今日取り上げるのは、「たぬきや」という多摩川添いのお店です。
創業は昭和10年で、多摩川の河川敷内で、80年間営業しているそうです。
もともと、多摩川河川敷には、40軒程のお店があったそうですが、唯一残っているのが「たぬきや」で、「天国に一番近い酒場」とか「昼酒好きの桃源郷」と呼ばれているお店だそうです。
レジャー記
たぬきやは、神奈川県川崎市多摩区の「JR稲田堤駅」から北へ徒歩9分のところにあります。
お店には駐車場がありませんので、行く方は公共交通機関で行くようにしましょう。
車で行く場合、一番近い駐車場は、「川崎市営 稲田公園」の有料駐車場です。
JR稲田堤駅からは北へ徒歩9分です。
多摩川と、架橋。
この河川敷に、お店があります。
こちら、たぬきや。
開店前に撮った写真です。
開店前は「これはいったい何の建物だろう?」と不思議に思わせますが、営業時は赤いのぼりが立ち、お客さんでにぎわいます。
開店したばかりの店内。
この後、続々とお客さんがやってきて、開店一時間後には中の席と外の席の7割くらいが埋まってしまいました。
店内にはトイレもあります。
私達はとりあえず、瓶ビール2本(キリンビール一本550円)と、塩やきとり5本セット(500円)、焼きフランク(200円)、とんがりコーンとチップスター(お菓子はコンビニ価格かな)を購入。
お店は、おかみさんが1人で切り盛りなさっているようでした。
牛モツ煮込み(450円)、焼きそば(400円)、おでん(450円)、ひややっこ・枝豆(各350円)、カレーライス(500円)もあるようでしたが、暑い日だったので塩っ気のあるスナックと、塩焼き鳥で乾杯。
やきとりはタレ味もあります。もも、皮、砂肝、レバー、ブタモツの5本でした。
私は砂肝が大好きで、荒塩との相性が最高に美味しかったです。
ドリンクはペットボトルのお茶のほか、缶ビール、缶チューハイ、日本酒、生ビールがありました。
瓶ビールはキリンのみ。自分で栓を抜き、グラスを受け取ります。
焼きそば、焼き鳥、焼きフランクなど調理に手間がかかるものは、出来次第、呼んでくれます。
席に料理・飲み物を運んだり、食後の食器下げ・ゴミ処分はセルフサービスです。(おかみさん1人でやってますから、出来ることは、お客さんが自分でやる)
最高気温が28度くらいだったでしょうか。
店内は屋根があって涼しく、外席は天井の簾が良い具合に日差しをカットしてくれます。
店内座席と外席は、好みが別れるでしょうが、お天気の良い日は外席をオススメします。
外席からの眺め。(川の向こうは東京都調布市です)
ゆったり流れる多摩川。(水質が綺麗になってアユが増えました)
電線や高層ビルの無い、広い青空。
川面を渡ってくる涼しい風。
ヒラヒラと舞う蝶々、時々見かける変な虫(カメムシ類かな)。
犬の散歩や、サイクリングを楽しむ人たち・・・。
「ああ・・・、良いとこだわぁ・・・。また、来よう」
そう思わせてくれるお店でした。(2018年10月28日閉店)
たぬきやと、稲田公園の間には、「菅の渡し」の石碑があるので、興味を持った方はぜひ探してみてくださいね♪
多摩川は昔から度々氾濫を起こしたため、木の橋をかけても流されていました。
そのため五代将軍徳川綱吉(生類憐みの令で有名)の時に、橋をかけないこととし、渡し舟にしました。菅の渡船場は、上菅・下菅の二箇所にあったそうです。
昭和10年に、多摩川原橋がかけられて、上菅・下菅の渡しが一つに統合され、「菅の渡し」になりました。
しかし、これも昭和46年に京王稲田堤駅が出来て、渡しの利用客が減ったことから、48年に廃止になったそうです。
渡し舟は、馬船(ばせん)と呼ばれ、長さ17m、幅3.6mもあり、荷馬車も荷物も積んだまま川を渡せたそうですよ。
ウィキペディアより、多摩川の渡しを抜粋。
- 菅の渡し – 1935年に矢野口の渡しと下菅の渡しが統合、1973年廃止
- 下菅の渡し – 1935年廃止
- 上布田の渡し – 1935年廃止
- 中野島の渡し – 1935年ころ廃止
- 登戸の渡し – 1953年廃止
- 堰の渡し – 1940年廃止
菅の渡しは、一番最後まで残っていたんですねぇ・・・。
石碑はひっそりと建っていますが、「多摩川は暴れ川で、橋をかけられなかったので、渡し舟を利用していたんですよ」という歴史を伝えてくれています。
狛江市側の多摩川河川敷には、「多摩川決壊の碑」もありますので、興味のある方はこちらも探してみてくださいね。
多摩六都科学館の展示パネルより。
多摩川は、かなり勾配のキツイ川のようです。
たぬきやの閉店理由に、近年の気象変動による温暖化に伴う海水温の上昇、海水位の上昇、スーパー台風、集中豪雨などに対応仕切れないことがありますが、多摩川が穏やかな川のままでいてくれると良いですね・・・。
(このレジャー記は2016年です)
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交通アクセス
多摩川河川敷にあります。
JR南武線稲田堤駅で下車し、北へ北へ向かいます。
駅から徒歩9分ほど。