今日は、神奈川県 箱根観光のメジャースポット「大涌谷(おおわくだに)」と黒たまごについて、紹介します。
見学記
●箱根湯本駅から大涌谷へのアクセス
箱根湯本駅から箱根登山電車に乗り、強羅で下車。
強羅駅から箱根登山ケーブルカーに乗ります。
早雲山(そううんざん)でケーブルカーを下車したら、箱根ロープウェイに乗りかえ、大涌谷駅で降ります。
ロープウェイは1分毎に出ています。
バスで行く場合、箱根湯本駅から箱根登山バスに乗って桃源台駅で下車。ロープウェイに乗りかえて大涌谷下車です。
→→箱根登山バス 時刻表・運賃検索
箱根フリーパスがとってもお得なので、オススメです!
私たちは、箱根フリーパス2日券で、ケーブルカーとロープウェイを乗り継ぎ、大涌谷へ行きました。
富士山五合目旅行記でも触れましたが、箱根山は富士山と同じく活火山です。
気象庁箱根山の活動状況などで、確認してから遊びに行くのをおすすめします。
大涌谷は2015年6月30日に、約800年ぶりに小規模噴火を起こしたため火山活動レベル3まで上がりましたが、現在はレベル1です。
レベル1は「平常」とは言われるものの「活火山であることに留意」です。
「100%安全です」という意味ではありません。
2014年9月27日に噴火し、登山者58名が亡くなってしまった長野県の御嶽山(おんたけさん)は、レベル1でした。
御嶽山の場合、噴火する約半月前に地震回数が多くなる前兆現象が認められましたが、2日ほどで元に戻ったことと、前回の噴火の前に見られた山体が膨らむ現象が観測できなかったためにレベルを上げませんでした。
人間が、火山噴火と地震を完璧に予測することは無理なんじゃないのかな・・・と思います。
( 箱根火山の形成史 ウィキペディアより抜粋)
12世紀後半から13世紀にかけての3回の噴火は、大涌谷周辺が噴火口であったと考えられる。
いずれも水蒸気爆発で、大涌谷周辺の半径数百メートルの範囲でテフラが検出されるのみの、小規模な噴火であった。
(付け加えて2015年6月29~30日に、800年ぶりに大涌谷で小規模な噴火発生)
多摩六都科学館のパネルより。箱根火山の歴史。
↓
早雲山~大涌谷間の、ロープウェイから見た景色。
江戸時代までは「地獄谷」、「大地獄」と呼ばれていましたが、明治天皇・皇后の行幸啓に際し、1876年(明治9年)9月5日に大涌谷と改称されました。
地上から130mの谷だそうです。
現在は、2015年6月30日に小規模噴火した新しい噴火口をロープウェイから見下ろすことが出来るそうです。(新たに出来た小規模な噴火口は10個程度もあるらしい)
山のほうから湯気のようなものが出ていました。
大涌谷駅で、顔出しパネルで記念撮影。
ロープウェイ駅を出たところ。
大涌谷は標高 1,044mで思っていたよりも寒く、火山ガスのにおいが充満していました。
後に熊本県の阿蘇山に行くことになりましたが(【阿蘇山の記事はこちら】)、火山ガスが充満する活火山にやってきたのはこれが初めての体験だったので、「うわぁ~、すごい・・・。さすが地獄谷! 日本列島はやっぱり環太平洋火山帯なんだな~」と関心しました。
日ごろ住んでいる環境とは、別世界。
箱根山も阿蘇山も、「カルデラ(火山の活動によってできた大きな凹地)」です。
ロープウェイ駅「大涌谷」の看板の後ろは、こんな景色になっていました。
火山ガスのニオイが充満していましたが、咳が出るほどではありませんでした。(2011年の話です)
大涌谷自然研究路の先にある撮影ポイント。大涌谷は神奈川の景勝50選に選ばれています。
大涌谷の名物といえば「黒たまご」ですが、私達が訪れた時は、ロープウェイ大涌谷駅出てすぐの「くろたまご館」と、火山ガスがモクモクと立ち上るところのすぐ近くにあった「玉子茶屋」との二箇所で買うことが出来ました。
玉子茶屋の近くにある温泉(玉子池)に、白卵をポチャリと浸けると、温泉の硫黄と鉄分が結びついて黒い硫化鉄になり、卵の殻に付着して黒くなったタマゴが、名物の黒タマゴです。
せっかくだから作っている「玉子池」に近いお店「玉子茶屋」で食べよう、ということで玉子茶屋まで行きました。
ロープウェイ駅付近とは比べ物にならないくらいの硫黄臭で、喉に刺激を感じました。
タオルを押し当てていないと息苦しくなるくらいの刺激臭で、当時2歳の息子は連れて行けないと判断し「くろたまご館」で私が見ることにして、夫が一人で黒たまごを買いにいきました。
後で交代して私も玉子茶屋まで行ったのですが、刺激臭がかなり苦しく、「よくこんな環境で働けるな~」と、茶屋の店員さんに感心しました。
私は10分でギブアップ!
2015年9月の火山活動の活発化に伴い、自然研究路とハイキングコースは閉鎖され、玉子茶屋は休業しているため、現在はロープウェイ駅のすぐ近くにある「くろたまご館」だけで販売中です。
大涌谷の火山ガスですが、かつて「硫化水素感知判別表」という看板があったようです。
「不謹慎だ」として、撤去されてしまったそうですが、まぁわかりやすいですね。
どうしたらよいかの欄で「覚悟してください」と「あきらめてください」・・・。
こちらが大涌谷名物「黒たまご」。5個500円。食塩つき。
1個だけのばら売りはしていません。一人で行っても5個買う必要があります。
「そんなにいらないわ~」という方は、近くのお客さんに「5個は多いので、わけませんか? 2個と3個、どちらにします?」と相談すると良いかも。
実際に、私達が行った時は、そんな相談をしている方達がいました。(面識のないもの同士なのかは不明)
黒玉子の外はみごとに真っ黒。
インパクトが大きいですが、殻をむいたら普通のゆで卵です。
かすかに温泉のにおいがするような、しないような・・・。
一つ食べると「寿命が7年延びる」といわれています。
夫が2個、私は1個、息子は1個・・・。残った1つは翌朝、ホテルで夫が食べました。
秋田県の後生掛けでも黒たまごを食べましたが(【後生掛自然研究路】の黒たまごの記事はこちら)、どちらも美味しかったです。
大涌谷から見た富士山。
あ~、やっぱり綺麗だわぁ、富士山。
日本一!
富士山の手前に見えている茶色いちょっと低い山脈は「箱根山の外輪山」です。
箱根町は、外輪山にグル~っと囲まれているため、暗くなるのが早いです。
大涌谷へお出かけになる方は、以下のサイトに目を通しておくと良いと思います。大涌谷の営業再開、立ち入り禁止区域、防災情報が詳しく載っています。
2018年、大涌谷にシェルターが作られたようです。
→カナロコ 箱根・大涌谷にシェルター 780人分整備へ
この後、ロープウェイで桃源台駅まで行った私達は、仙石原温泉 箱根ホテル花月園に宿泊して、翌日芦ノ湖の海賊船に乗りました。
関連記事
(桃源台駅は、仙石原ススキに近いです)
→仙石原ススキ平原と駐車場について
→→乙女峠「ふじみ茶屋」と「金太郎の像」。大涌谷の変化を、茶屋のおばあちゃんは知っていた。
→→後生掛(ごしょうかけ)自然研究路。 日本一の泥火山を見て、黒たまご。・・・秋田県でも黒たまごを食べました。こちらは半熟黒たまごもあり、ばら売りしてくれます。
→→【阿蘇山と草千里ヶ浜】 火の国熊本のシンボル! 2015年に噴火し、ロープウェイ廃止。過去にも大きな被害を出した活火山
交通アクセス
箱根湯本方面から箱根登山電車で来た方は、ケーブルカーとロープウェイを乗り継いで大涌谷まで行きます。
強羅(ごうら)駅から箱根登山ケーブルカーに乗り、早雲山(そううんざん)で下車します。大人420円。
・箱根登山ケーブルカー時刻表
早雲山からは箱根ロープウェイに乗り、大涌谷で下車です。大人片道840円、往復1510円。ロープウェイは1分毎に出ています。
バスで行く場合、箱根湯本駅から箱根登山バスに乗って桃源台駅で下車。ロープウェイに乗りかえて大涌谷下車。
・箱根登山バス 時刻表・運賃検索
遠方から行く場合、小田原駅で新幹線こだまを降りて、箱根登山鉄道に乗り換えます。(新宿方面からは小田急ロマンスカーに乗り、箱根湯本駅で下車)
電車の乗り換えはヤフー路線などでお調べください。
フリー切符
公共交通機関で行く場合、箱根フリーパスがお得です。(小田急線の他、西武線、相鉄線からも買えます)
小田急線の発駅~小田原駅まで二日間(または三日間)の往復と、箱根の乗り物乗り降り自由(箱根登山電車、箱根登山ケーブルカー、海賊船、箱根ロープウェイ、箱根登山バス、小田急箱根高速バスと東海バスの指定区間)と、施設割引特典がついたもので、とてもお得です。
新宿から利用するならば、2日間有効で大人5140円、三日間有効で5640円です。
詳細は箱根ナビ 箱根フリーパスでご覧ください。
目的別のお得な切符もあります。
バスのフリー切符のみ欲しい方は、箱根観光めぐりバス一日乗車券(小涌園・ユネッサン前~強羅駅~仙石~御殿場プレミアム・アウトレット)大人1000円があります。(大涌谷で停まりません)
車で行く場合、海賊船・ロープウェイ一日切符がお得です。大人1840円です。
・海賊船・ロープウェイ一日切符
料金について
箱根ケーブルカーは、強羅から早雲山まで大人420円。
箱根ロープウェイは、早雲山から大涌谷まで大人片道840円、往復1510円です。
近くの宿泊施設
箱根ホテル花月園。桃源台駅から1km、徒歩15分。(4種類の貸切家族風呂を無料で利用できます)
箱根レイクホテル。桃源台駅から240m、徒歩3分。