今日は、神奈川県の諸磯隆起海岸(もろいそりゅうきかいがん)を紹介します。
これと、「すかなごっそ」での買物のために、公共交通機関でお得に遊べる「三崎まぐろきっぷ」を選ばず、カーシェアリング利用を選んだのです!
見学記
京急油壺マリンパークを楽しんだ後、諸磯隆起海岸(もろいそりゅうきかいがん)に向かいました。
カーナビに「諸磯隆起海岸」と打ち込んだら・・・、あれれれれ? 畑のド真名に到着。
近くに農家の方がいらっしゃったので、尋ねました。
「すみませーーん。諸磯隆起海岸に行きたいんですけれども・・・」
「あー。この崖の下よ」
なんと、カーナビで案内されたのは、諸磯隆起海岸の上でした。
農家の方に、抜け道を教えていただき(舗装されていないデコボコ道)、無事、下りることができました。
さて、諸磯隆起海岸は、地味で、目立たないです。
諸磯隆起海岸の手前左側に小さな看板があるので、それが目印です。
目印はこれだけ。
付近に駐車場はありませんが、路上駐車できそうなスペースが2台分くらいありました。
車を降りて歩くと二手に分かれます。
これを左に曲がります。
次は右へ曲がる。
ありました。幅約10m。高さは3m30cmくらいだそうです。
あぜ道のようなものがあるので、すぐそばまで下りれます。
息子の身長は120cmです。
諸磯隆起海岸は、そんなに大きくないです。
白い線のようなものが見えたり、ポコポコとした穴が見えたり・・・。
これがなぜ重要かというと、過去に起きた地震の証拠が集中して存在しているためらしいです。
1928年3月24日に国の天然記念物に指定されました。
詳しいことは分からないので、ウィキペディアから引用します。
三浦半島の地層は上位から相模層群・三浦層群・葉山層群で構成されている。
三浦層群は岩相の違いから地域ごとに三崎層・初声層・逗子層・池子層と呼ばれており、諸磯の隆起海岸周辺は三崎層が多く分布している。
三崎層は約1200万年前から450万年前までの間に、水深2000メートルから3000メートルの深海に堆積した地層のことである。
この層は主に泥岩層と凝灰質砂岩層、凝灰岩層からなる。
諸磯の隆起海岸に存在する地震の証拠として、穿孔貝(せんこうがい)による無数の小穴が挙げられる。
穿孔貝は波打ち際の地面や岩石に穴をあけて生息する二枚貝で、諸磯の隆起海岸にはこの小穴により4段の層が形成され、過去に4回の地震が起きたことが推測できる。
地震学者の今村明恒によると過去3回までの地震は、それぞれ大正12年(1923年)の関東大震災、元禄16年(1703年)の大地震、弘仁9年(818年)の大地震であることが判明した。
隆起の原因となった最古の地震を今村は西暦33年に起きたと解釈しているが、日本地震学会が確認している日本最古の地震は允恭天皇5年7月14日(416年8月23日)に遠飛鳥宮付近で起きたものである。
穴のアップ。
スズガイ、ニオガイ、カモメガイ、イシマテガイなどの、穿孔貝が住んでいたあと。
大昔は海底にあったものが海岸となり、地震が起こって、ボン!と地面が盛り上がった・・・そのような地震が過去に4回起きて、現在の高さになった、ということです。
じゃあ、今の高さはどれくらいなのか。
海抜3m90cmだそうです。
詳しいサイトがありました。
→三浦半島における完新世の海岸線を知る(海岸地形学実習)
昔、ここは海だった・・・。
貝が穴の中に住んでいた・・・。
地震で隆起して、こんな高さになった・・・・。
周りはのどかな住宅地・畑です。
とても海だったとは思えません。
地震の力ってすごいですね。
そういえば、千葉県柏市のネギ畑から、鯨の化石が見つかったそうです。
他にも荒川で見つかったとか、宇都宮市の鬼怒川で鯨の化石が見つかった・・・とか、調べるとたくさん出てきます。
そもそも関東平野は、大昔、海の底だったんですね。
【生田緑地は、関東ローム層研究発祥の地】の記事より、6000~5000年前の関東平野。
諸磯隆起海岸の前に立ち、周りを眺めていると、不思議な気分に浸れます。
そうか・・海だったのか・・・、ずいぶん変わったな・・・、地球は生きているんだな・・・、これからもずっと動くんだなと、しんみりした私達は、坂道をグイーーーーーーーンと上って、すかなごっそへ向かいました。
関連記事
→→京急油壺マリンパークの記事はこちら・・・前回の記事です。
→→【野島崎(のじまざき)灯台】 房総半島の最南端! 地震による地殻変動の観察に良いスポット・・・千葉県。房総半島の南端。比較的新しい地殻変動の跡が見られる。
交通アクセス
私達は「ベストライフ油壺」という老人ホームを目印に行きました。
ベストライフ油壺が左手に見えてきたら、細い道を左折します。
そこから、青いマーカーで印をつけたコースを行くと諸磯隆起海岸に到着です。
付近は車が一台しか通れない細い道です。
運転に不慣れな方や、電車・バスで三崎口駅や油壺マリンパークに来た方は、タクシーを利用するのが良いかと思います。
近くの宿泊施設
ホテル京急油壺 観潮荘。三崎口駅から車(バス)で13分。油壺マリンパークから徒歩3分。