前回の続きで、琵琶湖一周旅五日目の行程です。
【水のめぐみ館 アクア琵琶】で豪雨体験→【三上山、御上神社】でピラミッド?を見る→【道の駅 竜王かがみの里】で昼食の次は、パワースポットとして有名な阿賀神社(あがじんじゃ)です。
参拝記
阿賀神社(あがじんじゃ)は、別名「太郎坊宮(たろうぼうぐう)」とも言い、赤神山を「神宿る霊山」と敬って崇拝したことに始まります。
古くは、聖徳太子が国家の安泰と万人の幸福を祈願し、日本天台宗の開祖である伝教大師最澄(さいちょう)も、ここへお参りし、50余りの社殿・社坊を建立したと伝わるそうです。
最澄が、この山に社殿を建てようとした時に、山奥から太郎坊という名前の天狗が現れて手助けしたことから、太郎坊が神社や修験者の守護神として人々に定着し、やがて「太郎坊 阿賀神社」と呼ばれるようになったそうです。
「阿賀神社」のほうが正式名称ですので、これから「阿賀神社」との呼び方で紹介しようと思います。
阿賀神社は、ピラミッド説のある【三上山、御上神社】から車で25分くらいです。
・・・ん? なんだか岩だらけの不思議な山が見えてきた。
あれが阿賀神社(太郎坊宮)かな?
阿賀神社に到着。鳥居の額には通称名の「太郎坊宮」。
神体山の赤神山は、岩がゴツゴツとむき出しで、なんだか異質な山といった印象。
鳥居の前には、「遥拝所(ようはいじょ)」がありました。
阿賀神社へは、途中まで車で上がれるのですが、けっこう階段を上り下りするので、足腰の弱い方は、こちらで参拝ができます。
駐車場は、鳥居・遥拝所の手前に小さな無料駐車場があり、赤神山の途中にもう少し大きな駐車場があります。
太郎坊阿賀神社の境内図。
阿賀神社へは、ふもとから742段の階段を上った先にあります。
ここから上っていこうかなぁ・・・と思ったのですが、3歳の娘と一緒だとキツイだろうなぁと思ったので、山上駐車場まで車で上がることにしました。
山上駐車場(無料)は、祈祷殿の前です。
ここから阿賀神社までは、259段の階段なので、階段の3分の2程、上らずに済みました。
体力に余裕のある方、麓の成願寺にお参りする方は、ぜひ麓から上ってみてはいかがでしょうか。
祈祷殿のわきには、「太郎坊 願掛け天狗」がありました。
天狗が持っている玉に両手で触って、心と病のある人は悪いところを撫でて祈願しましょう、とありました。
ちなみに、阿賀神社の天狗「太郎坊」は、京都の鞍馬山の次郎坊の兄弟子であると言われているそうです。
鞍馬山は、この前日に訪れたのですが、また後日紹介したいと思います。
阿賀神社のお参りは、表参道から上って、裏参道から帰ります。
途中、見習い天狗マスコットキャラクターの「かぁくろう」の像がありました。
顔出しパネル。
阿賀神社は「勝運の神様」としてご利益があり、参集殿には様々なスポーツチームの写真が飾られていました。
レスリング選手の吉田沙保里さんも、太郎坊宮のお守りをもっているようです。
では、階段を上って、本殿へお参りに行きましょう。
阿賀神社、拝殿。
太郎坊宮の重要な祭儀を行うための建物で、夫婦岩の真下にある大きな建物です。
夫婦岩の手前に、稲荷神社。
こちらが、夫婦岩(めおといわ)。
右が男岩で、左が女岩です。男岩の方が大きいです。
ここが、神の霊力によって開かれたとされる、二つの岩です。
男岩と女岩の間は、80cm。
一人(ぎりぎり二人?)通れるくらいの幅になっており、下も舗装されているので歩きやすいです。
この隙間は、
「良い心の持ち主が、願い事を念じて岩の間を通ると願い事が叶う。一方、悪い心の持ち主が通ると、岩にはさまれてしまう」
といわれおり、江戸時代の書物には「岩の間には天狗が住んでいて人間は通れない」と記されているようです。
夫婦岩の隙間から見上げた空。
夫婦岩を別の角度から見た写真。
右が女岩で、左が男岩です。
磐座信仰の地なので、夫婦岩に上るのは禁止です。
説明を読んで驚いたのですが、阿賀神社(太郎坊宮)の神体山である「赤神山」は、湖東カルデラの一部だそうです。
湖東カルデラは、およそ7,000年前の火山活動でできた所で、赤神山ら(ピンク色エリア)は湖東流紋岩(ことうりゅうもんがん)と呼ばれる岩石で構成されています。
ピラミッド説のある【三上山】は、同じく湖東カルデラの石英紋岩、花こう紋岩でできており、【比叡山】や、【白髭神社】も、湖東カルデラだったんですね。
この看板の説明を読んでいる時、「琵琶湖の底が沸いている」という記事を思い出しました。
諏訪湖に異変。謎のミステリーサークル???の記事に書きましたので、ご覧ください。諏訪湖も琵琶湖も構造湖で、近年、異変が見られるようです。
夫婦岩を過ぎれば、阿賀神社の本殿です。
御祭神は、アメノオシホミミ。
「古事記」で、アマテラスとスサノオの誓約(うけい)の際、スサノオがアマテラスの勾玉を譲り受けてかみ砕き、噴き出した際に生まれた五皇子の長男がアメノオシホミミで、皇室の御先祖とされています。
勾玉の持ち主であるアマテラスから生まれたので、「皇室の御先祖は天照大神である」となっています。
アメノオシホミミは、天照(アマテラス)から「天降って中つ国を治めよ」と言われますが、「下界は物騒だ」と途中で引き返し、自分の子供のニニギノミコトを遣わしました。
ニニギノミコトは、初代天皇である神武天皇の、ひいおじいさんに当たる方ですので、アメノオシホミミは神武天皇の、ひいひいおじいさんといえばわかりやすいでしょうか。
アメノオシホミミは、古事記では「正勝吾勝勝速日天之忍穂耳命」とあらわされます。
「マサカツアカツ(正勝吾勝)」は「正しく勝った、私が勝った」の意味。
「カチハヤヒ(勝速日)」は「勝つこと日の昇るが如く速い」または「素早い勝利の神霊」の意味で、誓約の勝ち名乗り。
「オシホミミ(忍穂耳)」は威力(生命力)に満ちた稲穂の神の意味だそうです。
「私は勝った、素早く勝った!」の神様ですので、「勝運の神」として信仰されているようです。
阿賀神社の本殿から先は、「裏参道」です。
続けて書くと長くなるので、次回へ続きます。
前回の続きで、滋賀県の琵琶湖一周旅行の紹介です。 勝運のパワースポット「阿賀神社(通称:太郎坊宮)」の続きです。 →→2018年5泊6日滋賀県琵琶湖一周旅行記の行程はこちら・・・レンタカーを利用して、5泊6日で27か所を巡りました。[…]
(この旅行記は2018年です)
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→→【三上山、御上神社】 近江冨士とも言われる三上山はピラミッド?・・・車で30分くらい離れています。湖東カルデラの一部。
→→【比叡山延暦寺 東塔(とうどう)エリア】・・・最澄が開いた霊山。
→→諏訪湖に異変。謎のミステリーサークル???・・・琵琶湖の底が沸いている?
交通アクセス
公共交通機関で行く場合、近江鉄道 太郎坊宮前駅で下車し、徒歩約20分。
車で行く場合、無料駐車場があります。
近くの宿泊施設
ホテルニューオウミ。近江八幡駅出てすぐ。