【鞍馬寺奥宮 魔王殿】 大杉権現社、木の根道、義経堂をたどって、鞍馬寺から貴船神社へ抜ける

五泊六日の琵琶湖一周+京都旅行の紹介です。

前回は鞍馬寺(くらまでら)の仁王門(におうもん)から本殿金堂(ほんでんこんどう)まで書きましたので、今日はその先「奥の院(魔王殿)」の紹介です。

→→京都府 一泊二日旅行(加茂社・嵐山・鞍馬・貴船)の行程こちら・・・レンタカーを利用して一泊二日で9ヵ所まわりました。

参拝記

前回の、鞍馬寺の本殿金堂と、鞍馬寺の教え「すべては尊天にてまします」は、【鞍馬寺(くらまでら)その1】の記事でご覧ください。

 

本殿金堂の横に、奥の院参道があります。ここから魔王殿(まおうでん)までは、800m。

 

近くにあった注意書き。

境内・奥の院方面で鞍馬寺の職員を装う人がいるそうです。

「正しい信仰を奉持して、よくよくお考えになり注意深く対応してください」とのことでした。

他にも「清浄な場であるので、大声を出さない。植物や鉱物の採取はしない。ゴミは持ち帰る。夜、山にこもる時は寺に声をかけてから行う」などの注意書きがありました。

 

 

 奥の院への門をくぐり、少し階段を上ったところに、霊峰殿があります。

ここは鞍馬山博物館(大人200円、小学生100円)で、一階には鞍馬山の地質、植物、昆虫、陸産貝、鳥獣、きのこの標本や生態写真を展示しています。

 

前回の記事にも書きましたが、鞍馬寺の教えは「すべては尊天にてまします」であり、「宇宙の大精霊=尊天」を信仰しています。

 

全てのものはお互いに連なり合い支え合って、共に大きな力によって生かされていることを教えており、水、石、植物、きのこ、鳥や獣も全て尊天であり、私たちがその中で密接に関わりあいながら生かされていることを伝えています。(もちろん私達人間も尊天。森羅万象が尊天)

 

寺に伝わる仏像などの宝物だけではなく、鞍馬山の植物、昆虫、陸産貝、鳥獣やきのこまで、自然界の万物が天から授かった「宝物」であることを教えています。

鞍馬山の大部分は2億5~6千万年前の岩石であり、日本列島の成り立ちを示す複雑な地質なのだそうです。

 

 

中生代ジュラ紀(約二億年前)の白い砂岩。

鞍馬山は、あちこちに地質や岩の説明をしてくれているプレートがあるので、散策がとても楽しく、勉強になります。

私達はこの石のひとかけらすら作り出せないのですから、やはり万物は神様から授かった「宝物」であると思います。

 

 

霊宝殿の向かい側には、冬柏亭(とうはくてい)。

与謝野明子さんの書斎を移築したものです。信楽香雲管長が与謝野晶子さんの直弟子であったご縁からこちらに移築されたもの。与謝野夫妻は何度も鞍馬に訪れ、多くの歌を残したそうです。

 

 

義経公息次ぎの水。

前回の記事にも書きましたが、源義経(幼名は牛若丸)は7歳ごろから鞍馬寺に預けられ、僧侶になる予定でしたが、平家打倒を胸に鞍馬山で武術の稽古に励みました。

ここで牛若丸が清水を飲んだと伝わるそうです。

 

 

そのまま参道を進むと、背比べ石があります。鞍馬寺での修行を終え、奥州藤原氏のもとへ向かう前、この石と背比べをして、鞍馬山との別れを惜しんだそうです。

 

以前、熊野速玉大社の記事に書きましたが、弁慶は208cm・100kgの大男で、義経は推定147cm・47.5kgと小柄だったそうです。

→→熊野三山の一つ【熊野速玉大社】の記事はこちら・・・武蔵坊弁慶の故郷は和歌山県。

 

 

背比べ石で、道が二手に分かれます。

左手側は木の根道、大杉権現社へ行く道です。

 

 

木の根道。

硬い地質に木の根が入りにくく、地表を這うように広がります。根の様子が富士山麓の原生林【青木ヶ原樹海(青木ヶ原自然歩道)】と似ているなぁと思いました。

「できるだけ木の根を踏まないように優しく接してください」と書いてありました。

 

こんなに根が露出しているのはなかなか見られないので、よく観察してください。

 

ところで、「植物はお互いにコミュニケーションをとっている」とする説があるのはご存知でしょうか。

 

 

 

書かれてある説明書きが、優しいです。

以前、TV番組で、カビの美しさを知る。土中のダニはすごかった!の記事にも書きましたが、私たちの「一歩分」には数えきれないほどの命がいます

森羅万象、尊天、すべてが命の輝きですね。

 

 

木の根道を超え、大杉権現社(おおすぎごんげんしゃ)に到着。

樹齢千年に近い杉の巨木で、護法魔王尊影向の杉として、古くから信仰崇拝されていたそうです。

昭和25年の台風で中ほどから折れてしまい、現在は高さ15mの根幹を残すのみとなっています。

 

 

前回の記事で「天狗のうちわみたいな紋」と書きましたが、あれは誤りで、この寺紋は「菊を横から見た紋様」なのだそうです。

 

菊、天狗、三位一体・・・、勘違いなら悪いので書きませんが、いろいろ繋がっているんだろうなぁと思います。日本は、面白くて、複雑ですね。

 

 

この辺りには木のベンチがあちこちに置かれ、大杉苑瞑想道場(おおすぎえんめいそうどうじょう)と名付けられています。

護法魔王尊のエネルギーの高い場所なのだそうで、以前ここで瞑想をした臼井 甕男(うすい みかお)さんという方がおられます。

彼はここで高次元の存在(神霊)から「レイキ」を授かり、「臼井靈氣療法(うすいれいきりょうほう)」の創始者となりました。

レイキは「宇宙からの癒しのエネルギー」を活用する手当療法です。

興味のある方もいらっしゃると思うので、次の記事で紹介したいと思います。

 

 

大杉権現社には、修行をする人に向けた注意書きがありました。

「良識ある行為こそが、正しい信仰の第一歩です。迷信にとらわれたり、非常識な行をしたりして身を亡さぬようご注意ください」

 

 

 

なぜこんなにグルグル巻いたのか不思議な木。

 

 

木の種類が違うのか、やけに明るい木が生えた一帯がありました。

木? 柱? どっちだろう? 鞍馬寺で一番気になったポイントです。

 

 

義経堂。

奥州衣川の合戦で義経は自害したと伝わっていますが(弁慶はたくさんの矢を受けて立ったまま死んだ)、義経の御霊はこの山に戻って遮那王(しゃなおう)尊として、護法魔王三尊の働きを手伝っているそうです。

 

「死んだと言われているけれども、死んでいないかもしれない武将」は数多く、織田信長と明智光秀真田幸村(信繁)も生存説がありますが、義経も生存説が付きまとう武将の一人です。(一番有名?)

 

ついこの前、北海道へ五泊六日の旅をしたのですが、旭川空港近くに「頼朝に追われ、奥州から逃れてきた義経がアイヌと酒を酌み交わした」とする伝説が残る神社がありました。

 

 

魔王殿に到着。

奥には磐座(いわくら)がありました。

どうやら奥の奇岩は、サンゴ、ウミユリなどの化石を含んでいるようです。

神々が降臨した場所として、崇拝されてきたようです。

 

 

私は旅が好きで、神社や寺にもよく参拝に行くのですが、古くからある神社やお寺(神が降りてきた聖地と呼ばれている所)には、たいてい磐座があります。

磐座はエネルギーを放射する役割を持っているように感じる方もいるようで(私は何も感じませんが)、宇宙の大精霊、地球のパワーといった波動が出ているのかもしれません。

 

「鞍馬山は怖い、魔王殿は怖い」と書いている方、感じられる方もおられるようですが、私はそのような感想はもちませんでした。

 

 

ただ、一つ、「あれ?」と思ったのは、夫の変化。

うちの夫は花粉症で、この琵琶湖一周+京都旅は3月末に行ったため、行く先々で「花粉がツライ! 目が痒い!」とマスクをして、アレルギー抑制の目薬をさしていたのですが、

なぜかしら鞍馬寺では、花粉症の症状が出なかった

そうです。

 

うーん、鞍馬寺・・・、何らかのパワーがあるんでしょうか?

 

 

 

魔王殿でゆっくりして行きたかったのですが、三歳の娘がいきなり「トイレに行きたい」と言うから大変です。ゆっくりしていられません。(こういうところが、子連れの不便なところ)

夫が娘を抱っこして、ザーーーーっと素早く山を下っていく。

追いかける息子と私。

奥の院周辺も、岩と説明書きが多いです。

・・・が、娘のトイレ事情でゆっくり見る暇もなく。

 

おおおお、ゴールがまさかのトイレ!(笑)

奇麗なおトイレで、娘は用が足せたのでした。

 

おトイレさん、ありがとう! お水さん、ありがとう! 体の不要な物質を出してくれて、おしっこさん、ありがとう! 間に合わせてくれてありがとう! 家族健康ありがとう! 鞍馬山、ありがとう! 全部にありがとう!

 

と、感動的なフィナーレでした。

 

 

写真ではトイレマークしか映っていませんが、この反対側が鞍馬寺の西門受付所です。

貴船神社側から入る方は、ここで愛山費大人300円を納めます。

 

 

鞍馬寺西門と貴船神社の間を流れる貴船川。

あー、やっぱり、奇麗なお水はいいわぁ。音聞いているだけで癒される。

私達の体のほとんどが水ですし、地球も水の惑星です。

やっぱり、水は汚したらダメですねぇ。

お水さん、ありがとう!

 

雨が降るには山が必要だし、ろ過されるには土砂が必要だし、水をためるには樹々が必要だし・・・・、全部、自然の恵みですね。

なんてバランスよくできているんでしょう、この仕組み!

 

ありがたや~~~~。

すべては尊天にてまします!(合掌)

 

 

次は、貴船神社を紹介したいところですが、先ほど鞍馬山で瞑想してレイキを感得した臼井 甕男(うすい みかお)さんの話が出たので、先にレイキの紹介をしたいと思います。

 

次の記事はこちら

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貴船神社の記事はこちら

次の記事はこちら

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(この旅行記は2018年です)

 

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交通アクセス

鞍馬寺は、叡山電鉄「鞍馬駅」出てすぐ。

車で行く場合、駅周辺に有料駐車場があります。

鞍馬寺から奥の院へはけっこう歩きますので、足腰が弱い方は無理のないように、ゆっくりいきましょう。

料金

愛山費として一人300円。

ケーブルカー利用の場合、大人片道200円、小学生以下の子供は片道100円。

近くの宿泊施設

くらま温泉。

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