出ています。一時間に一本くらいで、少ないです。座りたい方は、河口湖駅からではなく、富士山駅から乗ったほうが座れる可能性が高いです。
・富士山駅、河口湖駅発 富士山五合目行きバス
運賃は、片道大人1540円、往復2100円です。
車で富士山五合目へ行く場合富士スバルライン交通規制情報を必ずチェックしてください。日によって、マイカー規制があります。
私達が訪れたのは10月初旬でしたが、富士スバルラインは駐車待ちの車で大渋滞でした。バスはお客さんを降ろすだけなので、列の横を通り抜けてくれますが、マイカーはずーーーっと待っていなくてはなりませんので、ご注意を・・・。
フリー切符
・富士急行HP お得な切符
・富士急行バスHP お得な切符
富士急バスは、富士サファリパーク、富士急ハイランド、富士五湖めぐりなどのお得な乗車券をたくさん発売していますので、お出かけ前にHPをチェックしてください。
近くの宿泊施設
富士山ステーションホテル。富士山駅出てすぐ。
ホテルマウント富士。富士山駅からふじっ湖号に乗車し、「ホテルマウント富士入口」で下車。富士山と山中湖が見えるホテルです。
ハットリ荘。山中湖畔まで徒歩8分。私達が泊まったお宿です。リーズナブルです。
お得で便利な、旅の予約サイト
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