間が空いてしまいましたが、前々回の続きです。
青森から岩手県へと抜ける一泊二日旅行。
秋田県小坂町の次は、鹿角市の大湯ストーンサークル、黒又山(クロマンタ)、尾去沢鉱山へ行きました。
順番に書いていきますが、今回は大湯ストーンサークルを取り上げます。
旅行記
前回の小坂町から鹿角市(かづのし)「大湯ストーンサークル館」までは車で20分ほどです。
大湯環状列石は、秋田県鹿角市にある縄文時代後期(約4,000年前)の遺跡で、入場無料。
しかし、2017年7月に史跡近くで熊が目撃されたため、私たちが訪れた8月下旬も「史跡内立ち入り禁止」となっていました。
おおおおお~~~、憧れまくった夢のストーンサークルがぁ。
「見学できません」の文字が、胸に突き刺さる・・・。
しかし私はまだ、あきらめていなかった!
以前、奈良の玉置神社へのお参りで「クマ出没の目撃あり。複数にて行動されたし」の注意書きがあったので(クマにおびえた記事は→→こちら)、「単独行動は危ないけれども、みんなでガチャガチャと騒ぎながら行ったら大丈夫じゃないですかね~?」みたいなことを言って、なんとか「集団ならOK」の言葉がもらえるかもしれないと、淡い期待を胸に、大湯ストーンサークル館へ入館。
史跡内は立ち入り禁止でしたが、資料館は通常営業で、4月~10月は毎日開館、それ以外の季節は月曜日が休館日。
大人300円、小人(小・中学生)100円の料金がかかります。
資料館の入り口には、日時計型組石のミニサイズレプリカ。
くぅ~~~~! 気分が盛り上がる~!
絶対に本物が見たいのだぁぁ!
入館料金を払いながら、窓口の男性に、
「史跡内に入れないんですね~。せっかく来たのに残念です・・・。熊はよく出るんですか?」
と尋ねたら、
「よく出るってわけじゃないけれども、7月に史跡近くの縄文の森で熊が出たんですよ。熊はいつ出るかわからないから、立ち入り禁止にしているんです」
との返事。
そりゃそうだ。熊はいつ出るかわからない。(朝・夕が多いらしいけれども)
安全のために立ち入り禁止なのは、ごもっとも・・・。
「単独行動は危ないけれども、みんなでガチャガチャと騒ぎながら行ったら大丈夫じゃないですかね~?」のセリフは、言えなかった・・・。
観光客の安全のために閉められているんだもの・・・。
職員さんたちも、きっと心苦しいのに違いない。
「そうですよね~。熊、いつ出るかわかりませんものね~。また今度来た時の楽しみにとっておきます」
みたいなことを言って、展示室に入ろうとしたとき、ボランティアガイドのリーダーさんが声をかけてくださりました。
なんと、この方、私のおじいちゃんのようなお年(昭和6年生まれとおっしゃっていた気がする)なのですが、とても若い。しかも、解説が、めっっっっっっちゃ面白い!
50歳代から外国旅行し、中近東の文化(シュメールと言っていたような気がする)と、歴史的な繋がりがあるんじゃないかとピンと来たそうです。
ボランティアガイドさんは、イギリスのストーンヘンジで撮った写真を見せてくださったり、パネルの補足と訂正をしてくださり、とても濃い30分間でした。
ボランティアガイドさんは常駐しているわけではないので、大湯ストーンサークル館に連絡をしてからお出かけするのをオススメします。
上空から撮影した大湯ストーンサークル。
右が「万座環状列石」で環状直径は46メートルもあり、現在発見されている中で日本で最大のストーンサークル。
左が「野中堂環状列石」。
これらの遺跡は縄文時代後期(およそ4000年前のもの)と推測され、1931年(昭和6年)に発見されました。
関西出身の私にはストーンサークルはなじみがほとんどなく、もはや「憧れ」と言ってもいいほどですが、青森、秋田、北海道の他、静岡県、山梨県、群馬県付近で見られるそうです。
一番有名なのは、なんといっても「大湯環状列石」でしょう!
私が初めて訪れたストーンサークルは、青森市の小牧野遺跡でした。
有名な三内丸山遺跡は、これよりも前の時代です。
万座環状列石。
万座環状列石の日時計状組石模型。
万座環状列石の外滞34号組石模型。
野中堂環状列石。
野中堂環状列石の内帯1号組石模型。
野中堂環状列石の日時計型組石。
出土した三角形岩版。
青森の小牧野遺跡でも、これとよく似たものが多数出土したそうです。
数字の表示のある土版。
この土人形で、子供に数を教えていたのではないか、とボランティアガイドさんがおっしゃっていました。
キノコ型土器、ミニチュア土器。
何に使われていたんでしょうね?
教育や遊び、飾りに使用していたのでしょうか。キノコ型は栓として使えそうですね。
縄文土器の展示も豊富! このデザイン!
縄文土器の中でも特に火焔型土器は、岡本太郎氏(芸術は爆発だ!で有名)が大絶賛しました。
タジン鍋に似たような形もあったようです。
独特的な土偶。
土器の中に入っていた炭化した植物の種。
いろんな木の実を縄文クッキーにして食べていたそうです。
以前TV番組で縄文クッキーの再現をしていましたが、かなり美味しいらしいです。
世界の巨石記念物。
ストーン・ヘンジ、イースター島に行きたい~~!
鹿角市の遺跡。こんなにたくさんあるんですねぇ・・・。
まだ発見されていない遺跡・遺物がたくさんありそうですね。
「鹿角市民は、遺跡の上で暮らしている」といった感じでしょうか。
ロマンチック~!
展示を見終わり、ボランティアガイドさんにお礼を言って別れました。
退館しようと思ったら、入館受付のわきに、縄文服試着コーナーがあるのを発見!
ごわごわした服でしたが、天然素材でできているので、使用後は土に戻ります。
自然のものを使って、自然にまた返す。
これも小さな循環ですね~。
大量消費社会に生きる私たちが、胸に刻まなければならない言葉です。
退館しようとした時、先ほどのボランティアガイドさんが、「息子さんに・・・」と写真たてをプレゼントしてくださりました。
アイスランド旅行で撮ったオーロラの写真が入っていました。
もう、素晴らしく、美しくて。
写真を一目見た途端、私の気持ちははるか遠い遠いアイスランドの地へ飛んで行ってしまったかのようでした。
こんなに美しいところがあるなんて。
なんて素晴らしいんだろう。
この神秘的な景色、一度で良いから目にしたい。
この写真の中に、行きたい・・・。
とても親切にしてくださったボランティアガイドのリーダーさんは、50歳代から海外旅行をたくさんし、五十か国に行ったとおっしゃっていました!
さらに、今、本を書いているとおっしゃっていました。
御年86歳で執筆!
人生は冒険!
古代の人々が暮らしていた遺跡で出会ったガイドさんから、生き方のお手本を見せていただいたような気がしました。
私は輪廻転生を信じているので、今の人生・・・つまり、
この時代、
この世界で、
周りの人や出会う人々と、「今、この時」の思い出を作って、「良く」生きたい
と思いました。
やりたいことは、生きているうちに~~!
冒険するぞ~~!
今は国内旅行を楽しんで、娘がもう少し大きくなったら、アイスランドでオーロラー見るぞ~!
その時は、きっと、きっと、感極まって泣いてしまうだろう! (´;ω;`)ブワッ
奇麗なオーロラが見れるかどうかは、私の日ごろの行いによるでしょうが(笑)
それにしても、旅って、本当に良いですね。
ご縁に感謝!!!
次は、道路から見た大湯環状列石の記事を書きます。
史跡内は立ち入り禁止ですが(2018年4月末から史跡内の見学が再開されました)、大湯ストーンサークル館から66号線をテクテクと5分歩けば、環状列石が見えます。
関連記事
→→黒又山(クロマンタ)の記事はこちら・・・大湯ストーンサークル館のすぐ近くです。「日本でもっとも美しいピラミッド」と言われる謎の山で、龍蛇信仰があったようです。
青森の縄文遺跡の記事です。
→小牧野遺跡の記事はこちら・・・青森の巨大ストーンサークル。
→三内丸山遺跡の記事はこちら・・・最大級の縄文集落跡。
→大石神ピラミッドの記事はこちら・・・青森に5万年前のピラミッド?
交通アクセス
公共交通機関で行く場合、鹿角花輪駅からバスに乗車し、環状列石前で下車。
→鹿角市内バスはこちらでご覧ください。
車で行く場合、無料駐車場があります。
料金について
4月~10月は毎日開館。午前9時~午後6時まで。
11月~3月までは月曜休みで、午前9時~午後4時まで。
大人300円、子供100円。
近くの宿泊施設
縄文のふる里 大湯温泉 ホテル鹿角。
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