【岡本太郎美術館】 「芸術は爆発だ!」 人は自由で美しい。第19回岡本太郎現代芸術賞展

今日は川崎市多摩区の「岡本太郎美術館」について書こうと思います。

 

岡本太郎さん・・・知らない人はいないんじゃないのかなぁ・・・と思いますが、渋谷駅にある巨大壁画の作者です。

岡本太郎さんがメキシコで描いた、原爆さく裂の瞬間、「明日の神話」。

縦5.5メートル、幅30メートルの作品で、制作後30年以上所在不明だったのだそうです。

 

 

また、岡本太郎さんといえば、この一言がとっても有名ですね。

 

「芸術は爆発だーーー!!!」

 

自分の直感的なエネルギーでひたすら作品を作っていたかと思いきや、波乱万丈な人生を歩んだ方でした。

家庭環境は複雑で、10年間パリに暮らし美術を学ぶも「なんのために絵を画くのか」と考え、民俗学を学び、ピカソの絵に出合って衝撃を受けて創作活動に勤しむも、ドイツ軍のパリ侵攻により日本へ帰国。

太平洋戦争に召集され中国戦線へ出兵。戦争終結後は長安で半年ほど俘虜生活をすることになります。

無事に帰国しましたが、戦火により、自宅と作品は焼失・・・。

 

こうしてみると、岡本太郎さんの「爆発」には、いろんな感情がこもっているのでは・・・と思いますね。

実際、彼は数々の名言を残しました。

「岡本太郎 名言」で検索すると、彼の言葉を紹介したサイトが出てくると思います。

人間は、たった一言で傷ついたり、癒されたり、勇気をもらうものです。

ぜひ、あなたの心を打つ良い言葉と出会ってください。

明日から何かが変わるかもしれません。

見学記

メタセコイヤの林を抜けて、階段を上り、カフェテリアTAROの前を通り過ぎると、巨大なシンボルタワー「母の塔」が見えてきます。


高さ30m。
この塔の正面は、まっすぐに高津区二子の岡本かの子文学碑「誇り」に向けて建てられているそうです。

 

 


母親の岡本 かの子さんは、大正、昭和期の小説家、歌人、仏教研究家だったそうです。

太郎氏も波乱万丈でしたが、お母様も夫の放蕩生活に疲れたり、子供二人を亡くしたり、精神的に病んだり・・・と生きることに悩まれた方だったそうです。

夫を愛することができず、愛人との奇妙な同居生活を送り、当然息子の太郎氏にも悪影響があったようで、後に「母親としては最低の人だった」と語ったそうですが、生涯敬愛したそうです。

人それぞれ、人間ドラマがあるんですね・・・。

 

この母の塔、離れたところから見るだけではなく、足元へ入ってみてください。

 


巨大なイカに食べられたような、奇妙な体験ができます。

 

 


 


入り口はカフェTAROの向かい側にあります。(ちょっと薄暗くて分かりにくい)

 

美術館ですので、当然写真・ムービー撮影は禁止です。

常設展の作品は、樹人、美女と野獣、まひるの顔、こどもの樹、赤、森の掟、ひもの椅子、手の椅子、座ることを拒否する椅子などでした。

小学一年生の長男に「お気に入りの作品を、みつけてごらん?」ときいたら、「きもちわるい、こわい、早く出たい・・・」ばかりで、珍しく私の後ろにべったりくっついて手をつなぎっぱなしでした。

子供はユルキャラみたいにかわいいものや、色の淡いものが好きなので、岡本太郎氏のようなはっきりとした色使いで、線が太くて、なんだかトゲトゲしていたり、やたらにグネグネしていたり、表情の良く分からない顔がいくつもあったり、キバやトゲのようなものがたくさんあったり・・・というのは、直感的に「いやなかんじ」がするようです。

私のお気に入り作品は、「森の掟」で、不思議でちょっと恐い感じで、一番インパクトがありました。

背中にファスナーがある山猫みたいな生き物に、人間っぽいのが食べられているのですが、その左側でピンク色のセクシーなネコみたいなのがにっこり微笑んでヘニャヘニャ~と空を飛んでいたり、なんかおもしろいです。

 

 


一部のコーナーで作品に座って、記念撮影ができます。

フラッシュ禁止、作品のアップ撮影禁止です。

手の椅子は、すわり心地が良いです。お尻にフィットします。

お釈迦様の指に落書きをした孫悟空みたいに、ちょっと遊びたくなります。

 

 

「遊び」について、岡本太郎氏はこう語っています。(PHP研究所 人生をいかに生きるかより抜粋)

・考えてみれば、無心に遊んでいる子供たちはみんなこういうふうに生きているのだ。幼い子の、無限とも思えるエネルギーは、次々と新しいことに熱中して、今までのことを放り出していく、あの無邪気な自由さから噴出してくるのかもしれない。これは人間にとって、とても大事なことだと思う。つまり、何々のために何かをする、のではなくて、無条件、無償の生命の輝き。凝滞なく動きながら、瞬間瞬間、よろこびがみちあふれる生き方だ。

・私は生き方についての考えを、くるりとひっくり返すことをすすめる。無目的、無償の行為に自分を賭けてしまうのだ。それを「遊び」と言ってもいい。これからの社会は無目的に「遊ぶ」ことについて、みんなが真剣に考えなければいけないと思う。システムとしても、モラルの面でも。

・今までは何事も生産が中心だった。子供時代を除いて、人々は遊びに集中して暮らすことに慣れていない。とりわけ日本人のモラルにはそういう面があるようだ。このまま高齢者人口が増え続けて、遊び知らず、遊び下手の「ヒマ人」がごろごろしているというふうになったら、この社会はおそろしく陰鬱になってしまうのではないかと心配になる。

・私の持論だが「遊び」と「お遊び」とはぜんぜん違う。「遊び」は真剣な、全人間的な、つまり命の全てをぶつけての無償の行為だ。「お遊び」は余技である。

・若い時代から無償の情熱の開き方について、まともに取り組まなければならない。そういう行き方のトレーニングがあまりになおざりにされていることが、今日の問題である。

・子供でさえ塾だ、お稽古だと、遊ぶことを許されず、遊ぶことを忘れてしまっている。そんな人間ばかりが大人になったら・・・怖い気がする。

おおらかに遊ぼう。真剣に、命がけで。

まさに人生、即、無条件な遊び。つまり芸術なのだ。

 

 


 

 

岡本太郎美術館では、通常の展示に加え、2016年2月3日(水)~ 4月10日(日)まで、第19回岡本太郎現代芸術賞展が開催中です。

こちらは写真撮影オッケーです。

 


入場チケット売り場で投票シール、企画展前でパンフレットをもらえます。
投票シールは「気に入った作品」に一人一枚だけ貼ることができます。

いろんな作品があって、おもしろいです!

ぜひ見に行ってください。

 

「人それぞれの個性は、美しくて自由なのだ」と、感動します。

 

岡本太郎賞、岡本敏子賞、特別賞、入選、とあるのですが、それらの記載はここではしません。
興味をもった方は、ぜひ岡本太郎美術館へ行って、あなたのお気に入りに出会ってください。

 



 

 


長崎に落とされた原子爆弾FAT MANを実寸で再現したもの。
人類史上、殺戮を犯した最後の核兵器であり続けることを願って、僕らなりの「報復」=「LOVE」を世界に向けて宣言する。

 

 


「うわぁ・・・人が埋められてる・・・」と、ちょっと引き気味に鑑賞している方が多かったのですが、この作品の裏側で製作過程のムービーが流れています。

おじさんがテクテク歩いてきて、いきなり砂の山にドサッ。

面白い作り方をしたものの、「人が埋められている・・・」とぞっとする方もいるわけですから、人それぞれのとらえ方、反応は面白いもんだなぁと思います。

 


 


素材:醤油、米、その他。
せんべいでできたお墓です。

訪れた時、たまたま作者がいらっしゃって、直にお話を聞くことができました。
「どうしてせんべいでお墓を作ったんですか」って、いろんな人が決まったようにきくと思うのですが、とても気さくに詳しく解説してくださりました。
3.11の大震災がきっかけで、自分の存在を見つめたら、せんべい屋の娘だということを再認識し、製作されたそうです。

個性的な作品にもハッ!としたのですが、作者の方がいろんな方と笑顔で接しているのも印象的でした。

決まったような質問もあれば、その人だけしかしなかった質問もあるはずです。

芸術家さんは、こんなふうに人の違いを楽しんだり、自分の内面を深く見つめたりして、次への創作エネルギーにするのかなぁ・・・・と何となく思いました。

 

美術館というと、「興味が無いから行かない」と言う方もおられると思いますが、まず難しいことを考えずに、芸術にふれてください。

普段使われていない脳の一部が「ハッ!」とか「・・・ん?」とか揺すぶられて、活性化される感じがして、おもしろいです。

日常の中の、非日常の体験です。

図鑑や博物館で、新しい知識にふれると、ワクワクドキドキして頭がさえて楽しい気分になる方はきっと、美術館も好きだと思います。

ぜひ、あなたの何かをゆさぶってくれる作品に、会いに行ってください。

 

今回も長々と書いてしまいましたが、「人」というものは、星空のように一つ一つが光っていて美しくて、違いが楽しくて、自由な存在なんだ・・・そんなことを感じさせてくれた、岡本太郎美術館でした。

 

 


売店近くで、岡本太郎氏と、太陽の塔の顔出しパネルがあります。

 

 


休憩スペース。

 

 


こちら、大阪府吹田市の万博記念公園にある「太陽の塔」。

1970年に開催された日本万国博覧会のシンボルゾーンにテーマ展示館として、母の塔・青春の塔・大屋根(長さ292メートル、幅108メートル、高さ約40メートル)とともにつくられたものです。

塔の頂部には金色に輝き未来を象徴する「黄金の顔」、現在を象徴する正面の「太陽の顔」、過去を象徴する背面の「黒い太陽」という3つの顔を持っています。

写真は、2008年に撮ったものです。

 

 

 


太陽の塔のコップのふちガチャガチャ。

座っている太陽の塔が当たりました。

セリフが良いですね。

「自分の限界なんてわからないよ。どんなに小さくても、未熟でも、全宇宙をしょって(背負って)生きているんだ」

売店には、岡本太郎氏の作品マグネットや便箋、ポストカードや作品集があります。

 

 



カフェテリアTAROのメニューはお手ごろ価格で美味しかったです。

 

 

関連記事

→→第22回 岡本太郎現代芸術賞を見に行ってきました・・・2019年の岡本太郎現代芸術賞。

 

岡本太郎美術館と同じ、生田緑地内の施設です。

→→生田緑地は、関東ローム層研究発祥の地。約100万年の地層模型がおもしろい。

→→日本民家園(生田緑地内)。そば処白川郷とお団子三吉野。

→→川崎市伝統工芸館。生田緑地で、藍染体験ができる

→→生田緑地「宙(そら)と緑の科学館」プラネタリウム、アストロテラス、多摩区民祭り

 

 

→→万治の石仏の記事はこちら・・・岡本太郎さんが感心した謎の石仏。諏訪大社下社春宮の近くにあります。

→→三内丸山遺跡(さんないまるやまいせき)の記事はこちら・・・岡本太郎さんは、縄文土器(特に火焔型土器)がお気に入りだったらしい。

交通アクセス

JR南武線・小田急線 登戸駅前から、生田緑地行きのバス(藤子・F・不二雄ミュージアム前経由)に乗車。東ビジターセンター前のバス停まで連れて行ってもらえます。
(午前10時台~午後4時台に1時間に1本の運行、藤子・F・不二雄ミュージアム休館日は運休です)

または小田急線「向ヶ丘遊園駅」南口より、市バス【溝19】おし沼経由「溝口駅南口」行き、「生田緑地入口」下車。
徒歩約3分で東口ビジターセンターに到着します。

生田緑地には、東口と西口に有料駐車場があります。
平日、岡本太郎美術館・かわさき宙と緑の科学館(プラネタリウム)・川崎市立日本民家園のいずれか2施設以上を見学した方は、入庫後最初の2時間(400円)超過後の追加分が最大で2時間分無料になります。

料金について

岡本太郎美術館は、常設展のみ開催時は一般500円です。
企画展開催中は料金が変わるので、公式HPで調べてからお出かけしてください。

プラネタリウム、民家園、岡本太郎美術館、藤子・F・不二雄ミュージアムの半券、WAONカード、多摩区民子育て支援パスポートをお持ちの方は、生田緑地の有料施設が2割引で利用できます。

プラネタリウム、民家園、岡本太郎美術館の半券は当日限り割引有効ですが、藤子・F・不二雄ミュージアムの半券は利用日から2ヶ月有効です。

開館時間は9:30~17:00。
月曜、祝日の翌日、年末年始休館です。

近くの宿泊施設

ホテルモリノ新百合丘。向ヶ丘遊園駅から4駅離れた新百合ヶ丘駅出てすぐ。

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