今日取り上げるのは、諏訪大社です。
諏訪大社は、全国に約25,000社もある諏訪神社の総本社で、日本最古の神社の一つに数えられています。
総本社というと、一つしかないところがほとんどですが、諏訪大社の総本社は四つから成っています。
諏訪大社は、鹿島神宮、香取神宮、豊川稲荷、伊勢神宮、高野山、剣山、石槌山、阿蘇山、分杭峠など、パワースポットが連なっているライン(中央構造線)に位置している神社の一つです。
さらに、諏訪大社4社が囲む諏訪湖は、中央構造線と糸魚川・静岡構造線が交差する地でもあります。
諏訪大社の神様は、「お諏訪さま」「諏訪大明神」と呼ばれ、古事記の神話に出てくるタケミナカタノ神と、その妃であるヤサカトメノ神をまつっているそうですが、元々はミシャグチ神、蛇神ソソウ神、狩猟の神チカト神、石木の神モレヤ神などの諏訪地方の土着の神々であるという説もあり、現在は神性が習合・混同されているため、全てミシャグチか建御名方として扱われることが多く、区別されることは稀だそうです。
諏訪大明神は龍神様ともいわれていますね。元寇の時、諏訪大明神が龍となって空中を天がけたそうです。
「神事や祭祀はほとんどが土着信仰に関わるものである」とされており、なんだか複雑な神社という印象を持ちますね・・・。
諏訪大社といえば、七年に一度の御柱(おんばしら)祭の他、御神(おみ)渡り、十間廊での御頭祭(おんとうさい)、筒粥神事と、ニュースで聞くちょっと不思議なお祭りがあります。(お祭りは上社で年間75、下社で44、摂社末社全ての祭事を入れると年間200を超えるそうです)
諏訪大社七不思議というのもあるそうですよ。
・ 御神渡
・ 元朝の蛙狩り
・ 五穀の筒粥
・ 高野の耳裂け鹿
・ 葛井の清池
・ 御作田の早稲
・ 宝殿の天滴
私達が諏訪大社(上社前宮・上社本宮、下社春宮・下社秋宮の四社)へ訪れたのは、2013年9月。
日ユ同祖論など歴史ミステリー好きの私が、一番ワクワクした旅でした。
参拝記
特急あずさに乗って上諏訪駅に到着した私達は、テクテクと10分歩いて「上諏訪温泉 しんゆ(親湯)」に行き、チェックインをして荷物を預けました。
ロビーで飲み物を飲んで、トイレ休憩を済ませ、ホテル13:20発の「無料四社めぐりツアー」のバスに乗車しました。
バスは大型バスではなく、マイクロバスみたいな大きさです。
私達家族を含め、4組の参加でした。
①上社前宮
②上社本宮
③下社春宮
④下社秋宮
⑤上諏訪温泉しんゆの料理とデザート、諏訪湖間欠泉センター
の順番で、紹介していきたいと思います。
まずは上社前宮についてですが、四社の中で、一番アクセスが不便なのが「上社前宮」です。
前宮のマップ。
諏訪大社4社の中で、一番人が訪れるのが少ない上社前宮ですが、実はこんなに広いんですね。
上社前宮は4社の中で、一番古くに創られた、諏訪の神様が最初に鎮座した諏訪大社発祥の地なのです。(私達の後ろにあるのは十間廊)
縄文期のシャーマニズムの色合いが強い「ミシャグジ信仰」を持つ豪族の「モリヤ一族」がおり、祭事を司っていました。
前宮のあるこの一帯は、諏訪地方の政治の中心地でもあったのです。
このあたりをフラフラ歩いてみたかったのですが、ツアーですからそのままみんなで十間廊(じゅっけんろう)へ移動。
(ああ、フラフラしたかった! しかしツアーは集団行動ですから、ガマンガマン・・・)
十間廊(じゅっけんろう)。
古くは神原廊(ごうばらろう)と呼ばれ、中世まで諏訪祭政の行われた政庁の場で、全ての貢物はこの廊下で大祝(おおほうり)の実見に供されたそうです。
「大祝(おおほうり)」・・・選抜された7、8歳の男の子に、ミシャグジ信仰を持つモリヤ一族の神長が秘伝の祭祀を行い、生き神である「大祝(おおほうり)」にする。大祝は在位中、諏訪群から出ることが禁じられ、前宮の中で特殊な暮らしを送った。
この十間廊がですねー、歴史ミステリー好きをワクワクさせるのです。
昭和33年3月に不慮の火災にあい、34年4月に竣工したのが、今の十間廊だそうです。
毎年4月15日の酉の祭に、この十間廊に鹿の頭を75備えるのですが、鹿の耳の中には必ず耳の裂けたものが入っているのだそうです。諏訪の七不思議の一つに数えられているそうです。
十間廊の向かい側に、内御玉殿(うちみたまでん)があります。(写真撮ってない・・・)
内御玉殿は、諏訪明神の祖霊が宿るといわれる「御神宝」が安置されていた御殿だそうです。
御神宝は、この四つ。
②八重の鈴
③御鞍
十間廊を過ぎると、名水「水眼(すいが)の清流」があります。
古くから「すいが」と呼ばれ、山中より出てくる清流は、前宮の神域を流れる御手洗川となり、昔からご神水として大切にされたそうです。
こちらが上社前宮の本殿。(私達一家が邪魔で御免なさい。当時はブログをするだなんて全く思っていなかったので、この記念写真しか無いのです・・・)
本殿と言っても、この中にご神体があるわけではありません。
上社前宮・本宮のご神体は、守屋山です。
守屋山、上社前宮、上社本宮は直角三角形で結ばれる位置にあり、ご神体である守屋山のエネルギーを受け取れる構造になっているのだそうです。
(パワースポットには、このように不思議なラインで結ばれる所がよくあるらしい)
現在の御殿は昭和7年に伊勢神宮の古材を以って建てられたものです。
この奥は古来から立ち入り禁止。
地図を見ると本殿の奥には、常坊主古墳、山の神古墳、杖突峠があるようです。
本殿の四方には御柱が建てられていました。
写真に収めきれないほど大きいです。
ちょっと話はそれますが、
・神長官守矢史料館
↑
ここも行きたかった!!
江戸時代まで諏訪大社上社の神長官をつとめた「守矢家」の敷地内にある資料館で、御頭祭の復元展示が見られるのです!
敷地にある御左口神社は、御左口神(ミシャグジ神)信仰の中枢だったそうで!
あ~~、行きたかったぁぁぁ。
しんゆの無料バスツアーの工程にはないのです!
上社前宮からは徒歩10分くらいで行けるようですよ。
また、訪れたら記事にしたいと思います!
上社前宮はミステリアスな要素(鹿の頭を並べるとか、他の神社にはないですよね)があるせいか、「一人で来るのはちょっとこわいな~」と思いました。
さて、この後「四社めぐりバスツアー」は、2kmほど離れた「上社・本宮」へ向かいました。
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交通アクセス
諏訪大社は諏訪湖の南側に上社前宮と本宮、諏訪湖の北側に下社春宮・秋宮があります。
四社の中で、一番アクセスが不便なのが「上社前宮」です。
上社前宮へのアクセスは、JR茅野駅で電車を下車し、西口6番乗り場から諏訪大社上社本宮・前宮行きのバスに乗車して、前宮前で下車です。(茅野駅から徒歩で行く場合4kmあります。バスの乗車時間は15分)
(電車の乗り換えはヤフー路線などでお調べください。東京・神奈川から行く場合、特急あずさが便利です。新宿から上諏訪駅まで片道2時間15分)
茅野駅発、上社前宮・大熊行きのバスは1日に5本しか出ていません。
・上社前宮行きバスについて。茅野市HP
バスが不便なため、料金はかかりますが茅野駅前からタクシーを利用するのも一つの方法だと思います。
(または、比較的交通アクセスの良い上社本宮へ行き、2km歩いて前宮へお参りする)
車で行く場合、駐車場:普通車20台、大型車10台停められるようです。
マイカーが無い場合、レンタカーを利用すると便利です。予約は【じゃらんレンタカー】で比較するとお得です。
一日で四社巡りをしたい方にオススメなのが、上諏訪温泉しんゆという旅館が行っている、無料参拝バス「しんゆ号」での諏訪大社四社巡りツアーです。(宿泊者のみツアーに参加できます。)
私達は一日で全て回りたかったので、上諏訪温泉 しんゆ(親湯)に宿泊予約をし、宿泊日にツアー参加しました。
四社めぐりの開催時刻は
①9:20発、12:40到着
②13:20発、16:35到着
の2便あります。
私達は②の時刻で参加しました。
バスの中では音声ガイドが流れ、運転手さんが現地でガイドをしてくださり、自由度は低いですが便利でしたのでオススメします。
無料四社巡りツアーをしている「上諏訪温泉しんゆ」は、上諏訪駅から徒歩10分です。駅から無料送迎バスの利用もできます。
四社めぐりツアーに参加できる最安値プランは一泊朝食プランで、1人7000円から。
近くの宿泊施設
上諏訪温泉新湯。上諏訪駅から徒歩10分。無料シャトルバスもあります。宿泊者対象四社巡りツアーがオススメ。
お得で便利な、旅の予約サイト
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