少し前の記事で名古屋旅行の南極観測船ふじについて取り上げたので、忘れないうちに、東京都の「国立極地研究所 南極・北極科学館」を書きたいと思います。
私達が訪れたのは、2013年と2017年でした。
見学記
「南極・北極科学館」は、国立極地研究所の敷地にある、無料で入館できる資料館です。最寄り駅は多摩モノレールの高松駅。
敷地には、2013年に東京タワーの足元からここへ移された、タロ・ジロ像があるので、ぜひ探してください。
第1次南極地域観測隊(1957~1958年)に同行したカラフト犬の銅像。
悪天候のため、カラフト犬は南極に置き去りにされ、タロ・ジロの2頭を除く13頭は死んでしまいました。
このブロンズ像は、慰霊の意味も込めて、1959(昭和34)年に日本動物愛護協会が東京タワー敷地内に設置したものです。
こちら、東京タワーの足元に飾られていた時の写真。
「南極・北極科学館」のオススメポイントは、無料であること!
そんなに大きな施設ではないので、1~2時間もあれば十分です。
あっさり見る人は1時間もかからないかもしれません。
南極観測隊員の服を着て、ペンギンのパネルの前で記念撮影できます。
右側の赤色が冬用の服で、左側のオレンジ色の服が夏用の服です。
ブーツが重くてびっくりします。
南極に住む生物のホルマリン標本。
昭和基地の模型。
1957年、東オングル島に4棟の山小屋のような建物を建てたのが昭和基地の始まりです。
現在は、60棟を越す建物が立ち並ぶ、世界有数の科学基地になりました。
衛星回線で、現在の昭和基地の様子が見られます。
昭和基地から南極点まで観測旅行に行った雪上車。
旅行距離は往復5182kmにもなり、世界一だそうです。
私たちが訪れた時は、雪上車の中に入れたのですが、2017年冬に訪れた時には、立ち入り禁止になっていました。
これよりも古い時代の雪上車の展示が、名古屋旅行の南極観測船ふじの中にあります。
現在の雪上車はオレンジ色のSM100型といわれているものだそうで、マイナス100度でも劣化しない鉄やマイナス60度でも弾性を失わないカタピラをしようしており、マイナス60度でも走行可能なのだそうです。
マイナス60度・・・・マグロを冷凍保存している大型冷凍庫の温度ですね。
館内には南極観測と、北極観測のフリーペーパーがあり、自由に持ち帰ることができます。(2017年に訪れた時は、無くなっていました)
写真は南極観測のフリーペーパーのものです。
こうやって見ると、南極大陸の大きさがよくわかりますね。(日本列島の約37倍!)
日本の基地は、昭和基地、あすか基地、みずほ基地、ドームふじ基地です。
南極の平均気温は昭和基地でマイナス10.5度。
最低気温は、ロシアボストーク基地で観測されたマイナス89.2度。
氷の厚さは平均1860m!(すごいなー)
最大の氷の厚さは、4776m(えええ、4km以上の厚さの氷って想像できます??)
降水量は南極点で年間50mmと、砂漠並み。
最も古い地質は、約38億年前のもの。(昭和基地の東方約600kmに位置するナピア岩体)
代表的な火山はエレバス山(3794m)と、デセプション島。デセプション島はペンギンの繁殖地として知られており、観光スポットとして人気だそうです。
噴煙を上げるエレバス山の写真は、観測船ふじの中にもありました。
南極には、地球の生い立ちを解明するたくさんのヒントが眠っているので、いろんな国の研究者が、今日もいろんなことを調べています。
南極観測船ふじの記事でも触れましたが、南極には超大陸ゴンドワナの証拠が見られるのです。
昭和基地がある場所は、2億年ほど前は南インドやスリランカとすごく近かったそうで、ルビーやサファイアなどの宝石鉱物が見つかっているそうですよ。
他に、地球の環境変動を知る指標の役割も担っており、気球にゾンデという計測機をつけて、各高度の大気を計測しているそうです。
ここに来たら、ぜひオーロラシアターに入ってください。(無料)
オーロラシアター前のテレビで撮った写真。
オーロラには、放射状に見えるコロナ状オーロラと、針(ロウソク?)が並んだように見える針状オーロラの他に、この写真のようなカーテン状オーロラがあります。
オーロラシアターは6分間の映像です。
直径4mの全天ドームスクリーンに、南極や北極圏で観測したフルカラーのオーロラ映像を流してくれます。
数倍に早送りをした映像で、上映内容は毎月変わるそうです。
映像が流れている間の、途中退席・途中入場はできません。
このオーロラシアターが、けっこうオススメです。
はぁ~、綺麗だわぁ、死ぬまでに直に見たいわ~、と夢が膨らみます。
オーロラは、太陽から放出される電子(オーロラ粒子)の流れが、大気圏に突入する際に引き起こされる放電現象です。
オーロラのメカニズムにはまだまだ謎が多く、全てが解き明かされたわけではないそうです。
昭和基地がある場所は氷が分厚く、南極観測船が接岸できないことが多いほど、氷の分厚い不便なところにあるのですが、実はオーロラ観測にとって理想的な場所。
オーロラは南極と北極を中心にそれぞれ発生し、オーロラ帯というのがあるそうですが、昭和基地はこのオーロラ帯の真下にあるそうです。
さらに、昭和基地はアイスランドのオーロラ観測拠点と、南北両極同時のオーロラ観測を続けており、このような観測が行えるのは世界でこの一組だけなのだそうです。
北極についても簡単に触れておきますが、2011年3月、北極の上空で南極のオゾンホールに匹敵するオゾン層の破壊が起こり、その原因は人間活動による温室効果ガス増加にともなう、北極上空の低温化が誘引と考えられているようです。
2017年に訪れた時、「南極大陸の氷が解けるとどうなるのか・・・」という話を聞かせてもらいました。
南極大陸の氷が全て溶けると海面は60mも上昇し、日本の都市は水没してしまうのだそうです。
上の白い模型が氷に覆われた南極大陸。下の水色の模型が、氷の下の南極大陸。
氷が全て溶けると、南極大陸はこんな姿になるのでしょうか・・・。
南極の氷を触ったり、
南極の石に触ったり・・・と、とても楽しかったですが、「もしも南極の氷が解けたら…」と思うと、ちょっと怖かったです。
ちょっと脱線しますが「北極・南極」と聞いて、私が思い浮かべてしまうのが、ポールシフト(極移動)です。
西暦 2000年を越えた頃から、磁極の移動距離が急速に上がっているそうです。(In deep様のサイトはとてもわかりやすいので、興味をもった方は読んでください)
世界中で大干ばつ、洪水、寒波、熱波、地震、噴火のニュースをよく聞くようになりましたが、その原因の一つとしてこのポールシフトが考えられているそうです。
映画が好きな方にオススメするのが「ピラミッド5000年の嘘」。
これがですね、すごく興味深いです。
- エジプトの「ギザのピラミッドとスフィンクス」は王様の墓ではなく、2万6000年周期で一回転する巨大な地球の時計である。
- 軌道要素に含まれる歳差運動は、気候への影響を及ぼして周期的災害(大洪水・大火事)を引き起こし、それらの記述が、聖書や、ヒンドゥー教の聖典、ギリシャやマヤ文明などで見られる。
- 現在はマヤ文明の「第五の太陽の時代」で、大地と空気、火と水、動きと生命の集大成であり、この太陽の時代が終わる時、神が大地震を起こすと伝えられている。
- 地球には謎の古代遺跡がたくさんあり、幅およそ100kmの円周上に並べることができる。
- ペルーのパラカス、ナスカ オリャンタイタンボ、マチュ・ピチュ クスコ、サクサイワマン、パラトアリのピラミッド、ギザのピラミッド、ヨルダンのペトラ遺跡、アルジェリアのタッシリ・ナジェールの岩絵、エジプトのアメン神殿、イラクのウル遺跡、イランのペルセポリス、モヘンジョダロ、インドのカジュラホ、ミャンマーのピイ、タイのスコータイ、アンコールワット、イースター島・・・。
- 時代は異なるが、大半は太古の廃墟跡に作られており、これらの遺跡ラインは赤道とは30度傾いたラインにあり、この円周上に赤道を重ねて北極点に相当する位置を探すと、磁極の中心「磁北極」にピタリと一致する。
- 地球上における磁北極の位置は一定しておらず、一年間に40キロ近く動いているのですが、近年、この移動速度が速まりつつあり、懸念されている。
- つまり、長さ4万キロ、赤道から30度傾いた古代遺跡の円周は、歳差運動と磁極の動きを知らせている古代人からのメッセージであるかもしれない。
- ポールシフトが進み、大気と共に宇宙からの放射線を遮る地磁気が消えれば、地殻の大変動が引き起こされたり、地球が太陽光線で焼かれてしまう可能性がある。(古文書に「炎による破滅」の記述があるのが不気味)
映画は、「地球上に残されている古代の不可解な建造物は、周期的な地球の大変動で壊滅し、地上から消えた古代文明のものであり、それらは現代社会の我々に地球の歳差運動と迫り来る脅威(ポールシフトと周期的大災害)を教えているのかもしれず、危険を回避する手だてがあるからこそ古代から警告を発してくれているに違いない」、と締めくくられます。
・・・地球や私達の未来は、どうなるんでしょうね。
ただ一つ思うのは、「今を精一杯生きる」ということです。
やりたいことをやる、というよりは善意と調和に満ちた生き方をする、というかんじでしょうか。
過去を追うな。
未来を願うな。
過去はすでに捨てられた。
未来はまだやって来ない。
だから現在のことがらを、
現在においてよく観察し、
揺らぐことなくどうずることなく、
よく見きわめて実践すべし。
ただ今日なすべきことを熱心になせ。
誰か明日の死のあることを知らん
お釈迦様の言葉です。
そうだなぁ・・・、いつ何があるかもわからないものなぁ・・・。(災害より、事故や病気のほうが身近)
当たり前のように来る毎日が、ひょっとしたら当たり前じゃないのかもしれない・・・。
当たり前のように隣にいてくれる人が、ある日、そうじゃなくなるのかもしれない・・・。
そんなふうに考えたことありますか。
私達を生かしてくれている地球(今日もバリアを張っている)、生み育ててくれる親、思い出を共にする兄弟、友達、仲間、親戚・・・。
感謝して、感謝して・・・、毎日無駄にすること無く、大切に生きていきたい・・・。
南極大陸には、超古代文明のピラミッドがある・・・・かもしれないらしい。
→元ロシア軍人が「南極ピラミッド」を暴露! トカナ
→In Deep 米国海軍少将バード提督のすばらしき北極旅行日誌
→In Deep 南極の氷の地底から検出された「直径480キロの存在」
・・・ナゾの南極大陸ですね・・・。
宇宙から見た南極大陸は美しい!
関連記事
南極観測船の記事はこちらです
→→南極観測船ふじの記事はこちら・・・名古屋港。現役を退いて資料館になっています。
→→横須賀軍港と、二代目しらせの記事はこちら・・・二代目しらせ(現役!)の母港は、横須賀港。
日本にもピラミッドがあるらしい。
→→黒又山(クロマンタ) 「日本でもっとも美しいピラミッド」と言われる謎の山。・・・秋田県鹿角市。日本で一番きれいなピラミッド。
→→大石神ピラミッドの記事はこちら・・・青森にある5万年前のピラミッド? ピラミッドはお墓ではなく、エネルギー受信、交信装置、降雨装置だったかもしれない。
→→【チバニアン(千葉時代)】 国指定天然記念物「養老川流域田淵の地磁気逆転地層」とチバニアンビジターセンター
→→【国立天文台 三鷹キャンパス】 国立天文台の本部を無料で見学。「やっぱり宇宙人っているよね」
交通アクセス
多摩モノレールの高松駅で下車し、徒歩10分です。
国道43号線沿いに、裁判所前方面へまっすぐ進むと、左手側に見えてきます。(裁判所の隣です)
大きな道沿いにあるので、道に迷うことはないと思います。
電車の乗り換えはヤフー路線などでお調べください。
車で行く場合、国立極地研究所の駐車場があるそうです。
料金について
入館料は無料。
開館日時:毎週火曜日 〜 土曜日 10:00 〜 17:00(最終入館16:30)
休館日:日曜日、月曜日、祝日、年末年始
館内は飲食禁止。
撮影は自由。
オーロラシアター内での撮影は不可です。
近くの宿泊施設
立川ワシントンホテル。高松駅から2駅離れた多摩モノレール立川南駅より徒歩1分。