前回、横須賀市の【横須賀軍港巡り】を紹介しました。
軍港巡りの後で浦賀(うらが)駅へ移動し、レンタサイクルで浦賀観光をしたので紹介します。
レジャー記
浦賀(うらが)と言えば、黒船襲来で有名ですね。
→黒船来航 ウィキペディアに詳しく載っているのでご覧ください。
産業革命により、欧米の工場やオフィスは夜遅くまで稼動するようになり、その潤滑油やランプの灯火として、主にマッコウクジラの鯨油を使用。その捕鯨船の物資補給を目的とした寄港地の確保として、開国を迫った。
ペリーの計画
「中国人に対したのと同様に、日本人に対しても恐怖に訴える方が、友好に訴えるより多くの利点があるだろう」
江戸時代の1853年6月3日、浦賀沖にアメリカの黒船が現れ、「開国せよ!」と要求。(実はアメリカの船が日本に初めて来たのは黒船ではなく、ケンドリック船長の毛皮商船で、和歌山沖だった→→【海金剛、日米修交記念館】 アメリカが初めて来航したのは浦賀ではなく、和歌山なのだ!)
黒船が浦賀に来た6日後の9日、すぐ近くの久里浜に上陸を許され、ペリーは約300人もの兵を率いて仮設された応接所まで行進。フィルモア大統領からの親書を浦和奉行に渡した後、3日後の12日に艦隊4隻は日本を離れました。
翌年1月16日、7隻(このうち3隻が蒸気船)でペリー艦隊は再来航。2月6日に1隻、2月21日にさらに1隻が加わり、合計9隻の大艦隊となり、一切の許可なく江戸湾の内海まで侵入!
日米和親条約(後の日米修好通商条約と共に不平等条約だった)を結び、下田と函館を開港。長年の鎖国体制は終わりを迎えました。
アメリカの砲艦外交(強制外交の一つ)から、激動の幕末に突入していった日本!
・・・ということで、浦賀は幕末ファンにはとても楽しいところではないでしょうか。
幕末当時の人々が現在の【横須賀軍港】を見たら、どんな感想を持つんでしょうね?
さて、私達は【横須賀軍港巡り】の後、汐入駅から浦賀駅まで電車で移動しました。
歩くには遠かったので浦賀駅でレンタサイクルを借り、海沿いに自転車をこぎまくり、走水低砲台→走水神社→観音崎灯台→浦賀のポンポン船とまわりました。順番に紹介していきたいと思います。
バスで行く場合、京急バス「走水上町」下車徒歩3分だそうです。
天気の良い日だったので、馬堀海岸沿いの道をサイクリングするのはとても気持ちが良かったです。写真真ん中に映っているのは、無人島の猿島(さるしま)で、ペリーが「ペリーアイランド」と勝手に名付けた島でもあります。(ペリー、支配欲強そうだな)
走水低砲台への途中、走水水源地がありました。
災害時の応急給水地になっているようです。
東京湾を航行する大型コンテナ船が、たくさん行き交っていました。
どこの国の船かな? 何を運んでいるんだろう?
東京湾は一日500隻の船が行き交う、世界有数の海上交通過密海域なのだそうです。
走水・観音崎辺りは、上のマップのように東京湾で最も狭まっているエリアで、船の観察がしやすいです。
浦賀水道を行き交う船は、東京湾海上交通センターHP・入航予定情報で見れるので、船好きな方は検索してみてはいかがでしょうか。
昔々、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)がここを船で千葉へ渡ろうとしましたが、荒波にもまれました。同行していた妃のオトタチバナヒメが海神を鎮めるために身を投げたことで、日本武尊は無事、千葉へ渡れたそうです。オトタチバナヒメを祀る走水神社は、次の記事で紹介します。
説明書きにあるように、日本武尊が千葉に渡るために訪れたところであり、幕末以降、東京湾の警備のために重要なところでした。
幕末に旗山崎台場が築かれ、1886(明治19)年に陸軍によって走水低砲台が建設。東京湾要塞を構成する砲台の1つとして、4門の大砲が配備されていたそうです。
走水低砲台跡マップ。
扉が開いていたので、見学は自由です。
HPを見ますと、
(夏季:3月~10月)9時00分~17時00分
(冬季:11月~2月)9時00分~16時00分
とあったので、日時により、閉まっていることがあるのかもしれません。
スマートフォンのライトで照らしながら、少し中に入ってみました。
・・・えー・・・、まぁ、ちょっと怖いですね。
あなたなら、どんなゲーム・映画と重ねるでしょうか?
私はドラゴンクエストのダンジョンや、バイオザードを思い出しました。
一人で入るのがイヤだわ! という方は、ぜひお供を連れて行きましょう!
中が気になるけれども、私は暗い所には入りたくないので、
夫に入ってもらいました。(そういえば【特別史跡岩橋(いわせ)千塚古墳群】でも、古墳に入ってもらったなぁ)
中は広々。
弾薬庫跡、兵舎跡を見て、次は砲座へ。
いくつか砲座が残っていましたが、大砲はありませんでした。
かつてここに置かれていたものと同型の27cm加農砲。
加農砲(かのうほう)はカノン砲のことです。27cmカノン砲は、和歌山県の無人島【瀬戸内海国立公園 友ヶ島(ともがしま)】にもありました。大砲を作っていたことで思い出すのは、静岡県の【韮山反射炉(にらやまはんしゃろ)】で、世界遺産に登録されています。
このように鉄筋がむき出しで残っていているところがあったので、足元にご注意を。
砲台跡が好きな方は、近くの観音崎砲台跡もセットで訪れましょう!
観音崎と走水の砲台は、東京湾の湾口部を守る砲台群で、日本最古の近代要塞なのだそうです。
次は、オトタチバナヒメを祀る走水(はしりみず)神社を紹介します。
前回からの続きで、神奈川県横須賀市浦賀(うらが)の観光紹介です。 今日は日本武尊(ヤマトタケルノミコト)と弟橘媛(オトタチバナヒメ)に縁のある「走水(はしりみず)神社」を紹介します。 参拝記 浦賀(うらが)は黒船襲[…]
(このレジャー記は2022年のものです)
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交通アクセス
浦賀駅から自転車で4.5km、20分。
または浦賀駅から京急バスに乗り、「走水上町」下車徒歩3分。