原因と結果の法則。 人工頭脳に任せてしまった、火の鳥未来編の話

今日は、火の鳥 未来編を紹介します。

この話は、「自分達の運命を他所にゆだね、そのまま滅びる人々」が描かれており、とてもおもしろいです。

 

 

話を簡単に言いますと・・・

地球が死に向かい、地上世界が荒廃したため、人間は地下都市を作り、暮らしていました。

むなしく地下で生きる人々は、シリウス12番星から連れ帰った不定形生物ムーピーをかわいがります。

ムーピーは、自在に姿を変えられるばかりか、人間の脳細胞を超音波でくすぐって、一種の夢を見させます。

 

ムーピーは楽しい「夢」を見せてくれるので、人間は幻の世界で快楽にふけって楽しみます。

 

 

人々は、地球の危機、人類の危機のために、前進しなくてはならないのに、過去の感傷に浸り、幻の世界で遊び、現実を生きることを放棄してしまいます。

 

そんなふうに対処能力の落ちた人間達は、素晴らしい計算をしてくれる電子頭脳を国のリーダーにしました。

レングードのダニューバーと、ヤマトのハレルヤという電子頭脳です。

しかし、この二つの電子頭脳は計算の違いで争い、あろうことか人間に戦争を命令します。

 

 

なんと、人間は機械の命令に抗うことなく、機械に命じられるまま核戦争に至り、三人の人間を除いて滅びてしまうのです。

 

 

これは単なる漫画に過ぎませんが、いろんな問題があるのに娯楽に耽り、一部の人に自分達の運命をゆだねてしまっている私達と、なにか似ているところがある・・・そう思いはしませんか。

 

自分の思考や行動を、誰かにゆだねっぱなしでは、思わぬ流れに巻き込まれます。

 

自主性を失わず、自分の存在の大切さ・大きさを忘れることなく、しっかり自分と周りの状況を把握しながら行動することの大切さを、教えてくれています。

「行いをすること」の大切さを教えてくれた、清水観音堂の言葉を再掲します。

 

運は運ぶとよみます。
あなたの行いを運ぶ。
過去の行いが今に運ばれ、今の行いが将来に運ばれるのです。
それは過去の行いが今に運ばれてきただけなのです。
もしあなたがこれらの運気を上げたいと思ったら、それなりの行いをすることです。

 

 

望むような未来が来て欲しいなら、そのような行いをする

 

空想の享楽に浸っているだけでは、望んだ未来は来ないのだと思います。

 

 

手塚漫画・・・やっぱり面白いなぁ。

興味をもった方は、ぜひ読んでみて下さい。

 

手塚治虫さんの漫画では、人工知能に命じられるままに核戦争に至りますが、私たちの現実社会では一人の旧ソ連軍の将校スタニスラフ・ペトロフ氏が、コンピューターを信じず、自分の良心に従って核戦争を防ぎました。詳しくは下の記事をご覧ください。
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