【これから食糧難が深刻化】 ウクライナ侵攻問題で、小麦、トウモロコシ、食肉が値上げするので、食料を備蓄しましょう

私は毎朝、テレビ朝日の「羽鳥慎一のモーニングショー」を見ているのですが、昨日(2022年3月15日)の放送で、食糧安全保障問題を取り上げていたので、紹介したいと思います。

 

 

現在、ロシアのウクライナ侵攻が問題となっていますが、これは遠い国の話ではなく、日本の食糧事情と深くつながっています。

ロシアとウクライナの二国は、世界の小麦輸出量の三割を誇る農業大国なのだそうです。

 

 

ロシアは経済制裁により貿易の決済が出来なくなりましたし、ウクライナは戦火で農業どころではないなどの理由で、小麦輸出量が減るのだそうです。(2022年5月14日追記・・・インドは世界第二位の小麦生産国で、世界の小麦輸出量の約4%を占ますが、インド国内の食料安全保障を強める措置として輸出停止となるそうです)

 

 

トウモロコシはどうかと言うと、ウクライナは16.4%で世界第四位のトウモロコシ輸出国。こちらも小麦と同様、ウクライナは戦火で農業どころではないので、トウモロコシの生産と流通も減りそうだとのこと。

 

 

輸入小麦は日本政府がまとめて購入し、その後、国内の各企業に売り渡しています。上はその価格推移。

2022年4月は過去二番目の高値である、1t当たり7万2530円。・・・なのですが、これは干ばつによる北米産の不作による値上げであり、ウクライナ侵攻問題の影響は受けていないそうです。

既に値上がりしている小麦が、ウクライナ侵攻問題のあおりを受けてさらに値上げするのは、今年の10月

(2022年8月13日追記・・・本日、ヤフーニュースで「小麦の売り渡し価格、10月以降据え置き」との記事を見ました。ロシアのウクライナ侵略の影響で、10月以降の売り渡し価格は大幅な上昇が見込まれていましたが、岸田首相が家計の負担軽減を図り、国が買い付けて製粉業者などに売り渡す輸入小麦の価格について、10月以降も現在の価格に据え置く方向で最終調整に入ったそうです)

トウモロコシの価格推移表。9年半ぶりの高値なのだそうです。

 

 

「小麦はよく食べるけれども、トウモロコシ食べないし・・・」と言う問題ではなく、世界のトウモロコシの62.9%が家畜の飼料になっているため、トウモロコシが値上げすると食肉も値上げされます。

 

 

なんと、食料価格の高騰は政権への不満につながり、デモが増えるのだそうです。

 

 

イラクのバグダッドでは、ウクライナ侵攻前の小麦粉は50kg940円くらいであったのに、ウクライナ侵攻後の2022年3月9日には3100円と、3倍に価格が高騰。

これは「食料高すぎだろう! 金持ちは良いけれども、そうじゃない我々は十分に買えないぞ! 腹いっぱい食べれないぞ!」と、民衆の怒りが爆発するのも納得ですね。

 

 

さて、この事態に日本はどうなるかと言いますと、

大豆やトウモロコシなども高騰する中、小麦だけ価格を抑制することに理解をいただくのは難しいので、

 

 

ご飯を食べてください。お米は日本で唯一自給自足可能な穀物であり、価格も求めやすいです」とのこと。

 

 

といっても、小麦(うどん、ラーメン、パスタ、そばなど)やパンの業界(菓子など含む)もいるので、値上げの時に「米を米を」と言うわけにもいかないので、消費者それぞれで判断してくださいとのことでした。

 

 

 

「日本の食料自給率は低い」ことは前から問題視されていましたね。

農林水産省の発表によれば、2020年度(令和2年度)の日本の食料自給率は37%(カロリーベースによる試算)と、過去最低を記録した2018年と同水準に再び下がった。 これをおおまかに解釈すれば、日本で食べられているもののうち、37%が国内で生産されたもので、残りの63%は海外からの輸入に頼っているということになる。

 

 

 

ずっと輸入に頼ってきた日本の食糧事情ですが、最近は円安で買い負けているのだそうです。

日本は70年以上も戦争と関わらずにきたはずだった。しかしその日本がいま、世界で激しい「食料戦争」の渦中にある。

食品専門商社のA氏(40代)に話を伺う。以前、彼がこの国の食料問題に対する危機感を訴えた『憂国の商社マンが明かす「日本、買い負け」の現実 肉も魚も油も豆も中国に流れる』は思わぬ反響を呼んだ。筆者もそこまでとは思っていなかったのだが、現実に食肉や魚介類に次々と値上げ、不足のニュースが続いている。

「どこより高い金を出せば買えますよ、ただ買い負けているだけです」

「それと船ですね。こちらは取り負け、日本に寄ってもらえない」

「値上げはさらに続くでしょう。いつ相場(食肉、穀物)が落ち着くかわからない」

「魚介は高くてよければ国内産でリカバリーできます。でも肉や穀物は厳しい

「フランスは自給率を上げるために努力してきましたからね。食料を掴まれるのは命を握られるのと同じって連中はわかっているのでしょう。私も同じ考えです」

日本の食料自給率(カロリーベース)は本当に低い。コロナ前の2018年の農水省データでアメリカ132%、フランス125%、ドイツ86%、イギリス65%、イタリア60%に対して日本は37%。1980年代までは50%以上を維持してきたのに30年間ずっと低水準、30年間変わらない日本の平均賃金と同じ様相だ。

天然資源はもちろん日本は何もかも他国頼み、大量消費と飽食を謳歌してきた数十年ばかりの繁栄は砂上の楼閣だったということか。

中国は「なんでもいいからちょうだい」とうるさいことを言わない上に日本より金を出す。

「物流だってそうです。安くてうるさい日本の荷主なんか相手にしたくない」

「でもね、それもこれも日本の買い負けは円安のせいだと思ってます。強い円の力で引っ叩いて買い勝って言うこと聞かせてたのに、いまの日本で通貨が安いって怖いことですよ。通貨の安さにも良し悪しありますから」

いまの円安は悪い円安だと思います。もちろん強い国が自国通貨を操作、調整することはあります。人民元なんてまさにそれです。日本だってかつてはそうでした。でも現在の円安は日本の国力そのままの評価だと思っています」

アメリカと中国はいっそうの食料確保と自国中心主義を貫くだろう。それに追随する資源国や食料輸出国は金のある二大国との取り引きを加速させる。定期コンテナ船のルートは米中に集中し、日本は食料を買い負け、コンテナを取り負け、国内の物価は上がり続ける。30年間平均賃金の上がらない国でこれは確かに地獄だ。

(→→商社マンが明かす世界食料争奪戦の現場 日本がこのままでは「第二の敗戦」も ヤフーニュース  から抜粋しました。ぜひ全文をお読みください)

 

 

 

 

 

 

日本国内で自給できている食料の割合を、高い順から言うと、米100%、鶏卵96%、きのこ類88%、野菜79%、いも類74%、鶏肉64%、牛乳・乳製品60%、食用の魚介類52%、豚肉49%、くだもの39%、牛肉36%、砂糖類32%、小麦14%、油脂類12%、大豆7%なのだそうです。(日本は家畜の肥料を輸入に頼っているため、家畜の肥料自給率を含めて考えると、牛肉は9%、豚肉は6%、鶏肉は8%、鶏卵は12%の自給率にしかならないそうです)

 

大豆は豆腐、醤油、味噌などの原料になるのに、国内では7%しか生産できていないことに驚きです。

食糧不足になった時のために、日本政府がどれくらい備蓄をしているかと言うと、米は政府備蓄米と民間在庫をあわせて国民消費量の6.2カ月分、食料小麦が2.3か月分、大豆は民間在庫で1か月分の備蓄なのだそう。

 

 

えええ、、、少なくないですか(汗)

 

 

とりあえず日本は、大豆、小麦、油が入ってこないと危ないですし、災害 & 新型コロナ問題 & ウクライナ問題で、これからも食料は高騰しますし、もしもの時の災害に備えて、今からコツコツと食料備蓄をしてはいかがでしょうか。

 

 

 

(追記・・・2022年1月から4月の各値上げ幅を載せておきます。2022年秋にまた値上げすると思います)

 

 

 

(2022年5月27日追記・・・国会でも国内の物価高が取り上げられました。れいわ新選組のくしぶち真里衆議院議員のボードより)

 

 

 

 


東京大学大学院教授・鈴木宣弘さんが書いた「農業消滅」はオススメ本です。ぜひ読んでください。「食料こそが国民の命の源。農は国の本なり」であるのに、安価で危険な輸入品を際限なき貿易自由化で大量に輸入して、日本の農業を壊す流れになってしまっていることがよくわかります。種苗法の改定は、日本の食糧事情をさらに困った状態においやるでしょう。アメリカのモンサントとドイツのバイエル合併は、日本人を食べ物や農薬で病気にして、さらに医薬品で儲ける「二度おいしい、新しいビジネスモデル」になるのだそうです。「今だけ、カネだけ、自分だけ」の「3だけ主義」のグローバル企業に対抗するには、私たち一人一人が賢い消費者にならなければならないことを、この本は教えてくれます。

 

 

 

→→長周新聞 > 記事一覧 > 政治経済 > 迫る食料危機! 私たちの食と農を守るためにできること㊤ 東京大学大学院教授・鈴木宣弘・・・2022年11月4日に発行された長周新聞の記事がわかりやすいです。是非お読みください。

かつてキューバの革命家ホセ・マルティは「食料を自給できない人たちは奴隷である」とのべ、高村光太郎は「食うものだけは自給したい。個人でも、国家でも、これなくして真の独立はない」といった。果たして日本は独立国といえるのかが今問われている。