今日は、秋分の日。
春分の日と同じく、昼と夜の長さが同じになる日です。
先日、秋田の大湯環状列石の記事を載せましたが、世界中にあるストーンサークルは、古代人が天体観測を目的として、二至二分(冬至・夏至と春分・秋分)を知るために作ったのだそうです。
右が万座環状列石、左が野中堂環状列石で、その中心を結ぶ直線の延長線上は、夏至の日没方向を示しているそうです。
大湯ストーンサークルから見える、黒又山(クロマンタ)は、二至二分の目印となっていたそうです。
地下を調べると、階段状の構造が見られた・・・とのことなので、日本で一番美しいピラミッドともいわれる黒又山は、天体観測や祭祀などに使用されていたんでしょうね。
人間は大昔から、太陽の動きを見ていたんですねぇ。
地球が属する天の川銀河。
宇宙に銀河は二兆個ほどあるそうで、天の川銀河はそのうちの一つ。
地球は自転しながら、太陽の周りを公転しており、さらにその太陽も含めた天の川銀河もグルグル回転しています。
地球は、新幹線の400倍の速度(時速10万キロ)で太陽の周りをまわっているというから、すごいじゃないですかぁ。
適度な温度で、水あり、酸素あり、食料ありで、新幹線の400倍のスピードで太陽の周りをまわりながら、自分自身もグルグル回転している・・・。
「我等の宇宙船・地球号」とは、何とも良いネーミング。
宇宙船内は、奇麗に、大事に使いたいものです。・・・と言っても、私は「宇宙船」よりは「星は生命体」であると思っていますが。
私が住んでいる川崎市多摩区には、生田緑地という広い公園があって、「宙(そら)と緑の科学館」では、晴れた日の午前と午後の決められた時間、無料で太陽観察ができます。
この日(2017年9月18日。三連休最終日)は天気が良かったので、【枡形山展望台】から富士山を眺めるために訪れ、同じ敷地の【宙(そら)と緑の科学館】で太陽観察をしたのでした。
無料で太陽観察ができるのは、寄付のおかげです!
ありがとうございます!
順番待ちをしている時、係りの男性に「この前(9月初旬)の大きなフレアはすごかったんですか?」と尋ねたら、「あの時、日本は夜だったので、見れなかったんですよ。でも、プロミネンスなら撮れていますよ」とのことで、画像を見せていただきました。
太陽の右側にオレンジ色の輪が見えますね。あれが、先日の太陽フレアが起こった後のプロミネンスです。
私「あー、これですか。なんか、プクッとしてますねー」
係りさん「この輪の中に、地球が10個くらい入るんですよ」
私「え~~~~~~っ!?」
・・・そう、なんとなく見たのでうっかり忘れていたのですが、太陽の大きさが顔だとすれば、地球はホクロくらいの大きさです。
地球を109個横に並べた大きさが、太陽の直径です。
太陽の直径は、地球を煩悩の数(除夜の鐘と同じ。108)+1並べた109個分と覚えましょう。
「これより大きいプロミネンスを見たこと、あるんですか?」と尋ねたら、「僕は無いですねー。これが一番大きかったです」とおっしゃっていました。
・・・で、ここで「フレア」とか「プロミネンス」とか言葉が出てきましたので、息子の図鑑から簡単に説明しますと、太陽というのは圧縮された高熱ガスの塊で、私たちが属する太陽系の中心的存在で、大きさも重さもナンバーワン。
中心核では水素原子四つからヘリウム原子一つができるという「核融合反応」が起きており、外側の対流層でガスが内側から外側、外側からまた内側へ・・・とエネルギーが運ばれています。
ボバーングルグルボバーングルグルと活発に爆発しているのですが、太陽表面で起こる激しい爆発が太陽フレア。(太陽表面から飛び出した磁力線が途中でつなぎ変わることがあり、その時にお互いがはじかれて離れた時に、フレアが引き起こされる)
→→[緊急]1990年以来27年ぶりに強力な「 X 9.3 」の太陽フレアが突然噴出される In Deepさん
→→9月7日の X 9.3 フレアの際も、私たち人類は太陽と同期していたはず In Deepさん
めっちゃピカッと光っています。
フレアは光るだけではなく、電子を帯びたプラズマ粒子がコロナの中を上昇し、CMEが起こります。
CME・・・秒速700km以上という恐ろしい高速で、プラズマ粒子が地球に押し寄せること。これにより大規模な停電が起こることがあります。
地球は自分の磁力でバリアみたいなものを常に張っており、太陽風をかわしています。極地で見られるオーロラは、太陽風と地球の大気分子とがぶつかり合い起こる現象で、巨大フレアがおこるとオーロラも大きくなります。
爆発のフレアは撮れなかったけれども、日本でも撮影できたプロミネンスとは何かというと、太陽表面から飛び出した磁力線により、太陽表面(彩層)のガスが持ち上げられたものです。(フレアに比べて、けっこう長く観測できる)
フレアもプロミネンスも、太陽の磁力線が関係しています。
「磁力線」と聞いてもピンときませんが、なじみのある言葉が「黒点」。
黒点とは、磁力線の出ていく部分と入る部分で、磁力線の出入りが太陽エネルギーの流れを邪魔するため、周りよりも温度が下がって黒く見えるのだそうです。
黒点の温度は低いといっても4000度あるそうですよ。
太陽表面の彩層は1万度で、その外側のコロナは100万度。
私たちが暮らしている地表は過ごしやすい温度ですが、高度80km以上は熱圏といって、太陽風の影響で約1,000度もの高温なのだそうです。
地球のバリアが無かったら、私たちは焼け死んでしまうでしょうね・・・。
守ってくれて、ありがとう、母なるガイア!
たくさんの恵みを与えてくれるまぶしい太陽ですが、もっと巨大な恒星がたくさんあります。
太陽は50億年後くらいまで今の大きさを保つそうですが、徐々に膨らみ始め、現在の200倍以上、体積800倍以上の赤い恒星(赤色巨星)となり、外側のガスがはがれ、リング状のガスに囲まれた惑星状星雲となり、中心には地球と同じ大きさの小さな白色矮星(わいせい)が残るのだそうです。
人間にも一生があるように、星にも一生があるんですね・・・。
今日は秋分の日ですから、太陽と地球の動き、宇宙の星々について、いろいろ調べてみてはいかがでしょうか。
関連記事
どちらも無料です。
→→国立天文台三鷹キャンパス・・・国立天文台の本部。見学無料。
→→宙と緑の科学館・・・生田緑地内。晴れた日は、無料で太陽観察ができます。有料でプラネタリウムも見れます。