前回からの続きで、奈良県にある「奈良公園」の紹介です。
今日、紹介するのは東大寺二月堂(にがつどう)。金堂(大仏殿)の東(右)側にある御堂です。
参拝記
東大寺の記事は、東大寺大仏殿(奈良の大仏)の記事でご覧ください。大仏が作られた理由や、仏教を厚く信仰した天皇(父娘)について書きました。
今日取り上げる「二月堂」は、東大寺の前身寺院があった場所です。
東大寺大仏殿(奈良の大仏)からは、坂を10分ほど上がったところにあります。
お堂は奈良時代に建てられましたが、1667年(江戸時代。徳川幕府4代将軍の家綱の時代)に行われた、二月堂のお祭り「お水取り」でお堂が焼けてしまい、幕府の援助で、二年後に再建されたものです。
国宝に指定されています。
二月堂が焼けた原因となった「お水取り」とは何かというと、
こんな感じ。(写真はウィキペディアから拝借)
「お水取り」は正式には「修二会(しゅにえ)」と言い、奈良時代から現代までずーーっと続けられている奈良の風物詩です。
かつては旧暦2月1日から15日まで行われてきたが、今日では新暦の3月1日から14日までの2週間行われる。二月堂の本尊十一面観音に、練行衆と呼ばれる精進潔斎した行者がみずからの過去の罪障を懺悔し、その功徳により興隆仏法、天下泰安、万民豊楽、五穀豊穣などを祈る法要行事が主体である。
関西では「お松明(おたいまつ)」と呼ばれることが多い。
(ウィキペディア 修二会より抜粋)
坂道を上ったら、階段を上る。
香炉。三体の鬼が支えています。
二月堂の本尊は、十一面観音。
大観音(おおかんのん)、小観音(こがんのん)と呼ばれる像で、どちらも絶対秘仏(誰も見てはならない)です。
二月堂の舞台。
二月堂からの眺め。
中央奥に見える、ポンと頭の出た御堂は、前回紹介した東大寺大仏殿(奈良の大仏)です。
吊提灯。
釣り灯篭。
北側の屋根付き階段。
屋根付き階段の下にある建物は参籠所(さんろうしょ)で、室町時代に建てられたもの。重要文化財に指定されています。
北側の屋根付き階段は「登廊」と呼ばれています。
二月堂はとても複雑な造りをしています。
二月堂のすぐ近くには、三月堂があります。
三月堂は正式には「法華堂」と言い、東大寺建築のなかで最も古いもの。
寺伝では、東大寺創建以前にあった金鍾寺(きんしょうじ)の遺構とされているそうです。
二月堂、三月堂ときて、次は四月堂。
正式には「三昧堂」と言い、重要文化財です。
近鉄奈良駅からテクテク歩き、興福寺と猿沢池、春日大社、東大寺大仏殿(奈良の大仏)、二月堂、三月堂、四月堂と見て、お腹が空いたので近くの茶屋で休憩することに。
奈良名物、「茶粥(ちゃがゆ)」をいただきました。
東大寺大仏殿建立時代から食べられているといわれる奈良の伝統料理です。
ほうじ茶でつくった、おかいさんです。(おかいさんとは、奈良、和歌山弁で、おかゆのこと)
葛餅と、お抹茶もいただきました。
次は、奈良公園最後の記事、「若草山(わかくさやま)」を紹介します。
天然記念物の「奈良の鹿」がたくさんいて、芝に覆われた標高342mの小さな山です。
前回からの続きで、奈良県の「奈良公園」の紹介です。 近鉄奈良駅からテクテク歩いて、 【奈良公園① 興福寺と猿沢池】 【奈良公園② 春日大社】 【奈良公園③ 東大寺大仏殿(奈良の大仏)】 【奈良公園④ 東大寺二月[…]
(この旅行記は2006年です)
関連記事
→→【奈良公園③ 東大寺大仏殿(奈良の大仏)その1】・・・大仏殿と、奈良の大仏の記事はこちら。
交通アクセス
東大寺大仏殿から徒歩10分。
車で行く場合、奈良県営大仏殿前駐車場(有料駐車場)があります。
料金
中学生以上の大人600円。
小学生は300円。
4月から10月は、7:30~17:30まで。
11月から3月は、8:00~17:00まで。
近くの宿泊施設
観光ホテルタマル。東大寺から西へ徒歩8分。