前回の【大山阿夫利(あふり)神社下社】からの続きで、神奈川県伊勢原(いせはら)市の、「大山(おおやま)」の紹介です。
参拝記
大山登山マップ。
いろんなルートがあるのですが、私たちは上りは赤色で印をつけたコース、下りは青色コースにしました。
赤色コースの方が、青色コースより10分ほど早い道のりです。
- 赤コース・・・山頂まで90分。岩石だらけで、こけやすい。人通りが多い。途中で夫婦杉、天狗の鼻突き岩、牡丹岩、富士山絶景ポイントあり。
- 青コース・・・山頂まで100分。整備されて歩きやすいけれども、ぬかるみと細道が多い。人通りが少ないのでクマ鈴があった方が良いかも。見晴らし台で休憩ができる。
注意点は、青コースは途中、落雷多発ポイントがあるようなので、「雷鳴が聞こえたら早く下山するように」とのことでした。
大山は雨降山とも言われ、雷神も祀られているくらいですからねぇ・・・。
ちなみに赤コースでも、落雷で割れた木があったので、怪しい天気の時は上らない方が良いと思います。
下社拝殿の左側をテクテク進むと、登山口があります。100円奉納して、お祓い。
標高700mの下社から、標高1250mの山頂・本社へ、お参りに行きますよ~!
すごい階段。
もうここだけで上るのをあきらめる人が何人かいる。
この階段で「こりゃキツイ」と思った人は、あきらめておいた方が良いかも・・・。
だって、ここから山頂まで90分登山ですから!
「もう疲れたし、足が痛いからやめる」と言っても、だれも担いで下山してくれません(^_^;)
階段途中の紅葉が、血のように赤い。
めっちゃ奇麗~~。
階段を上りきったところで、さっそく御神水を一口頂いてスッキリ。
ハイテンションな息子がやたらに速い!
「ちょっと待ってぇぇ~~」
ヒーヒー追いかける私。
大山の修験者は、白山神社と関わりが深いそうです。
白山神社のご祭神は、白山比咩大神(しらやまひめのおおかみ)・・・別名が菊理媛尊(くくりひめのみこと)。他に伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、伊弉冉尊(いざなみのみこと)も祀られています。
ご神体の白山とは、石川、福井、岐阜、富山の4県にまたがる霊峰で、1億年余り前には湖底にあったものが少しずつ盛り上がり、何度も噴火を繰り返して、2,500mを超す峰々となったところです。
白山と言えば、最近すごく地震が増えていますね。
2017年11月29日の3時から7時までの四時間で、火山性地震回数が250回というから地下が動いているような・・・。
大山は巨石が多いことに驚く。じっくり観察したいのに、息子が速い!
私「ひぃ~~~、休憩させてー! まだオニギリ食べてないし、お腹空いたぁ(13時で昼食がまだ)」
息子「山頂に着いたらオニギリね!」
オニギリ4つと板チョコ1枚、ご神水の入ったリュックがやたらに重く感じる・・・。
息子のリュックには、汗をかいた時のために、着替えが入っている。
ところで、柔軟剤を使用した肌着は吸水が悪い上に、香料でハチが寄ってくるので気を付けましょう。前を歩く人の、衣類への香りづけ商品の臭いがキツくて、正直、のどが痛かった(>_<;)
合成香料から離れて、木や土の素朴で優しいにおいを感じるのは、とても気持ちが良いですよ。
1mくらいの高さはあろうかと思う巨石の間を通る。
夫婦杉に到着。樹齢500~600年だそうです。
ここで、ゴミ拾いをしている方達とすれ違い、雑談をしました。
ボランティアでゴミ拾いをされているそうで、大きな袋の中にいろんなゴミ(ぷらゴミ、空き缶・空き瓶)が入っていることに驚きました・・・。
「ゴミはしっかり持ち帰ってね~。疲れた時は、腰を下ろさないで、立ったまま休むのよ~。その方が、疲れないから。はい、頑張ってねー」
と、気合を入れていただきました。
行く先々で、ゴミ問題と落書き問題を目にするような気がします。
プラスチック、缶、瓶は、木の枝や葉っぱと違い、放置しても分解されることがなく、無くなりません。
ゴミは持ち帰りましょう!
白っぽい石がゴロゴロしている中で、珍しいものを発見。地中の石は、なんと紫色だった。
右側の木の先端が二つに割れているのがわかるでしょうか?
たぶん、落雷で割れたんじゃないかなぁ・・・と。
木の根っこがすごい!
楽しいな~♪
いろんな発見があるな~♪
息子の隣の石柱が、現在地を教えてくれます。山頂は28丁。
これを知らなかった私は、てっきり10で終わりかと思っていたのですが、11丁で「あれ、おかしいぞ」と思い(経過時間でもおかしいとは思っていた)、「これ、何丁まであるのかなー?」とつぶやいたら、すれ違った人が「28まであるよ」と教えてくださり、
(((((( ;゚Д゚))))) 「ヒィェェエエエエエエ!」
と素っ頓狂な声をあげてしまった。
なんだか疲れたので、隅っこで持参したゆかりおにぎりを一つ立ち食い&御神水でエネルギーチャージ。
下社からなんとなく登山道に入ったのであろう、パンプスをはいた彼女と彼氏のカップルも、絶望したように立ち尽くす・・・。
パンプス、サンダルは不向きです!
スニーカーか登山靴を履いていきましょう!
石がゴロゴロあってこけやすいので、登山ステッキを持っている方はとても快適そうでした。(登りでこけた人は見ませんでしたが、下りでこける人は何人か見た)
張り切る息子。
大きくなって・・・(涙)。
5年前に来た時の写真。
この時、まだ3歳で、抱っこ好きだったなぁ。雪が降ってきたので途中で下りたのですが、あのまま上らなくて良かったよ・・・。
と、思い出して、陽気な気分が一転して感傷的になる・・・。
子供は、あっという間に大きくなり、やがて、全てにおいて自分で決断し、親から離れていく。
親は、神様から子供を預かっているだけに過ぎないのだ・・・。
・・・涙。
秋なので虫刺されの心配がなく、空気はひんやりと気持ちよく、日差しはホンワカと温かい。
木の香りが鼻から頭へ抜けて、あまりの気持ち良さに深呼吸し、山の空気で肺を満たす。
芽生え、成長し、朽ちていく樹々も、人も、命あるものは全て同じ。
偉大で悠久な生命のサイクルの内に、私たちは在るのだ。
自然の中に身を置くことの、なんと清々しいことか・・・。
「お?」とビックリ、謎の石。牡丹(ぼたん)岩と言うそうです。
確かに、花のように見える。
誰かが手を加えたのではなく、岩石の風化過程で形成され「タマネギ石」とも言われるそうです。
天狗の鼻突き岩。
鼻突き岩の左側面には、こぶし大の穴があります。
なんと、これは天狗が鼻を突いてあけた穴と言われているのだそうです。
高尾山も大山も修験道(山伏)が修行した霊山で、どちらも天狗信仰があり、高尾山には「タコ杉(天狗が杉の根っこを巻いた)」や「天狗の腰掛杉」があります。
この鼻突き岩で15丁。
山頂は28丁。
(((((( ;゚Д゚))))) 「ヒィェェエエエエエエ!」
ここで半分過ぎたとこかいな~、足ガクガク~~。
というわけで、写真も多くなるため、後半は次回!
前回の【大山登山 目指せ山頂!①】の続きで、神奈川県伊勢原(いせはら)市の大山(おおやま)登山記の紹介です。 参拝記 →→【大山寺(伊勢原市)の紅葉】 「雨降山」とも言われる、標高1251mの山。紅葉が見事!・・・神奈川県伊勢原市の[…]
(この登山記は2017年11月です)
関連記事
神奈川県伊勢原市の大山(おおやま)の記事です。
→→大山寺(伊勢原市)の紅葉 の記事はこちら・・・前々回
→→大山阿夫利神社下社 の記事はこちら・・・前回
→→2月の大山(伊勢原)登山は積雪あり。アイゼン装備がオススメ・・・冬の大山登山
料金
大山ケーブル~阿夫利神社は、大人片道630円、往復1100円(繁忙期は1240円)。
大山ケーブル~大山寺、または大山寺~阿夫利神社は、大人片道350円、往復600円(繁忙期680円)。
交通アクセス
公共機関で行く場合、小田急線・伊勢原駅で下車し、北口バス4番乗り場から、神奈川中央交通バスの伊10「大山ケーブル行き」に乗車して、終点の「大山ケーブル」で降ります。
バスは一時間に2本~3本出ています。
乗車料金は310円です。
伊10 大山ケーブル行きバス 時刻表
車で行く場合、東名厚木インター、秦野中井インターから国道246号線経由で40分。
駐車場は、市営大山第一駐車場(バス終点から600m下)に普通車84台(駐車料金600円)、市営大山第二駐車場(バス終点すぐ上)に普通車44台(駐車料金1000円)停められます。
ちょっと離れますが、第一駐車場のほうが400円安いです。
二つ合わせても普通車128台しか停められませんので、紅葉シーズン、お正月などは、駐車待ちの長い列ができます。
混雑解消のため、近くの小学校校庭が臨時駐車場となり、バスでケーブルカー乗り場まで運んでくれます。
フリー切符
公共交通機関で行く方は、丹沢・大山フリーパスがお得です!
私たちは毎回、ケーブルカー切符のついたA切符を購入しています。
フリーパスの使用方法や注意事項を確認した上で、ご利用ください。
近くの宿泊施設
ホテル ルートイン伊勢原。