【成田山新勝寺 参道】 なごみの米屋総本店、成田羊羹資料館、お不動様旧跡庭園。成田山の名物はうなぎ、落花生、ようかん!

前回からの続きで、千葉県成田市の観光紹介です。

【麻賀多神社(本宮)】【麻賀多神社(奥宮)】に参拝した後、成田山新勝寺(なりたさんしんしょうじ)に向かったのですが、途中、なごみの米屋 総本店に寄ったので先に書いておきたいと思います。

訪れて初めて知ったのですが、じつはここ、成田山新勝寺の「お不動様旧跡庭園」と「羊羹(ようかん)史料館」があり、無料で見学ができるのです!

旅行記

カーシェアリングで【麻賀多神社(本宮)】【麻賀多神社(奥宮)】に参拝した後、成田駅のステーションに車を返し、徒歩で成田山新勝寺に向かう途中に「なごみの米屋 総本店」があったので寄りました。

 

成田駅から成田山新勝寺に向かう参道はこのように、いろんなお店があって雰囲気が良いです。

成田山の名物は、落花生、羊羹(ようかん)、うなぎで、たくさんのお店が並んでいました。

 

 

成田駅から徒歩10分ほど歩いて、「なごみの米屋(よねや)総本店」に到着。

他にもいろんなお店があったのですが、「なんだか立派な建物だなぁ。ここなら成田山のお土産そろうかも」とふらりと入りました。

営業時間は8時から18時です。店の裏に無料駐車場もあります。1899年(明治32年)創業の、老舗和菓子屋で、店名「米屋(よねや)」はもともと米屋を営んでいたことに由来。

 

 

私が訪れたのは夏休み平日の昼過ぎだったのですが、「生栗むし羊羹(ようかん)」は完売!

普通の「栗むし羊羹」ならいつでも購入できるのですが、「栗むし羊羹」は栗が収穫できる秋から冬場の期間限定で販売されている商品で、真空パック処理をしていないため賞味期限は3日間なのだとか。

私は栗むし羊羹ハーフサイズ(600円くらい)を選びました。ちなみに羊羹には「むし羊羹」と「ねり羊羹」があり、むし羊羹は小豆と小麦粉を主原料とした蒸し菓子で、軟らかくてもっちりとした食感。

 

お店の中をぶらぶら歩いて、ようかんの取り扱いが多いのにはびっくりしました!

なんと、予約限定・最高級品の羊羹「宵紫(よいむらさき)」は、一本一万円の超高級品!

一万円の羊羹って聞いたことあります!?

 

なごみの米屋はオンラインショップもあるので、おうちに居ながらいろんな羊羹を買えます。

 

 

千葉県特産の「うりの鉄砲漬け」も成田のお土産で人気なのだそう。

 

 

千葉と言えば落花生! ピーナッツバターや、ピーナッツペースト、

 

落花生商品もたくさん取り揃えていました。

 

 

なごみの米屋で買ったお土産。ぴーなっつ最中と栗むし羊羹は、なごみの米屋の商品です。他にどら焼き、芋ようかん、きんつばなどもありました。

 

栗むし羊羹には栗がいっぱい♪

 

 

お土産をリュックに入れ、「さあ、成田山新勝寺にお参りに行くぞ!」と歩き出したのですが、なごみの米屋の駐車場に「成田羊羹資料館に無料で入れます」の看板が出ていたので、寄ることにしました。

なんと、ようかんの資料館は佐賀県の「村岡総本舗羊羹資料館」と、千葉県成田市の米屋の「成田羊羹資料館」の二つしかないそうです!

 

 

無料で入れて嬉しいな♪ ときょろきょろしていたら、おみくじ入り羊羹を発見!

一回100円で、箱の中には小さなゴマ羊羹が三本と、おみくじが入っていて末吉でした。

今は人の知らぬ胸の苦しみがありますがさわがず信心して時の来るのを待ちましょう。身を慎んで行いを正しくすれば必ず幸いを得る時が来ます。  (末吉のおみくじより)

 

ちなみに、おみくじの発祥の地は滋賀県の比叡山延暦寺(ひえいざんえんりゃくじ)です。

 

 

1階は企画展示、2階は常設展示で、企画展示は年に二回。私が訪れた時は「老舗和菓子店の掛紙」をしていました。米屋の企業資料館なのに、よその菓子メーカーさんの掛紙展示もしていて、見ごたえがありました。

館内は、二階の岩下志麻さんの写真だけ撮影NGで、他はOKだそうです。

 

平成22年に、渋沢栄一(←次の一万円札の顔になることで有名な人)賞を受賞したそうです。

 

 

二階の展示は常設展。明治大正時代の羊羹製造道具。

ようかんはもともと平安時代に唐(中国)から、肉を汁に浮かべた料理「羹(あつもの)」として伝わりましたが、日本では仏教伝来以来肉食をしない習慣だったため、赤小豆や山芋や葛粉などを練り合わせて、羊の肝の形にして「羊羹(ようかん)」としたのだそうです。

なるほど~~~、なんで羊羹に「ひつじ」の文字が入っているのかと疑問でしたが、そういうことだったのですね。

それにしてもなんでも日本風にアレンジしちゃう発想と技術はスゴイですね。

 

鎌倉室町時代には、茶道の進展で羹は茶の天心として汁気がなくなり、蒸し菓子として珍重され、江戸時代に寒天が発明されたことにより、練り羊羹が誕生したのだそう。

日本各地の羊羹とその本店。あなたの出身地の会社も、ボードに載っているかも???

山城の国(京都伏見)の駿河屋(するがや)が初めて練り羊羹を作り、江戸に伝わって表面が細かい固い羊羹へ発展して行ったのだそう。

 

 

私は和歌山出身なので、「和歌山 総本家駿河屋」の展示があったのは嬉しかったです♪

江戸時代に、駿河から紀伊への徳川頼宣の転封に随伴して、駿河屋は和歌山に来ました! 和歌山の総本家駿河屋は、和歌山城の隣で営業しています(羊羹よりも本ノ字饅頭が有名)。

 

練り羊羹を初めて作ったのは駿河屋ですが、なごみの米屋は昭和13年にはじめて栗羊羹を缶詰にした他、昭和45年にミニ羊羹の元祖「ヨネパック」を開発しました。缶詰の栗羊羹は戦地の兵隊の慰問袋に入れられ、大変喜ばれたのだそうです。

 

 

 

 

米屋羊羹創業者の諸岡長蔵(もろおかちょうぞう)さん。

長寿の法則

よく笑うこと、よく歩くこと、よく働くこと、よく眠ること、早起きすること、腹七分におさえる、くよくよしないこと、感謝すること、趣味を持つこと、生きがいを持つこと

 

 

館内には、長蔵語録をはじめ、羊羹に関するフリーペーパーが6枚あり無料でいただけます。

(長蔵語録を一部紹介)

一家和合は話し合いがよく出来ることから生まれる

可愛い子には五つ教えて 三つ褒め 二つしかりて善い人にせよ

悪人、愚人、幼児と争うな

気に入らぬ風もあろうに柳かな

 

日清食品の安藤さんや、トヨタ自動車の豊田さんもそうでしたが、創業者は成功の裏でたくさん苦労をしているので、語録は心にしみますね。困難は人を強くするんでしょうね。

→→【日清カップヌードルミュージアム】の記事はこちら・・・神奈川県横浜市。安藤百福さんはカップラーメンを開発する時、社員100人中100人から「売れない」と言われたけども完成させ、世界的なヒット商品にした。

→→【トヨタ産業技術記念館】の記事はこちら・・・愛知県豊田市。トヨタは自動車産業の前、自動織機で会社を大きくした。「ばか、のろま、変人、発明狂、ごくつぶし」とののしられながら、豊田佐吉は豊田財閥を築いた。

 

 

成田の羊羹屋さんの羊羹ペーパーも見ていて楽しかったです。明治末期から大正初期にかけて、成田山の参道には羊羹屋が20数件もあり、成田は羊羹の町だったのだそうです。

 

 

成田羊羹資料館を出て、隣のお不動様旧跡庭園へ。写真に写っている大きな建物は、なごみや米屋の本社工場です。

 

 

創業者の諸岡長蔵さんの胸像。

自分に薄く、他人に厚くして、余力があったら喜んで善種をまいて、水火に滅しない徳を天の御庫に貯えよ。これは人生の使途であり、子孫繁栄の道である・・・と、書いてあります。

聖書に「あなたがたは自分のために、虫が食い、さびがつき、また、盗人らが押し入って盗み出すような地上に、宝をたくわえてはならない。むしろ自分のため、虫も食わず、さびもつかず、また、盗人らが押し入って盗み出すこともない天に、宝をたくわえなさい。あなたの宝のある所には、心もあるからである。」と書いてありますが、通じるものがありますね。

 

 

「御遷座の旧跡」の石碑。

成田のお不動様は940年に朱雀天皇の勅願により東国鎮護の霊場として開山されました。

お不動様の御堂は初めから現在地にあったのではなく公津ヶ原にあり、後の戦火でさびれてしまったので、成田村の諸岡三郎左衛門が自分の屋敷にお不動様を移し、1566年まで奉仕したのだそうです。

その場所が、ここ。

諸岡三郎左衛門は、なごみや米屋の遠祖に当たる人物なのだそうです。

 

何気なくふらりと土産を買いに入ったのが、羊羹資料館と旧遷座地を知り、「成田の勉強をたっぷりしたなー」と大満足でした。

みなさんもぜひ、立ち寄ってくださいね。

 

 

 

表参道開運通りをテクテクと歩き、

 

民芸品や、

 

うなぎの有名店の川豊を通り過ぎ(店先でうなぎをさばいている!)、

 

鉄砲漬けもたくさん売ってるわねぇと、先を急ぎ、

 

すっごい古い薬屋さんの前を通りました。

奈良旅行で知った陀羅尼助(だらにすけ)を数年ぶりに見て、懐かしくなりました。

 

 

次は、成田山新勝寺を紹介します。

次の記事はこちら

前回からの続きで、日帰りの千葉県成田市旅行の紹介です。 今日は、成田山新勝寺(なりたさん しんしょうじ)を紹介します。 参拝記 成田山新勝寺(なりたさん しんしょうじ)に公共交通機関で行く場合、京成成田駅かJR成田駅から徒歩[…]

 

 

 

(この旅行記は2022年のものです)