【江戸東京たてもの園】「千と千尋の神隠し」の油屋のモデルになった子宝湯

昨日も今日も、空気がひんやりしているのでクーラーなしで涼しく過ごしております。

 

暑い夏・・・、じりじりと焼けつくような日差しと、風呂上がりの脱衣所のようなモワッとした熱気。

 

中でも息苦しさが増すのは、交通量が多い大きな道路。

 

(んん~~~~!! あつい~~! 排気ガスとの相乗効果で、空気が暑くて苦しぃぃ~)

しかし、その道から自転車で5分離れた神社の境内近くを通ると、嘘みたいに涼しい風が・・・。

 

(はぁ~、こりゃ良いわ。天然のクーラーだわぁ。鎮守の森、サイコー)

 

と、鼻の穴を広げて深呼吸する私なのでした。

 

・・・そう、緑地は天然のクーラーなのだ!

 

緑を大切にしよう!



と、前置きが長くなりましたが、今日取り上げるのは緑豊かな江戸東京たてもの園。

ジブリの「千と千尋の神隠し」のモデルとなった建物があることでも有名でしょうか。
緑豊かな小金井公園の中にあり、北にはゴルフ場の森があるのでとっても涼しいです。

レジャー記

江戸東京たてもの園があるのは、東京都小金井市(こがねいし)。

 

私たちが訪れたのは2017年の6月下旬。

まだアジサイが見ごろでしたが、お天気が良くてアツアツ~~~。

 

江戸東京たてもの園の正面出入り口・ビジターセンターの「旧光華殿」。

昭和15年(1940年)に、皇居外苑にて行われた紀元二千六百年記念式典(神武天皇が橿原で即位してから2600年経ったことをお祝いする式典)の会場として使われた建物が、移築・改修されたものです。

中は受付、売店、休憩所になっています。

 

 

 

江戸東京たてもの園は、ビジターセンターを中央にして、東西に見学エリアが分かれています。
ジブリの「千と千尋の神隠し」のモデルとなった建物は東ゾーンにあります

 

 

東ゾーンの紹介の前に、センターゾーンの写真をいくつか貼ります。

 

これは「旧自証院霊屋」と言って、江戸初期の慶安5年(1652年)に建てられた3代将軍徳川家光の側室自証院(お振りの方、石田三成の曾孫)を祀ったもの。

 

豪華な造りのためか外国人観光客に人気のようで、記念写真を撮る方がたくさんいました。
なんだか日光に来たみたいな雰囲気。(日光はまた今度書きます)

 

 

こちらもセンターゾーン。
二・二六事件で暗殺された政治家・高橋是清(たかはしこれきよ)の邸宅で、赤坂から移築されました。

 

屋内は見学可能で、1階はパネル展示、

 

 

2階には高橋是清が暗殺された寝室があります。

係員さんが「昭和11年の2月26日早朝に、あそこの階段から十数名の兵士がなだれ込み、白の寝間着姿で布団に座っていた高橋是清に銃弾を浴びせて刃物で切り付けた。その様子を、是清の娘が見た」と、おっしゃっていました。

 

高橋是清は80年前に「金融緩和策」「円安・株高策」「拡大財政策」によってデフレ脱却をなし遂げた人物で、この政策はアベノミクスのモデルになっているようです。

 

二・二六事件についてはウィキペディアでご覧ください・・・皇道派の影響を受けた陸軍青年将校らが1,483名の下士官兵を率いて起こした日本のクーデター未遂事件。

 

 

風車作りコーナーがあったので、子供たちが体験。手伝ってくれるので、2歳の娘でも作れました。

ロシアから来た観光客も、楽しそうに作っていました。
他国の文化って、面白いですよね~。外国人観光客が多いのも納得。

 

 

高橋是清邸の隣には、一階建ての西川家別邸があります。
多摩地区でも有数の製糸会社を設立した方の別邸で、五右衛門風呂があります。

五右衛門風呂、珍しいですよね~。

祖母宅(和歌山県の山奥)の風呂が五右衛門風呂だったので、私にはとても懐かしいお風呂です。
薪で加熱するので芯から温まるし、とても良い匂いがするんです。端っこに行き過ぎると底板がガコッと外れて、ちょっと怖かった。
おいやん(伯父さん)が外から「おーい、●●ちゃん、ぬくいかぁ。もっと火を強くしちゃろかぁ」と声をかけてくれたなぁ。なつかしや!

高橋邸と西川家別邸は、木々に囲まれているので涼しい風が吹き、とても涼しかったです。

 

 

東ゾーン「万世橋(まんせいばし)交番」。

千代田区の万世橋近くにあったレンガ造りの交番で、明治後期のものだそうです。
お巡りさんが泊まれるように、簡単な寝室がありました。
江戸東京たてもの園唯一の煉瓦造りで、クレーン車でつり上げてトレーラーに乗せ、神田からここまで運んだそうです。

 

 

都電7514号。1978年に廃車になったもので、中に入れます。

 

 

文具店の武居三省堂。昭和2年に建てられた木造3階建て。

 

 

 

乾物屋の大和屋本店。

作り物のカツオ、昆布、しいたけ、豆類、卵などが置かれてあり、お店屋さんごっこができそうな雰囲気ですが、展示物に触るのは禁止です。

 

 

昔のたばこ売店も併設してあり、楽しい写真が撮れます。

 

 

見た瞬間、「ドラえもんの空き地だぁ」と思った土管広場。子供たちに大人気!

インスタグラムに載せるのか、女子グループがポーズを付けて熱心に撮影会をしていました。

(ドラえもんが好きな方は、神奈川県川崎市の【藤子・F・不二雄ミュージアム(ドラえもんミュージアム)】へどうぞ!)

 

 

土管広場の近くで、駄菓子屋さんが営業していました。

写真の建物は一階がクーラーのきいた休憩所になっており、二階は飲食店になっているので食事ができます。

 

 

 

建物を銅板で覆った植村邸には、戦時中の空襲でできた多数の穴が見られるので、ご覧ください。


 

 

都電7514号から子宝湯までの道は、しょうゆ店、居酒屋、仕立て屋、荒物屋、化粧品屋、和傘屋、乾物屋、旅館があってとても楽しかったです。

 

 

千と千尋の神隠しの油屋のモデルとなった「子宝湯」。

 

 

子宝湯の脱衣所。

 

 

男湯のペンキ絵は、銭湯定番の富士山。

 

 

こちら、女湯。

ペンキ絵って良いですよね~~。

 

 

男湯と女湯の仕切り。

何かのTV番組で、「昔は女湯の母ちゃんに、もうそろそろ出るぞ~~!だなんて声をかけたり、石鹸を投げてお互いに使った」と言ってたのですが、この仕切りの低さを見ると、そんなやりとりが実際にあったんだろうなぁと思いました。

 

「ジブリっぽいか」ときかれると、「どうかなぁ」と言った感想でしたが、ここから車で30分ほど離れたところに【三鷹の森ジブリ美術館】があるので、ジブリ好きは併せて行くと楽しいと思います。

 

 

東ゾーンの紹介はこれくらいにしておいて、西ゾーンの見どころは「三井八郎右衛門邸」。

三井八郎右衛門は、三井財閥として名を残した三井同族十一家の総領家で、第二次世界大戦後の邸宅の中に入れます。

おそらく、江戸東京たてもの園の展示の中で、一番豪華なんじゃないのかな~~と思います。

 

こちら、三井邸の客間。うーん、豪華だぁ。天井もすごかったです。

 

 

二階には、シャンデリアもある。仏間と土蔵は写真撮影禁止です。

 

 

 

こちら、同じく西ゾーンの「デ・ラランデ邸」。

デ・ラランデはドイツ人の建築家で、明治36年に来日し、神戸の風見鶏の館などをはじめとするたくさんの建築物を設計しました。

→→神戸北野異人館の記事はこちら・・・兵庫県神戸市。風見鶏の館の写真もあります。

 

デ・ラランデが亡くなった後、居住者が何度か変わり、カルピスの発明者として知られる三島海雲氏が住み、その死後は三島食品工業の事務所として使用されたそうです。
中はカフェになっていますが、営業終了時間が早いです。カフェを利用したい人は、早めに行きましょう。

 

 

 

「田園調布の家(大川邸)」は、大正14年に建てられた全室洋間の家です。

これがねぇ~・・・、訪れたのが六月下旬だったため、カーペットが湿気を吸ったような感じで、日本の気候にカーペットは合わないなぁと感じました。

ゴザ、畳、木の床はサラッとして気持ちが良いです。

 

 

 

八王子千人同心組頭の家。江戸時代後期の建物を平成5年に復元したもの。


広い土間、大きな梁、からっと乾いた床など、湿気を感じさせない造りで涼しかったです。

 

 

初めての蚊帳体験! 楽しかったなぁ。

 

 

写真が増えるのでここで終わりますが、「前川國男邸」はおしゃれでした~。

さすが建築家の家!

 

 

江戸東京たてもの園には30もの建物があるので、見学には半日要します。

 

屋内の見学可能なので、脱ぎやすい靴を履いてお出かけしてください。

 

私が現在住んでいる神奈川県川崎市多摩区には【日本民家園】がありますが、江戸東京たてもの園はいろんなジャンルの建物が保存されているので、とても楽しかったです。

 

ジブリ好きの方はもちろん、そうでない方も、とても楽しめますよ~♪

 

 

江戸東京たてもの園は、東京ミュージアムぐるっとパス対象施設です。

→→ぐるっとパスについての記事はこちら・・・2か月有効のチケットブック。めっちゃお得です!

 

 

暑い季節ですが、豊かな緑地が与えてくれる涼しさに感動してください。

 

楽しいお出かけになりますように♪

 

(このレジャー記は2017年です)

 

関連記事

→→三鷹の森 ジブリ美術館の記事はこちら・・・東京都三鷹市。事前にチケットを予約購入する必要があります。

 

●古民家が好きな方は、こちらの記事もどうぞ。

→→日本民家園の記事はこちら・・・日本の古民家ばかり集めた施設です。川崎市多摩区。

→→【府中市郷土の森】の記事はこちら・・・東京都府中市。

→→【北海道開拓の村 ①】 ディズニーランドより広い敷地に、52棟の歴史的建造物がある。食事は屯田兵定食がオススメ!・・・北海道札幌市。

交通アクセス

JR中央線武蔵小金井駅北口からバス5分 。
バスの時刻表などは、こちらでご覧ください。

車で行く場合、乗用車1時間:300円(30分超過ごとに100円)の有料駐車場があります。

料金について

大人400円、中高生200円(都内在学・在住の中学生無料)。小学生以下無料。
東京ミュージアムぐるっとパス対象施設です。
ぐるっとパスについては、こちらの記事でご覧ください。

毎週月曜日(月曜日が祝日または振替休日の場合は、その翌日)は休園日です。
開園時間は、4月~9月:午前9時30分~午後5時30分。10月~3月の閉園は午後4時30分です。

近くの宿泊施設

ホテルメッツ武蔵境。武蔵小金井駅の一駅となりの国分寺駅出てすぐ。

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