鞍馬山で、臼井甕男(うすいみかお)さんが授かった靈氣(レイキ)とは何か。

一泊二日の京都旅行の紹介の続きです。

→→京都府 一泊二日旅行(加茂社・嵐山・鞍馬・貴船)の行程こちら・・・レンタカーを利用して一泊二日で9ヵ所まわりました。

残りは貴船神社のみなのですが、鞍馬寺奥の院の記事で「レイキ」という言葉が出たので、説明しておこうと思います。

靈氣(レイキ)とは何か

レイキとは、「宇宙に満ちている愛・調和のエネルギー」であり、靈氣療法(レイキりょうほう)はそのエネルギーを用いたヒーリング方法です。

【鞍馬寺奥宮 魔王殿】の記事にも書きましたが、レイキヒーリングの創始者は、臼井甕男(うすいみかお)さんという方です。

臼井さんは、大正時代に公務員、新聞記者などの会社員、政治家秘書など様々な仕事に就きましたが、「人生の目的とは何か」に悩まれ、安心立命の境地を獲得しようと、座禅修行に入ります。

しかし、悟りをなかなか得られなかったので、師匠に尋ねたところ、

「それなら一度死んでみることだな」

と言われ、大ショック!

1922年の春、死ぬつもり(?)で、鞍馬寺に籠り断食瞑想しました。

現在、鞍馬寺では瞑想場に「良識ある行為こそが、正しい信仰の第一歩です。迷信にとらわれたり、非常識な行をしたりして身を亡さぬようご注意ください」との注意書きがあります。

さて、「一度死んでみることだな」と言われ、死ぬ気で瞑想をした臼井さんは、21日目にまるで雷を受けたような衝撃を受け、意識を失い倒れてしまいました。

目が覚めると、心身爽快!

雷のような衝撃を受けた時に感じたエネルギーが心身を貫き、体内と共鳴し、「私は宇宙、宇宙は私」との一体感を感じたそうです。

臼井さんは、求めていた悟りの境地に達したことを感じ取り、鞍馬山を下りましたが、途中石につまづいて足の指の爪をはがしてしまいました。(痛そう!)

怪我をしたら手で押さえるのはみんながすることだと思いますが、臼井さんも怪我に手を当てました。

すると、あら、不思議。

痛みが止まり、血が止まり、治ってしまったのだそうです。

傷を癒した臼井さんは、鞍馬山を下山し、食堂でお腹いっぱいご飯を食べました。そのお店の主人の孫娘さんが、ひどい虫歯で頬がパンパンに腫れて痛がっているのを見、頬に手を当ててやると、たちどころに痛みが引いたのだそうです。

この力を広く世に広めたいと思った臼井さんは、鞍馬寺を下り、教え(五戒)と指導体系をつくり、鞍馬山を下りて1~2か月後くらいに「臼井靈氣療法学会(うすいれいきりょうほうがっかい)」を原宿に開きました。

そして、誰でもレイキを使える回路を開く技術「アチューンメント」を授けました。

臼井さんは鞍馬寺で死にそうな瞑想をして授かりましたが、臼井さんからアチューンメントを受け、回路を開かれた人は、臼井さんのような厳しい修行をしなくても、宇宙に満ちている愛のエネルギー「レイキ」を用いたヒーリングができました

大正の関東大震災でも、レイキヒーリングは大いに役に立ち、数多くの人を救い、戦前の臼井レイキの会員は数千人規模になったそうです。

臼井さんは21人の師範(レイキを他人に伝授できる資格者)を養成し、師範会で牛田従三郎さんを第二代会長に指名した後、旅先の福山で、お亡くなりになりました。死因は脳卒中で、数え年で62歳(満60歳)でした。

 

一度衰退したレイキが復活し、日本へ逆輸入される

レイキ療法の創始者である臼井さんが亡くなられた後、その活動は21人のレイキ師範が受け継ぎました。

ここからのお話は、師範21人の一人である林忠次郎(はやしちゅうじろう)さん。

ウィキペディアから借りた林忠次郎さんの写真。

予備役海軍大佐だった人で、退役後の大正14年、新宿にレイキ診療所を開設しました。

そこへ、やってきたのが、高田(タカタ)ハワヨさん。ハワイで生まれた日系二世で、父が営むサトウキビ畑で育ちましたが、あまり裕福な生活ではなかったようで、小学校を2年・3年生あたりで辞めて働くことになりました。その後は結婚し、子供にも恵まれましたが、夫が早くに亡くなり、生活は困窮。そのうち、ハワヨさんは心身に不調をきたします。

そこで、日本へ渡って治療することになりましたが、「手術は必要ない」との不思議な声を聞き、代替療法を医師に聞いたところ、教えられたのが林忠次郎さんのレイキ診療所。

ハワヨさんは毎日治療に通い、3カ月後に症状が消え、8か月後に完治しました。

ハワヨさんはレイキの力に感激し、林さんのもとで修業をし、神秘伝(師範として他人にレイキを伝授できる)の伝授を受けました。これは、林さんから神秘伝を受けた13番目であり最後の1人でした。

その後、ハワヨさんは帰国して、22名のマスターを生み出しました。

「臼井甕男さん→林忠次郎さん→高田ハワヨさん→22名のマスター」の流れを西洋レイキと呼びます。

日本でレイキは戦時・戦後に弾圧を受けましたが、西洋レイキは海外で大きく進展し、日本に逆輸入されることになりました。

伝統レイキと西洋式レイキ

レイキは日本発祥で、臼井甕男さんから始まったものですが、現在の「レイキ」は99%が西洋式レイキになっているようです。伝統レイキは会員数500名ほどで会員の紹介が無ければ入会できないため、気軽にアチューンメントをしてもらえるのは西洋レイキです。

伝統レイキ、西洋式レイキに、効果の差はない、とされています。(ブログの随所で書いていますが、私は何らかのパワーを敏感に感じるタイプではないので、レイキをはじめとする目に見えない世界については何もわからないので、興味のある方は調べ、ご自分で体感してみてください)

海外ではレイキを末期患者のケアに取り入れたり、刑務所の受刑者にヒーリングをしたりするなど、広く認められ研究されています。

日本では大津市民病院や彦根市立病院の緩和ケアでレイキヒーリングボランティアの受け入れなどがされているようです。

ハリウッドの女優や歌手も、美容と健康に取り入れているようです。

レイキのデメリット

デメリットは無いと言われています。

・・・が、あえて言うならば「目に見えない」ために、多少の混乱はあると思います。

私はブログに何度も書いているように「パワースポットに行っても何も感じない」人間です。神社や聖地に行って「気持ちが良い感じがした」のは思い当たりますが、だからといって何かを特別に感じているわけでも、明るく見えたり渦を巻いているように見えているわけでもありません。

以前レイキのアチューンメントを受けましたが、何か感じる、変化があったということは、ありませんでした。(これは正直に書きます。本当に、何も感じませんでした。レイキヒーリングをしたいと思ったキッカケは、夫がヘルニアで苦しんでいたためです。→→ヘルニアの記事はこちら

お腹が痛くなった時にレイキをしたことがありますが、ホカホカと温かくて気持ちが良いのは、レイキなのか、自分の手のひらの熱なのかわかりません。

夫にレイキをしたこともありますが「特別な何かを感じるってわけじゃないけど、温かさと愛情は感じるよ~」とのことでした。

これは、私の修行が足らず、宇宙のレイキと私の体が一体化していない(または回路が細い)ためなのかもしれません。

多くの方が、私と同じように「アチューンメントしてもらったけど、何も感じない。レイキしているけど、何も感じない」になると思います。

続けているうちに、手ごたえを感じるようになっていくようですが、

「これ、本当にアチューンメントしてもらえているのかな? 使えているのかな? 効果あるのかな?」

は、おそらくたいていの人が感じることだと思います。

ただ、何も感じなくてもレイキは流れているようです。

少し話がそれますが、以前NHKで放送していた興味深い話を一つ。親しい人に体に触れられた時、脳から「オキシトシン」というホルモン出て、痛みや不安、認知症などの改善に効果があるそうです。(レイキに興味のない方も、ぜひ、親しい人に触れてください。それだけで幸せになって、心身に良い影響を与えるようです。やはり心と体は、密接なのですね。子供はこれを感じているのか、ベタベタくっつくのが好きです)

ヒーリング技術はもちろんだけど、もっと大事なのは五戒

レイキの真の目的は、安心立命の境地に至ることです。

人生を安らかに豊かにする。

病気・悩み・怒り・心配などの不調和な波動をヒビキ合わないように、自分の波動を高めることです。

レイキは宇宙の愛のエネルギーなので、それを受け取る側も「愛の存在」でなければならないそうです。

そのため、レイキの創始者である臼井さんは、五戒(ごかい)を作りました。

招福の秘法・萬病の霊薬

今日だけは

怒るな

心配すな

感謝して

業をはげめ

人に親切に

朝夕合掌して心に念じ口に唱えよ

今日だけは「怒らない」「心配しない」「感謝する」「業を励む」「人に親切にする」。

これは、誰もが「うん、そうすると心が穏やかになるよね。自分も周りの人もハッピーになるよね」と思うのではないでしょうか。

私には、レイキのエネルギーは感じられませんが、この教えは非常に大切なものであると、わかります。

レイキの目的は健康で幸せになることですから、まずは五戒で心の調整から入り、それが結果的に病気を遠ざけることになるのだと思います。

宇宙は本来愛でできているので、人間を苦しめる病気と言うのは、本来悪いものではなく、「気付きをもたらすもの」なのだそうです。

私のようにエネルギーが感じられなくても、「愛と調和に満ちた生き方をする」ということは、普遍的な人の道であると思います。

レイキの創始者である臼井さんは、レイキの神髄である「五戒」を定め、このように言っておられます。

「宇宙のあらゆるところにレイキは存在している。大宇宙の偉大なレイキは、人体内にも保有しており、体内のレイキは人格を高めれば高めるほど強くなる

「いきなりレイキ!」ではなく、まずは本を読んで勉強

いろいろ調べて書きましたが、臼井さんから始まったレイキは、現在、様々な団体がアレンジをして多様化しているため、まずは勉強が必要であると思います。

本屋さんではあまり扱いが無いと思いますが、アマゾンなどで「レイキ」と検索すると、何冊か本が出てきます。

私が持っている本は、こちら。

文庫本で、安価。イラストも載っていてわかりやすいですし、レイキの歴史はもちろん、土居さんがレイキに出会った経緯の他、Q&Aコーナーもあり、とても読みやすいです。

レイキに興味があるけれども、どこで伝授してもらえばいいのかわからないという方もたくさんいると思うので、この本から「レイキの伝授で知っておいた方がいいなぁ」と思ったことを抜粋して記しておきます。

次の五点を備えていることが臼井レイキの条件。

  1. 臼井先生を創始者としている
  2. 能力は指導者の伝授で与えられる
  3. ある段階でシンボルを使う
  4. 手当て療法から始め、霊性向上をめざす
  5. 伝授は対面で、継続的なフォロー体制を持つ

レイキのスクールを選ぶ基準で、好ましくないところ

  • 遠隔伝授をするとうたっているスクール
  • 他よりも何倍もパワーがあると宣伝するスクール
  • アチューンメントやシンボルを、セミナーを通さずに一般公開するスクール
  • 門外不出、一子相伝、秘伝、奇跡、神秘などの言葉を乱用するスクール
  • 病気が治る、治す、治したいというスクール
  • セミナー後のフォローをしないスクール
  • どのようにフォローするのか明確でないスクール
  • どこで学んだのか、何を伝えるのか明示しないスクール
  • 最初に全ステップのセミナー料を前納させるスクール
  • 納得できないシステムを取り入れているスクール

レイキは臼井先生から始まりましたが、現在、いろんな「●●レイキ」があります。

私はエネルギーが見えるタイプではないので、「●●レイキはよかったよ」とオススメする立場にいませんが、料金システムや伝授に疑問がある所は避け、先生と合わないなぁと思ったら変えるのも良いと思います。

また、レイキばかり信じて、西洋医学を否定してはいけません。

乳がん、大腸がん、前立腺がん、肺がんの患者さん。このなかで、「代替医療を受けた280人」と「病院の従来の標準治療を受けた560人」の5年後の生存率を比べると、従来の標準治療を受けた人たちのほうが生存率が高かったという結果が出ました。代替医療を受けた人は、従来の標準治療を受けた人よりも2.5倍もの高い死亡のリスクがあった。

昨日のYahoo!ニュースに載ってありました。

 

 

 

レイキの神髄は五戒にあります。

今日だけは

怒るな

心配すな

感謝して

業をはげめ

人に親切に

 

 

レイキに興味のある人もない人にも、大切な教えであると思います。

 

 

 

 

※ヴィセント・ギリェム氏がアストラル旅行(幽体離脱)をして高位の存在とコンタクトを取った、魂の法則にも、レイキのことが紹介されています。247ページからなる膨大な知識は全て無料で閲覧できます。病気について書かれているのは187ページからで、レイキについては196ページから200ページにかけて載っています。レイキとはなにか、レイキは何を基本としているのか、癒しのエネルギーはどこから出るのか、レイキができるようになるには何が必要か、レイキをするために伝授や有料講習を受ける必要はあるのか、などです。インターネットで無料で読めますので、ご覧ください。→→魂の法則はこちらをクリック

 

 

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