【奈良公園③ 東大寺大仏殿(奈良の大仏)その1】 奈良観光の定番スポット! 国宝で世界遺産。奈良の大仏が作られたワケとは・・・

前回からの続きで、奈良県奈良市の「奈良公園」の紹介です。

藤原氏に関わりの深い、興福寺春日大社の次は、東大寺(とうだいじ)。

「奈良の大仏」が置かれているところです。

参拝記

近鉄奈良駅から東大寺までは、1.5kmで徒歩20分くらいです。

 

「奈良の観光と言ったら、やっぱり大仏だよね!」という方も多いのではないでしょうか。

奈良観光の定番スポットです。

 

広大な東大寺境内。

東大寺は、「古都奈良の文化財」として世界遺産登録されています。

 

 

小鹿、可愛いなぁ。

東大寺周辺にも多数の鹿がおり(奈良公園の鹿は天然記念物です)、観光客の目を楽しませていますが、「鹿の糞尿で困っているため、鹿に手持ちの菓子などを与えないで下さい」と東大寺公式HPに書いてありました。

春日大社の記事にも書きましたが、小鹿を連れた母鹿は警戒心が強いため、近寄らないようにしましょう。(前脚で蹴るらしい)

また、繁殖期の雄鹿も気が立っているため、近寄らないようにしましょう。

 

南大門。国宝です。

平安時代に台風で倒壊してしまったため、鎌倉時代に再建されました。

 

 

南大門の左右に、金剛力士(仁王)像。国宝です。

高さ8.4メートルの巨大な木像で、門の向かって右に吽形(うんぎょう)、左に阿形(あぎょう)が安置され、一般的な仁王像の安置方法とは左右逆だそうです。

 

 

中門。重要文化財。

 

中門を過ぎたら、大仏殿。正式名称は「金堂」といい、国宝です。

長い歴史の間に焼失し、現在の建物は江戸時代に造られたもので、三代目です。

東大寺の開山(初代別当)は良弁。

私の一番のお気に入り漫画である手塚治虫さんの火の鳥 4 鳳凰編に出てくるお坊さんです。(この漫画は奈良の大仏建立を書いた作品で、宗教とは何か、生と死は何かを問いかける漫画です。人生観が変わる作品。思い出すだけで涙が・・・。オススメします!)

 

 

 

昭和55年10月に、雨漏りなどの修復を終えた落慶法要の写真があったので貼っておきます。

この写真(昭和55年)もかなり豪華な感じがしますが、奈良時代の大仏開眼供養会はインドから僧を呼び、外国人もたくさん訪れた、東アジア最大級の国際イベントだったそうです。

どんな様子だったんでしょうね。一般民は入れなかったでしょうが、タイムマシーンがあったら、行って見てみたいですね。

 

では、大仏殿の中へ入りましょう。

 

奈良の大仏の正式名称は「東大寺廬舎那仏座像(とうだいじ るしゃなぶつざぞう)」と言い、国宝です。

 

745年(奈良時代)に制作が開始され、7年後の752年に開眼供養会(かいげんくようえ、魂入れの儀式)が行われました。

大仏殿と同じように大仏も幾度か焼損したため、奈良時代に造られた部分は少ししか残っておらず、大部分が再建です。

 

「なんで奈良時代に、こんな大仏を作る必要があったのか」というと、

  • 政治的な問題や、皇族同士の争いがあるから、仏教という一つの宗教でまとめて、強い国にしよう
  • 天然痘などの疫病が蔓延しているし、火災や大地震といった災害が多発しているから、仏様のお力で国を守っていただこう

が、主な理由のようです。

 

災害や疫病が流行っていた世の中ですから、仏像と大仏殿の建立は、民衆には大変な負担です。

反乱など起こされては困りますから、理解と協力を得るために、大仏建立責任者として民衆から慕われていた「行基(ぎょうき)」を任命しました。行基は一時、朝廷から弾圧や禁圧を受けていた僧侶です。(奈良駅東口に、行基の銅像がある)

 

 

大仏建立命令を出したのは聖武天皇(しょうむてんのう)。

聖武天皇(しょうむてんのう)は、前回の記事にも書きましたが、母は藤原宮子で、皇后(正妻)は藤原光明子。母も妻も、藤原不比等(ふじわらのふひと)の娘。

 

長くなるので、次の記事で、大仏建立命令を出した聖武天皇と、その娘の孝謙天皇について書きます。(この二人の天皇は面白いです)

大仏の裏側(背面)がどうなっているのか気になる方もいるでしょうから、次の記事で、大仏の裏側も紹介します。

 

 

次の記事はこちら

前回の続きで、奈良県奈良市の「東大寺大仏殿(とうだいじだいぶつでん)」を紹介します。 参拝記   前回の記事はこちら→→奈良の大仏が作られたワケとは。   奈良の大仏、正式名称は「東大寺廬舎[…]

 

(この旅行記は2006年です)

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交通アクセス

近鉄奈良駅から徒歩20分。
または、JR、近鉄の奈良駅から市内循環バス「大仏殿春日大社前」下車し徒歩5分。
車で行く場合、奈良県営大仏殿前駐車場(有料駐車場)があります。

料金

中学生以上の大人600円。
小学生は300円。

4月から10月は、7:30~17:30まで。
11月から3月は、8:00~17:00まで。

近くの宿泊施設

観光ホテルタマル。東大寺から西へ徒歩8分。

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