前回の 【北一硝子三号館(北一ホール)】からの続きで、五泊六日北海道旅行 四日目の行程の紹介です。
今日は小樽(おたる)運河から近い所にある「旧日本銀行小樽支店」を紹介します。
旅行記
【小樽運河】を観光した翌日、朝一で【北一硝子三号館(北一ホール)】に入り、倉庫を改装したオシャレなカフェで軽食を楽しんだ後、10分ほど歩いて「日本銀行旧小樽支店金融資料館」へ行きました。
赤丸印の所が、日本銀行旧小樽支店。
その周りには、いくつもの「旧●●銀行小樽支店」の文字。(オレンジ色の四角で印をつけました)
ご覧のように、小樽には銀行がたくさんあったのです!
その数は20ヵ所にもなり、札幌や函館を抜き、北海道内で一番銀行が多いのが小樽でした。
時代が江戸から明治になり、蝦夷地は新政府により「ホッカイドウ」と名を改められ(→→北海道の命名者、松浦武四郎の記事はこちら)、本府が札幌に置かれると、小樽は「海の玄関口」として大いに栄えました。
開拓民や物が集まり、小樽の町はどんどん開発されました。船から倉庫への荷運びを便利にするために【小樽運河】が造られ、たくさんの倉庫ができ(前回の【北一硝子三号館もその一つ)、いくつもの金融機関、船舶会社、商社が小樽に進出しました。
日本銀行旧小樽支店のまわりは、「北のウォール街」とも呼ばれ、戦前には世界からも注目を浴びたのだそうです。
日本銀行旧小樽支店は、東京駅を設計した方達が建築に携わり、1912年(明治45年)に完成。
2002年9月13日に営業を終了し、札幌支店に統合されました。
銀行としての役割を終えた後、改修工事を済ませ、2003年5月14日に新しく「金融資料館」として開館し、現在に至ります。
入館料は無料。
建物は小樽市指定文化財の一つです。
全体写真が撮れなかったので、中にあったミニチュアの写真を載せておきます。内側に12、外側に18体のシマフクロウ(アイヌの守神)の像があるので、探してみてくださいね。
では、中に入りましょう!
日本銀行旧小樽支店の、カウンター。
カウンターやロビーの床は、岐阜県産の大理石が使用されています。
ピッカピカに磨かれた大理石の床は高級感があって、すごいなぁ・・・と感心。
この日本銀行旧小樽支店は、日本銀行本店と日本銀行大阪支店に次いで、3番目に高額な建設費をかけて作られたのだそうです。
ちなみに日本銀行本店は東京にあり、こちらも入場料無料で見学ができるようなので、また行ってみたいと思います。
営業場の床から天井までは、高さ約10.5m。
雪の結晶型の照明がオシャレ。
一番広い展示エリアには、「日本銀行の歩み」、「よみがえる北のウォール街」、「お札ギャラリー」があります。
写真はお札ギャラリーの一部です。初めて知ったのですが、二宮尊徳(金次郎)、高橋是清も、お札の肖像になったことがあったのですねぇ・・・。
最初の日本銀行券は、一円、五円、十円、百円券。肖像は大黒様だったので「大黒札」とも呼ばれたそうです。
10円金貨と、兌換券。金0.75gを1円とする金貨でした。
印刷をして、裁断をしていない二千円紙幣。
ところで、皆さんの財布に二千円紙幣は入っていますか??
現在の流通枚数は紙幣全体のわずか0.7%だそうです。2000年の九州・沖縄サミット(主要国首脳会議)に合わせて発行された紙幣なので、沖縄では流通枚数が多いそうですよ。
お札発行に関するムービーも見れます。
展示の中で一番面白かったのが、日本銀行券の偽造防止技術コーナー。
例えば、千円札で、野口英世さんの右上は、虹のような模様がついていますが、
この虹のような部分を拡大すると、「NIPPONGINKO」の文字が見える!
すごーーーい!
これはマイクロ文字と言って、カラーコピー機では再現できないのだそうです。
これは機械が無いと確認できませんが、私達でも簡単に「ニセ札か本物か」確認することができます。
例えば、
お札を光に透かすと、赤丸、赤い四角で印をつけた所に、肖像やラインがでてくるのが本物のお札。
お札の右下にある印(赤丸で印をつけた所)が、深凹版印刷(ちょっと凹んだ印刷)になっているのが、本物のお札。
お札を傾けると、赤丸印をつけた所に文字が浮かんだり、ホログラムが見えるのが本物のお札です。
他にもいくつか偽造防止の技術が使われているところがあり、こんなに手をかけて作られているんだぁ・・・と感心しました。
どれもカラーコピー機ではマネできないので、「あれ? このお金、なんだか変だぞ」と思ったら、確認してください。
ちなみに、ニセ札を作ったり、偽札と知りながら使用した場合、無期または三年以上の懲役なので、ご注意を。
不審なお札を見つけた時は、直ちに近くの警察、日本銀行まで知らせましょう。
最後に「これが金庫だ」エリアへ。
日本銀行小樽支店が、実際に使用していた金庫に入れます!
この壁の厚さ・・・、すごいなぁ。
まずは、顔出しパネル(板というよりは幕)で記念撮影。
金庫の壁面に積み上げられているのは、1,000億円!(もちろん本物ではありません)
1,000億円の前で、1億円を持ち上げる息子。
重さは10kgくらいなので、小学生でもラクラク持ち上げることができます。
私も一億円を持ち上げましたが、思ったより重くなく、
金が人生の全てではないが
有れば便利
無いと不便です
便利のほうがいいなぁ
と、頭の中に相田みつをさんの詩が浮かんだのでした。
最後に、金庫前で記念写真を撮りました。
ところで、「金庫の中に閉じ込められたらどうするの?」と思ったことは無いですか。
金庫の扉が開かなくなってしまった時のために、「人孔(じんこう)」という緊急用の出入り口があるのです!
普段は、換気設備として利用されていたそうです。
最後に、お土産を買いました。
お札せんべいと、一万円ミニタオル。
東貴博さんのマネをして、一万円で(私はタオルですが)顔を拭いたら、「いやいやいや、ないだろう」と夫に真顔で言われてしまった(;^_^A
さあ、あなたも一万円で顔を拭きませんか。洗濯もできて、衛生的。
顔だけではなく、「全身を一万円で拭いてやるわ~!」という方には、一万円バスタオルもあります。
お札せんべいは、一万円2枚、五千円2枚、千円札2枚の、三万二千円分入っていました。味は瓦せんべいです。
売店の方、イチオシの一品。
無料で入れて、勉強になり、良い記念写真も撮れるので、ぜひ入ってみてはいかがでしょうか。
一億円を持ち上げて思ったことは、お金はやっぱり「紙」だなぁということでした。お金は持っているだけではなく、良い使い方をして活きてくるのでしょうね。
この後、1時間ほどかけて、小樽から札幌へ移動しました。
次は、モエレ沼公園を紹介します。ここは、ごみ処理場跡地を公園にしたところで、手掛けたのは世界的なデザイナーのイサム・ノグチさんです。
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(この旅行記は2018年です)
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交通アクセス
公共交通機関で行く場合、小樽駅から徒歩10分。
車で行く場合、付近の有料駐車場を利用。
料金
入館料無料。20人以上の団体は、事前に電話予約が必要。
開館時間は、4月から11月は9:30~17時。12月から3月は、10時から17時まで。入館は16:30までです。
近くの宿泊施設
ホテル・トリフィート小樽運河(2018年4月20日オープン)。私たちが泊まったホテルです。小樽運河まで徒歩3分。