【大船観音寺(おおふなかんのんじ)】 駅から見える! 全長約25mの巨大な純白観音像!

今日は、神奈川県鎌倉市の大船観音寺(おおふなかんのんじ)を紹介します。

参拝記


大船観音寺(おおふなかんのんじ)の最寄り駅は、JR大船(おおふな)駅です。

西口から徒歩10分ほどと近いのですが、観音像まではけっこうキツイ坂道を上るので、歩きやすい靴で行きましょう。

車で行く場合、お寺に駐車場は無いので、大船駅周辺の有料駐車場を利用することになります。

 

大船観音駅西口を出たところ。

駅から巨大な頭が見えています。

 

西口を出て橋を渡るとローソンが見えてくるので、ローソンを通り過ぎたところで左折。

 

 

車が一台しか通れないような細い道。

電柱に「←大船観音寺」の看板があるので、ここを左折。

 

 

こちらが、大船観音寺の入り口です。

先にも書きましたが、お寺には駐車場がありません。

ここまで車で入ってくると道が狭く方向転換も不便なので、車で近くまで来る方は、大船駅周辺の有料駐車場に車を停めて、徒歩でお寺へ向かいましょう。

 

この入り口から、お寺の受付までひたすら上り坂です。

片道5分かからないくらいですが、けっこうな傾斜なので歩きやすい靴で行きましょう。夏季は飲み物もあると良いかもしれません。

 

大船観音寺は曹洞宗のお寺で、拝観料は高校生以上の大人300円、小中学生は100円、幼児は無料です。

 

 

参拝料金をおさめ、観音像へ向かう。

ここから観音像までは階段です。

 

 

巨大な観音様のお顔が見えてきました。

真っ白で優しい顔立ち。

上品で、美しい・・・。

 

 

高さ約25m、幅約19mの巨大観音像です。

立像ではなく、胸像。

 

巨大観音像が建てられたきっかけは、昭和4年に遡ります。

この当時、日本は第一次世界大戦後の不況や飢饉などで不安定な社会情勢でした。

そこで、観音信仰によって、国民の平安と国家の安寧を祈願しようと、護国大船観音建立会が設立されました。

昭和9年に観音像の輪郭まで完成しましたが、日中戦争・太平洋戦争に突入し、資金や資材の不足から断念。

放置された観音像が再び動き出したのは、昭和32年。

完成させるため、曹洞宗管長高階(たかしな)禅師らを中心に、財団法人大船観音会が設立され、多くの人々からの募金による浄財で着工。

昭和4年の発起から31年もの歳月をかけて、昭和35年(1960年)の五月に観音像が完成しました。(工事期間は3年)

昭和56年には宗教法人大船観音寺となり、曹洞宗大本山總持寺(そうじじ)の末寺として現在に至るようです。

 

 

少し斜めから見た所。

 

観音様を一周できるように、側道があります。

 

 

大船観音の横顔。

 

 

側道を進み、観音様の背後にまわると、

 

 

階段があります。

 

 

大船観音は中が空洞になっており、入ることができます。

奥には千羽鶴、千体仏、工事過程のパネル、後光のさす観音像がありました。

 

 

観音像を出、慈光堂へ。

ここには聖観世音菩薩様がまつられています。

 

 

お参りが済み、階段を降りました。

被ばく25年記念「慰霊碑」。昭和45年(1970年)完成。

核兵器もない

戦争もない

平和な世界を

 

神奈川県原爆被災者の会が建立したものです。

 

 

その隣には、原爆の火。

中でゆらゆらと原爆の火が揺らいでいました。

以前訪れた【上野東照宮】にも原爆の火がありましたが、ここの原爆の火もまた、広島県の「平和の塔」から分火されたものです。

 

 

 

「原爆の火」は、昭和20年の8月に山本達雄さんが、広島の叔父宅近くでくすぶっていた原爆の火を持ち帰り、23年間自宅の仏壇に灯していたものです。

後に、山本さんは記者の取材を受け、「叔父の供養の火であり、原爆で亡くなった人々を弔う日であり、恒久平和を願う日であり、怨念の火です」と答え、原爆の火は山本家から広島の平和の塔に移されました。大船観音寺の火は、平和の塔から分けられたものです。

 

原子爆弾は大東亜戦争中、アメリカにより広島と長崎に落とされましたが、落とされた年(1945年)の年末までに、広島では約14万人、長崎では7万4千人近くが亡くなったそうです。

 

 

1945年というと、私の父が生まれる10年前です。

戦争がどんどん遠くなっていくのを感じます・・・。

しかし、世界にはいまだ1万5000発もの核兵器があるのです・・・。

 

 

どうか、核兵器もない、戦争もない、平和な時代が、おとずれますように・・・

 

 

(この参拝記は2019年です)

 

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交通アクセス

JR大船駅西口より徒歩10分です。
きつい坂道を上るので、歩きやすい靴で行きましょう。

車で行く場合、駐車場がないので、付近の有料駐車場を利用することになります。

料金

高校生以上の大人300円、小中学生は100円、幼児は無料です。

近くの宿泊施設

JR東日本ホテルメッツかまくら大船。大船駅出てすぐ。

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