前回の続きです。
つつじ吊橋を渡った私は、カーナビに「ふじしろせいじびじゅつかん」と入力したのですが、検索できなくて困りました。
仕方なく、「栃木県那須郡那須町湯本203」と住所を入力して出発。
カーナビの案内のまま車を運転すると、那須温泉 ホテルサンバレー那須でナビが終了してしまいました。
「あれ~??? おっかしいなー・・・。美術館行きたいのに、ホテルの敷地で終わりって困る~」
端っこに車を停めてアイフォンでグーグルマップを開き、道を確認。
やっぱり、スマートフォンは便利です。
美術館のチケット売り場で「場所がわからなくて困りました~」と言うと「もともとニキ美術館だったので、ニキ美術館で検索しておいでください、と案内させて頂いております」とのことでした。
行かれる方は「ニキ美術館」と、カーナビに入力してくださいね。
旅行記
到着したのは17:45でした。
ホッ・・・なんとか、1時間半くらいゆっくり出来そう・・・。
美術館ですから、中は撮影禁止です。
ただし、教会は撮影OK。
ステンドグラスの美しい教会。
訪れたのが遅い時間だったためか、だれも居ませんでした。
わぁ・・・。
綺麗・・・。
「光の祈りの芸術作家・藤城清治」と、公式HPに書かれていますが、影絵もステンドグラスも光があってこその芸術です。
美しくて、かわいらしいステンドグラスでした。
「行きたい、行きたい」と思っていたところに来れて、胸がいっぱいに・・・。
たった一人、教会の中でたたずむ、贅沢な時間。
ノアの箱舟。
人魚。
藤城清治さんは、人魚姫がとっても好きなんだそうです。
馬も好きだそうです。
躍動感があって美しい生き物だ、と美術館の説明パネルにありました。
紅白のカワイイ自動ドアが、美術館の入り口です。
ここから先は撮影禁止。
館内の様子は、那須高原藤城清治美術館公式HPでご覧ください。
藤城清治さんの美術館は、白樺湖のものと、ここの2つしか行ったことがないのですが、那須高原の美術館で特徴的だったのは、ミニ影絵劇の回転舞台でした。
ライトを上下に動かしたり、パーツをクルクル回したりして、映し出される映像が変わります。
訪れた時間が遅く、館内には私を含めてお客さんが5名しか居なかったので、ゆっくりと見ることができました。
印象的だったのは、東日本大震災の作品が多かったことでしょうか。
福島原発のススキ、南三陸の防災庁舎、気仙沼の共徳丸。
共徳丸の作品は以前TVで見て、直に見たいと思っていた作品でした。
津波で陸に打ち上げられた、青色の大きな漁船・共徳丸。雪がしんしんと降り積もる中、共徳丸の上で一人の妖精が笛を吹く。
共徳丸の船体の青と赤色、妖精が身につける赤色の帽子と靴以外、全体的に灰色の作品です。
シン・・・とした静けさが満ちた中、共徳丸と妖精だけが生きているようでした。
どんな場所にも、この妖精のように、見守ってくれている存在が居るんじゃないのかな・・・・、と思いました。
放射能汚染地でのデッサンのため、防護服を身にまとう藤城清治さんの写真もありました。
ほかに、宮沢賢治の代表作である風の又三郎の連作がたくさん展示されていました。
聖書画、原爆ドーム、桜島の噴火、清水寺、大曲の花火のほか、過去最大サイズとなる横幅6mの巨大水槽を利用した作品など、とても見ごたえのある美術館でした。
白樺湖の影絵美術館よりも、那須高原のほうが小さな作品が多いのかな?
という印象を持ちましたが、藤城清治さんのデッサンや、東日本大震災の被災地の展示、聖書画の作品などは、那須の美術館のほうが大人向けなのかな、という気がしました。
白樺湖のほうは、もっとメルヘンチックと言うか、おとぎの国に迷い込んだようなワクワク感があり、那須高原のほうはしっくりと落ち着いており、藤城清治さんのヒストリーも学べ、私達の生きる世界の美しさと儚さを感じました。
1時間半じっくり鑑賞した後、売店でお気に入り作品の絵葉書とクリアファイルを購入し、美術館を出ました。
私が最後のお客さんでした。
行きたかったところに来て、見たかったものを見て満足した私ですが、そこから先のスケジュールが白紙状態。
・・・さて、どうしよう。
車中泊?
せっかくだから、そこのホテルに泊まれないかなぁ。
駐車場にポツーンと一台だけ残った車の中で、那須温泉 ホテルサンバレー那須の空室を検索したけれどもあいにく満室。
空室がなくてちょっとガッカリした私は、東横インに空きがないか調べたら、東横イン宇都宮駅前にシングル禁煙が1部屋だけ残っていたのですぐに予約を入れました。
さすがビジネスホテル!
困った時は、ビジネスホテル!
車中泊しなくても良くなり、ほっとした私は那須高原に別れを告げ、宇都宮市へと車を走らせました。
二日目へ続く・・・。
関連記事
→→八幡南つつじ群落と、つつじ吊橋の記事はこちら・・・前回の記事。
→→初めての女一人旅。私は疲れていたのだろうか・・・。思いつきで那須ステンドグラス美術館へ・・・旅の始まり。
交通アクセス
公共交通機関で行く場合、黒磯駅で電車を下車し、那須湯本方面行き、那須ロープウェイ行きに乗り、一軒茶屋で下車。徒歩15~20分。
土日祝日は、りんどう湖・那須ハイランド行きのバスが出ていますので、それに乗車して藤城清治美術館入り口で下車です。
・那須線バス時刻表
那須・黒磯地区の2日間バス乗り放題券が、大人2600円で発売されているそうです。
・東野交通バスHP
前回から紹介している「きゅーびー号」は、「藤城清治美術館」で下車です。
・那須高原観光周遊バス「きゅーびー号」
一回乗車大人350円。一日フリーパス大人1000円。
新宿・東京から那須温泉への高速バス「那須塩原号」が出ているそうです。
車で行く場合、無料駐車場があります。
料金について
高校生以上の大人1600円
3歳以上中学生以下1100円
開館時間は9:30~19:30
最終入館は18:30まで。
火曜日定休(祝日の場合は開館)
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