【新海誠監督「君の名は。」の感想】 神様のことを「ムスビ」という。「真心は神様に通じる」ことを教えてくれる映画

2016年8月に公開され、大ヒットとなっている新海誠監督の映画「君の名は。」。

 

興味があったのですが、なんとなーく見に行かないでズルズル過ごしていましたが、2017年2月の下旬だったでしょうか、新海誠監督がインタビューを受けているのをTVで見ました。

 

彗星の欠片が落ちて破壊された糸守の町は、東日本大震災の津波被害を参考にして書いた・・・とおっしゃっていたような気がします。

 

すごく、綺麗な絵で、色彩が美しい・・・ということからも興味を持ったのですが、なんだか新海誠監督が、愛して愛して愛しまくっている手塚治虫さんに、70%くらい顔つきが似ているんでないかい?・・・ということにピピンときて、3月20日に見に行ってきました。
(ご両人を画像検索してみてください。なんかね、カワイイ目と、まるっこい鼻が似てるのよ~。斜めからのお顔がよく似てる)

 

 

 

 

上映開始から半年以上経っていることもあり、「君の名は。」は夜一回のみの上映でした。

事前に座席予約していたため、ど真ん中に座り鑑賞。

映像がとっても綺麗、登場人物も魅力的、笑いあり、涙あり・・・とテンポの良いお話でした。

 

 


予告映像。

 

あらすじは、「君の名は。」ウィキペディアを見ると詳しく載っています。

 

 

文庫本も出てます。

 

 

 

お話の裏側を書いた本も出ています。

瀧くんがブラジャーに困ることや、テッシー、四葉ちゃん目線でのお話です。
この本でオススメなのは、三葉の両親の恋物語と、宮水神社の歴史と祭神、妻を亡くした俊樹(三葉の父)が宮水神社を出て町長になった理由が書かれていることです。
映画では、避難を呼びかける三葉の言葉を、父親がどのように受け入れたのか・・・という描写がありませんでしたが、この本では父親の心情が詳しく書かれていますので、オススメします。

苦労性のお父さんに感情移入しちゃう人、多いんじゃないのかなぁ。

 

 

去年の冬に、「君の名は。」のパンフレット第二弾が発売されました。

 

「好きなキャラクターは?」、「運命の出会いを信じますか?」の他、みなさんから寄せられた新海監督への疑問への答えが載っています。
奥寺先輩の婚約者がだれなのか、という監督の裏設定も書かれてます。

 

 

映画を見ていて、オヤッと思ったのは、テッシーが月刊ムーを持っていたシーンで、

「アカシックレコード 生まれ変わり」

の文字があったことです。

 

 

ちょうどこの10日ほど前に、アカシックリーディングを受けたので、
「新海監督って、生まれかわりや、アカシックレコードに興味あるんだぁ」
と思いました。

月刊ムー  新海誠監督が明かす 映画「君の名は。」と「ムー」の秘密・・・(こちらに、テッシーが月刊ムーを持っている画像があります)

 

 

(ここから先はネタバレありです。ご注意ください)


糸守町で巫女をしている女子高生の三葉ちゃんと、東京の男子高校生の瀧君が、なぜかしら入れ替わる・・・というお話からスタートします。

二人とも戸惑いながらも状況を受け入れ、時々ドジをやりながらもうまくやります。

中身が三葉の瀧くんがですね~、もうたまらなくカワイイ。奥寺先輩(女)が、好きになっちゃうのもわかるわかる。

 

なんだか楽しいお話が「アレ・・・」と変わるのは中盤ごろでしょうか。

急に瀧くんと三葉ちゃんのつながりが切れるのです。

 

瀧くんは、自分が三葉ちゃんの時に見ていた景色などから、糸守町を突き止め向かいますが、目にしたのは破壊されてしまった町でした。

おもしろい話が一転、ゾッとするミステリー話になるのですが、糸守町は3年前にティアマト彗星の破片が直撃し、三葉やその家族、友人も含め住民500人以上が死亡していたのです。(瀧くんと三葉ちゃんは、3年間ズレてた)

 

「えー、こりゃ大変だ! なんとか3年前に戻り、糸守の人達を助けなきゃ!」と、瀧くんは山上にある宮水神社の御神体へ行って口噛酒を飲み、三葉と入れかわります。

瀧君は無事、3年前の三葉ちゃんと入れ替わることが出来、隕石が落ちてくるから避難するように、町長である三葉の父親に言いますが、父親は信じてくれません。(お父さん、頑固な困ったチャンですが、実はとっても苦労してるんです。君の名は。 Another Side:Earthboundに載ってます)

 

お父さんが話にならないんで、瀧くんは自分の体があるはずの山上にある宮水神社の御神体へ向かいます。

 

(ひょっとしたら、三葉と会えるかも・・・!)

 

願いは通じ、幻想的なカタワレ時、二人の入れ替わりが元に戻ります。

二人は、初めて(ホントは二回目)直接会話することが出来たのでした。

隕石が落ちてくるからなんとかしなきゃ・・・も、もちろんですが、やっと会えた二人。

お互いの名前を忘れないように・・・、また会えるように・・・と、お互いの手に、自分の名前を書くことにします。

瀧くんが三葉ちゃんの手にスラスラと書き、三葉ちゃんが瀧くんの手に横線一本引いたとき、カタワレ時は終わり、瀧くんは消えてしまうのでした。

 

この後、三葉ちゃんは町民を避難させるため、必死に山を下り、転んで、ボロボロになります。

転んだ時に、ソッ・・・と開いた手のひらには、

「スキだ」

と書かれていました。

 

三葉ちゃんは涙を浮かべながら、「これじゃ名前がわからないじゃない・・・」のようなセリフを言い(←このときの表情が良い)、一生懸命町へ戻り、父の元へ・・・。

(三葉が戻ってきた時の父親の心情が、君の名は。 Another Side:Earthbound に載っています)

この後の様子は映画では書かれていませんが、みんな避難することができました。
死人は0でした。

 

隕石の破片落下から8年後、三葉ちゃんと瀧くんは、「何かを探している」ような気分で、東京で生活をしていました。

二人は、電車に乗っているとき目が合って「ア!」と思いますが、別々の電車に乗っていたため、引き離されるように分かれてしまいます。

でもね、神様はちゃんと結んでくれました。
後日、二人は東京の須賀神社階段ですれ違います。

瀧くんが声をかけ、お互いに探していたと分かった2人は、涙を流しながら「君の名は」と、尋ねる・・・。

というところで、終わります。

 

 

この映画は、人それぞれの見方があり、
・ツインレイ(双子の魂)を描いたスピリチュアル映画
・SF映画
・青春映画
・男女の恋愛物語
・奇跡を書いている
・災害に立ち向かう話
などなどで、もちろん好みもあるでしょう。

 

 

私にとって胸ズキュン!だったのは、カタワレ時に瀧くんと三葉ちゃんが会うシーン。

たぶん、このシーンが一番綺麗なんじゃないのかなぁと思います。

お互いの名前がわからなくなっちゃうから、手に名前を書こう!という場面で、瀧くんは三葉ちゃんの手に「スキだ」って書くんです。

もうね、素直な気持ち、ド直球、これはガツンと来ますし、8年後に神様はちゃんと二人を出会わせてくれました。

 

私はこの映画を見て、吉田松陰の言葉を思い出しました。



意味は「まごころは神様さえも感動させる」。

がんばりましたからね。

神様も、ひたむきな、燃えるような真心に感動したでしょうね。

 

 

「神様」について、君の名は。 Another Side:Earthboundで、一葉(おばあちゃん)が、四葉に言います。

 

「神様のことを、ムスビというんやよ」

 

 

神様というのは、関係のこなんやさ。言葉は、人と人を結ぶ。言葉は神様そのものではないけれども、言葉によって結ばれた気持ちは、神様なんや」

 

さらに、宮水神社は代々組紐をしており、昔、竜を織物によって克服した・・・という言い伝えがあります。

町長である三葉の父(もともと大学の民俗学者)は、隕石の破片が降ってくる時、

「竜を克服した敷物、組紐は、人と人とのつながりのアレゴリーだ」

と気付きます。

 

 

最愛の妻が亡くなり、苛立ち、神社を飛び出して町長になった・・・それもまた、意味があったのです。

「町長」ですから、みんなを誘導できる立場であるわけです。

ここで、父は、自分の存在に大きな意味があることと、経験してきたことは「あるべきところに導かれるため」の伏線であったことにハッとします。

 

ぜひ、君の名は。 Another Side:Earthbound を読んでください。

 

頑固なお父さんが、自分自身を縛っていた紐を、
「あ、あ、あ~~、そうだったのか・・・」
と、スルスル解いていく様が書かれています。

 

 

この時のお父さん、きっと、魂が震えただろうなぁ・・・と思います。

 

 

どこかで責めていた自分自身を愛し、どこかで責めていた亡くなった妻を愛し、これまた腹立たしく思っていた町の人を、深く深く愛しく思えただろうと思います。

 

 

神様のことを「ムスビ」というんやよ。

 

 

一人一人が尊い存在で、役割を持っており、ムスビがある。

 

 

いやぁ、「生きる」って、やっぱりね、いわゆるクソゲーなんかじゃないですよ。

 

「こりゃクソゲーだわ」って思っている瞬間も、将来起こる気付きへの伏線かもしれません。

 

ですからね、三葉のお父さんみたいになんかモヤモヤしてる人も、ぜひ肯定的に過ごしてほしいです。

 

頭にアンテナ立てて動いていたら、「あるべきところに導かれる」日が、きっと、来るんだと思います。

 

 

 

なんというか・・・上手くまとまりませんが、愛しい愛しい映画でした。

 

 

 

 

ところで、RADWIMPS って、BUMP OF CHICKENと声が似てません?
なんか映画見てて「あれ、なんかバンプさんに似てるかも」って思いました。

夫はバンプさんのファン歴が長いのですが、「確かに似てるね。バンプさんのほうが声が低いかな」とか言ってました。(RADWIMPSの野田洋次郎さんは、BUMP OF CHICKENの大ファンだそうです)

 

「前前前世」と「スパークル」も良かったですが、「なんでもないや」っていう曲が良かったです。

 

もう少しだけでいい
あと少しだけでいい
もう少しだけでいいから
もう少しだけでいい
あと少しだけでいい
もう少しだけくっついていようよ

 

アカシックリーディングの記事でいろいろ書きましたが、私達は生き死にを繰り返しています

 

私は、母、夫、息子と、過去生で会っていたようです。

 

ちょっと好きだったあの人や、めちゃくちゃ嫌いだったあの人とも、過去生で会っていたでしょう。

 

 

今の人生が終わり、また次、どこかで生まれた時、「知っているはずなのに、知らないあの人」と、また再会するんでしょうね。

 

 

 

そう思うと、愛しくなりませんか。

自分のこと、

周りの人のこと。

今は伴侶である夫とは、次の人生で、どんな会い方をするのかな。

 

もう少しだけでいい
あと少しだけでいい
もう少しだけくっついていようよ
僕らタイムフライヤー 君を知っていたんだ
僕が僕の名前を覚えるよりずっと前に

 

 

自分と、周りの人、それを結ぶ紐(縁)を、大事にしていこう・・・そう思いました。

 

 

「存在している」

 

 

・・・これって、やっぱり、奇跡なのかも。

 

 

 

 

 

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