【花の御寺・長谷寺(奈良)】 ゴールデンウィークは、ぼたん祭り開催。国宝の本堂とかけづくりの舞台、重要文化財の登廊が美しい!

今日は奈良県桜井市の「長谷寺(はせでら)」を紹介します。ここはお花が大変美しいお寺で、花の御寺とも呼ばれています。

参拝記

公共交通機関で行く場合、近鉄大阪線長谷寺駅を下車、徒歩15分。

車で行く方は、普通車料金500円の駐車場があります。

 

 

長谷寺は、真言宗豊山派(しんごんしゅうぶざんは)の総本山で、正式には豊山神楽院長谷寺と言い、西国三十三所第8番札所となっています。

創建年は朱鳥元年(686年)と伝わり、開山は道明上人(どうみょうしょうにん)で、天武天皇のために銅板法華説相図(国宝)を西の岡に安置したことが始まり。

平安時代には貴族、江戸時代には徳川家の崇敬を集め帰依を受けて栄えたそうです。

舞台造の本堂は国宝で、江戸幕府(徳川幕府)三代将軍の徳川家光による再建。

本尊十一面観音像をはじめ、約千点にも及ぶ文化財を所蔵するそうです。

 

 

長谷寺の入山料は、大人500円。

仁王門(重要文化財)。

1885年(明治18年)建立の長谷寺の総門です。

平安時代、一条天皇の頃に創建されたものの、度重なる火災により焼失し、現在の門は1885年(明治18年)に再建されたもの。勅額「長谷寺」の文字は、後陽成天皇(第107代天皇)の直筆。

 

私達が訪れたのはゴールデンウィークで、長谷寺では「ぼたんまつり」が開催されていました。

 

 

開催は毎年4月下旬から5月上旬で、150種類以上、7,000株といわれる牡丹が満開になり、長谷寺は古くから「花の御寺」とも言われているそうです。

 

 

宗宝蔵。

春(3月〜5月)と秋(10月〜12月)に限り、長谷寺に伝えられてきた数々の宝物が見れます。入場は無料。

中に展示されていた銅板法華説相図は、国宝です。(特別展示で運よく見れました。写真撮影不可)

 

 

仁王門を抜け、本堂へと続く登廊(のぼりろう)。

重要文化財に指定されており、399段にわたる石段の天井には、楕円形の灯籠が吊られています。

雰囲気がとても良いので、写真撮影スポットになっていました。

 

途中、茶室「加藻庵」で休憩。

 

 

アイスクリームを食べました。

 

 

奥が本堂。

 

本堂を横から見たところ。

 

 

柱書にあるように、本堂は国宝です。

 

 

息子が握っている紐は、本尊の十一面観世音菩薩立像と繋がっています。

 

 

ご本尊は写真撮影禁止だったので、看板の写真を載せておきます。

十一面観世音菩薩立像は、木造で、像高像高三丈三尺六寸(1,018cm)。

室町時代に造られた重要文化財です。

右手に錫杖、左手に水瓶を持って方形の大磐石という台座に立つ、いわゆる長谷寺式十一面観世音菩薩。

開山徳道上人が造立して以来、度重なる火災により再造を繰り返しており、現在の御尊像は、室町時代の天文七年(1538)に大仏師運宗らによって造立されました。

国内で最も大きな木造の仏さまです。

 

近隣の初瀬川に流れ着いた巨大な神木が大いなる祟りを呼び、恐怖した村人の懇願を受けて開祖徳道が祟りの根源である神木を観音菩薩像に作り替え、これを近くの初瀬山に祀ったという長谷寺開山の伝承がある。伝承の真偽はともかく、当初像は「神木」等、何らかのいわれのある木材を用いて刻まれたものと思われる。現在の本尊像は天文7年(1538年)の再興。仏像彫刻衰退期の室町時代の作品だが、10メートルを超える巨像を破綻なくまとめている。国宝・重要文化財指定の木造彫刻の中では最大のものである。                    (ウィキペディアからの説明)

 

 

神奈川県鎌倉市にも「長谷寺(はせでら)」があり、ここも木造観音立像がとても大きいです(高さ918cmで、奈良県桜井市の長谷寺よりもちょっとだけ低い)。

鎌倉の長谷寺の観音像は、721年に徳道上人(とくどうしょうにん)が、大和国(奈良県)初瀬の山中で見つけた楠(くすのき)の大木から、2体の十一面観音を造り、その1体を本尊としたのが大和の長谷寺で、もう1体を衆生済度の願いを込めて海に流したところ、15年後に相模国(神奈川県)の三浦半島の長井浦に流れ着き、この観音様を安置したのが、鎌倉の長谷寺なのだそうです。

 

→→【長谷寺(鎌倉)】 日本最大級の木造 十一面観世音菩薩像。奈良県の長谷寺の観音様と繫がりがあるらしい・・・神奈川県鎌倉市。アジサイで有名。鎌倉大仏・高徳院のすぐ近くです。

 

 

本堂の舞台

小初瀬山の中腹にぐいと張り出した懸造り(舞台造り)。

懸造りというと、京都の清水寺も有名ですね。

 

 

 

 

 

 

なでぼとけの「びんずるさん」。自分自身の患部と同じところを撫ぜると、良くなるそうです。

 

三重の塔跡。

 

五重塔。

三重塔があった北側に1954年(昭和29年)建立されたもので、戦後の日本で初めて建てられた五重塔。

昭和の名塔と呼ばれているそうです。

 

 

本長谷寺(もとはせでら)。

天武天皇の勅願により、道明上人がここに精舎を造営した、はじめの長谷寺。

今の本堂(今長谷寺)に対して「本長谷寺」と呼ばれているそうです。

朱鳥元年(686)、道明上人は天武天皇の御病気平癒のため「銅板法華説相図(千仏多宝仏塔)」を鋳造し、本尊として祀ったそうです。

 

 

 

ゴールデンウィークに訪れたので、たくさんの参拝客がいて賑やかでした。

牡丹祭りはとても素敵でしたし、なんといっても巨大な観音立像は大迫力!

 

観音様は、大慈大悲の心で私達を哀れみ、即座に救いの手を差し伸べて苦厄を救って下さるのだそうです。

 

「南無大慈大悲観世音菩薩(なむだいじだいひかんぜおんぼさつ)」

 

 

良いお参りになりますように。

 

(この参拝記は2019年です)

 

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交通アクセス

公共交通機関で行く場合、近鉄大阪線長谷寺駅を下車、徒歩15分
車で行く場合、駐車場は有料 二輪:200円 普通車:500円

料金

大人:500円
中・高校生:500円 小学生:250円

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