【大室山】 ロープウェイに乗って山頂へ! プリンのような美しい山のお鉢巡りが楽しい

前回からの続きで、静岡県伊豆半島の旅行紹介です。

今日は、静岡県伊東市の大室山(おおむろやま)を紹介します。

旅行記

大室山(おおむろやま)へ公共交通機関で行く場合、伊東駅か伊豆高原駅から「シャボテン公園・大室山行き」のバスに乗り終点下車。

車で行く場合、駐車場があります。

 

 

伊豆半島ジオパークから借りたマップ。

大室山(おおむろやま)は伊豆東部火山群を代表する火山の一つで、4000年前の噴火により噴き出したスコリア(粘り気の弱いマグマのしぶき)や火山弾が火口まわりに降り積もってできた山です。

 

標高は580mで、プリンのような形をした奇麗な「スコリア丘」。

4000年前の噴火は大室山を作り、流れ出した大量の溶岩は、伊豆高原や前回紹介した城ヶ崎海岸を作りました。

→→【城ケ崎海岸】の記事はこちら・・・4,000年前の噴火が作ったリアス式海岸。夏季に訪れて、飛び回るつばめを見よう!

 

 

2010年8月に、火山全体指定としては四例目となる「国の天然記念物」に指定されました。

私達が訪れたのは、その翌年の2011年7月でした。

 

 

 

大室山の駐車場にて。

写真のように、大室山には木が一本も生えていません。これは700年の伝統を誇る山焼きによって、樹木が生育していないためです。(奈良の若草山も同じく、山焼きが行われており樹木が生えていない)

→→【奈良公園⑤ 若草山】の記事はこちら・・・奈良県奈良市。芝で覆われた鹿だらけの小さな山。

 

この「山焼き」がスコリア丘の特徴をよく保っており、「スコリア丘での国の天然記念物指定」は、大室山が全国初となりました。

 

山焼きは、毎年2月第二日曜日に開催されるそうなので、訪れてみてはいかがでしょうか。

 

大室山は「国の天然記念物」に指定されており、環境保全のため登山はできず、山頂に行く手段はリフトのみです。

料金は中学生以上の大人往復700円、四歳以上の子供往復350円かかります。(2022年の料金)

 

 

二人乗りのリフトに6分ほど乗り、大室山山頂に到着。

標高580m。

一周約1000m、20~30分程度のお鉢巡りを楽しめるのですが、霧がスゴくて真っ白でした!(7月の11時)

 

 

大室山は、中心に直径250m、深さ40mのスリバチ状の火口を持っています。死火山で、噴火することは無いそうです。

 

・・・火口はなぜかしら、アーチェリー場となっています!(なぜ!?)

 

中学生以上で身長 140cm以上の方のみ体験可能で、入場料は大人(中学生以上)500円、道具代(弓・矢 5本)1式は1,000円です。

 

火口に下りて散策したかったのですが、アーチェリー利用者以外は入場できないため、上から眺めるだけで終わりました。

 

テクテクとお鉢巡りを楽しむ。

 

 

眺めは良くありませんが、麓からブワァァァ~~~っと霧が立ち上って来て、楽しかったです。

 

 

 

霧の向こうに、遠笠山火山(天城連山)。

14万2500年前につくられた熔岩ドームで、石川さゆりさんの「天城(あまぎ)越え」で有名。(歌詞に出てくる浄蓮の滝は、また後日紹介します)

 

火口の斜面に赤い小さな社が見えるでしょうか。

これは大室山浅間神社(おおむろやませんげんじんじゃ)で、磐長姫命(いわながひめのみこと)を唯一の祭神とする、珍しい神社です。

浅間神社の総本宮は静岡県富士宮市にある富士山本宮浅間大社ですが、全国の浅間大社の祭神は木花之佐久夜毘売(このはなさくやびめ)であることが多いのですが、大室山では姉のイワナガヒメだけを祀っています。

 

 

また、富士山五合目にある小御岳神社(こみたけじんじゃ)も、イワナガヒメを祀っています。

→→【富士山五合目】の記事はこちら・・・高速バスを利用したら2時間遅れて、たった一時間の散策になった。乗馬が楽しい!!

 

イワナガヒメもコノハナサクヤヒメも、日本神話に出てくるお姫様です。

天皇の祖先であるニニギノミコトは三種の神器を持って天孫降臨しますが、後に、美しいサクヤコノハナヒメ(富士山の御祭神である水の神様)と出会います。

サクヤコノハナヒメの父、オオヤマツミノカミ(山の神様。神奈川県伊勢原市の大山詣での神様)は、姉のイワナガヒメも一緒に、ニニギノミコトに嫁がせます。

しかし、イワナガヒメは醜い(見難い?)神様であったため、オオヤマツミノカミへ返してしまいました。

オオヤマツミノカミは言いました。
「二人の娘を嫁がせたのには意味があるのですよ。コノハナサクヤヒメを妻にすれば木の花の咲くように栄え、イワナガヒメを妻にすれば岩のようにビクともしない永遠の命を持つことができました。」

 

ニニギノミコトがイワナガヒメだけ返したので、ニニギノミコト以降の天孫は花のように短命になったそうです。

→→【花の窟・花窟神社】世界遺産。神々の母である伊弉冊尊(イザナミノミコト)が葬られた御陵・・・三重県。日本神話について、あらすじを書きました。

 

息子が二周目も回りたいというので付き合っていたら、霧が晴れて見晴らしが良くなってきました!

 

 

鷹羽 狩行(たかは しゅぎょう)さんの句碑。

「伊豆は日の したたるところ 花蜜柑」

 

 

次は、大室山のすぐ隣にある伊豆シャボテン公園を紹介します。

 

次の記事はこちら

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(この旅行記は2011年です)

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交通アクセス

大室山への公共交通機関で行く場合、伊東駅か伊豆高原駅からバスに乗り「シャボテン公園・大室山行き」の終点下車。

車で行く場合、駐車場があります。

料金

リフト料金は中学生以上の大人往復700円、四歳以上の子供往復350円かかります。(2022年の料金)

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