「しばらくブログの更新をお休みします・・・」の連絡からずいぶん経ちましたが、先週金曜日に、無事、夫が退院しまして、穏やかないつもどおりの生活が戻りつつあります。
椎間板ヘルニアは、患者数が日本国内で約100万人とも言われる疾患ですので、入院、手術、費用など、どなたかの参考になるかもしれないので書いておこうと思います。
夫の椎間板ヘルニア体験話。ついに腰に限界がきた!
夫の年齢は33歳。(まだまだ若い)
仕事はシステムエンジニアなので、ほぼ座りっぱなし。
平日は10時間くらい座っていると思う。
休日は、12kgの2歳の娘を抱っこして、よく遊びに連れて行ってくれました。
我が家はマイカーがないので、電車やバスを利用して遊びに行く時は、3時間くらい抱っこする時もあったかな?
とても子煩悩で、マメな夫です。
私、息子、娘がインフルエンザで寝込んでも、なぜかしら夫だけピンピンしており、「家の中で一番丈夫で元気」というイメージでした。
そんな丈夫な夫が、腰にダメージをくらったのは去年の10月ごろ。
よみうりランドのイルミネーションを見に行った際、7歳の息子をオンブしながら2歳の娘を抱っこするという無茶をしたのです。
腰に違和感を覚えたそうですが、仕事が忙しかったこともあり、シップを貼って、ダマシダマシ過ごす日々・・・。
明らかな異変を感じたのは去年の12月。
左足を軸にして、落としたものを前屈して拾うことができなくなったそうで、
「あれ? おかしいな」
と思い、近所の整形外科を受診しました。
レントゲンを撮ってもらい、
「ちょっとヘルニアっぽい雰囲気はあるけど、そこまで重症じゃないから様子を見ましょう」
と言われ、牽引治療と、シップをもらったそうです。
そのまま様子を見ていましたが、2ヶ月経った今月上旬に、今までにない痛みが発生。
・歩くと痛い
・お尻から太ももにかけて痛い
といった、坐骨神経痛のような症状が急に出てきたそうです。
電車に乗れないと思った夫は、ちょっと遠くにある整形外科まで歩けなかったので、とりあえず近所の接骨院に行きました。
接骨院の先生は、
「ヘルニアだったら危ないから、腰椎周りはいじりません」
と言い、お尻まわりマッサージ、低周波治療器、温熱療法を、1時間くらいしてくれたそうです。
施術後はコルセットを巻き、腰から背中にかけてテーピングをしてもらい、シップをもらったそうで、帰ろうかなと外に出て10mくらい歩いたら、急に足がつった様な痛みが襲ってきて、しばらく動けなくなったそうです。
(イデデデデデ。しゃがめないし、歩けない。足もしびれて、家まで帰れないな・・・)
と思った夫は接骨院に戻り、座ったり、椅子に上半身をもたれさせかけたりしていましたが、痛みがぜんぜん引かず、動けなかったので、私にライン連絡をしました。
「処置おわったのだけれども痛くて動けない。。」
家で娘と留守番をしていた私は、突然の連絡に、驚きました。
てっきりラクになってスタスタ帰ってくるかと思いきや、「動けない」と連絡が来ましたからね・・・。
電話をかけたところ、「痛くて動けない。家まで帰れそうにない。これは救急車かな? いででででで」と、苦しそうな声の夫。
もしも救急搬送になったら、しばらく家に帰れないので、娘のオムツ3枚とお尻ふき、財布や携帯電話を持って接骨院へ行きました。(息子は小学校です)
接骨院のドアを開けたら、椅子に上半身を預けて、悶絶している夫の姿がありました・・・。
私「え・・・大丈夫なん? 動ける? 帰れる?」
夫「無理・・・動けない・・・」
二人で立てるか立てないかのやり取りをしていたら、奥から接骨院の先生が出てきて、
「ここの設備ではこれ以上の治療と検査が出来ないから、大きな病院に行った方が良い。タクシーには痛くて乗り降りできないだろうから、救急車を呼びますね」
と言ってくれたので、お願いしました。
救急車が来るまで15分くらいかかったと思うのですが、その間、夫は一度も体勢を変えられず、ずっと同じ格好で痛みに耐えており、かわいそうでした。
こんな夫、見たことがないワ・・・、と、ちょっと焦りましたが、接骨院の先生が近くに居てくださったので、心強かったです。
救急車が到着し、救急隊員3人がかりでストレッチャーに乗せてくださったのですが、とても痛かったようで、
「いたっ、いででででっ」
と苦しむ夫。(カワイソッ!)
私と娘も救急車に同乗し、総合病院に搬送されました。
一度目の入院
病院に着いたら受診手続きをして、検査が終了するまで、待合室で5時間も待たされました。
2歳の娘相手に、病院の待合室で5時間待つのは、辛かった・・・。
ノンタンの絵本が一冊と、ゴルゴ13のコミック本(なぜゴルゴなのだ)、主婦雑誌しかなかったので、病院の飲食コーナーでおやつを食べたり、夫の会社に連絡をして過ごしました。
夫は搬送された後、ボルタレン座薬をされ(ぜんぜん効かなかったらしい)、MRI、CT、レントゲン、血液検査を受け、椎間板ヘルニアと診断され、入院することが決定。
私は、主治医から画像検査の説明を受けました。
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椎間板ヘルニア ウィキペディアから借りた画像。
赤丸で囲ったところでグニッと出てるところが、神経根を圧迫して痛いそうな。
症状は、腰痛の他、下肢の疼痛、しびれ、場合によっては大きな浮腫みまで見られ、足が上げられない位に重くなるなどの自覚症状に加え、障害された神経の支配領域に感覚障害を呈したり、運動神経の麻痺による筋力低下を来たすことがある。
さらに、腓返りなどの痙攣も誘発しやすくなる。稀に、排尿障害を呈する。
若年性椎間板ヘルニアは、椎間板内圧が高く、高齢者に比べ、強い症状を呈しやすい。
椎間板ヘルニアなど腰周りのトラブルは、肉体労働に従事している方や、年配者に多いイメージがありましたが、主に20~40歳代が多く、次いで10代と50代から60代の活動性の高い男性に多いそうです。
8~9割くらいの患者さんは、手術をせず経過観察で自然に治すそうですが、かなり根気が要るらしく、治るまで痛みに耐えられるかどうかがポイントになってくるとのこと。
手術を受ける場合は、腰に鉛筆くらいの太さの穴を開けて、内視鏡を使用して手術をするので、次の日には歩けるようになるとのことでした。
「経過観察か手術か、どちらにするかは、旦那さんとよく話し合って決めてください。ひとまず、おうちに帰っても生活が出来ないでしょうから、このまま入院しましょう。」
とのことでした。
待合室で5時間待たされた後は、入院手続き。
初めて知ったのですが、入院手続きには、十分な支払い能力を持っている保証人が必要です。
今回は、夫の弟が保証人になってくれて助かりましたが、身元保証人に困る方もいるそうです。
説明を聞いている横で、2歳の娘が椅子を動かしたりイタズラするので、紙の端っこにメモ書きしながら話を聞き、最後に病室の夫と対面。
ベッドに横たわる夫を見て、「うわぁ、かわいそーだぁぁ」と思いました。
「すまないなぁ・・・。こんなことになって・・・」
と、こちらを気遣う夫。
自分のことだけ心配してれば良いのに・・・。
時々つまらないケンカをすることがあるけど、「この人を大切にしなきゃ!」と気が引き締まりました・・・。(私のほうが3歳年上。姉さん女房です)
息子が学校から帰る時間なので、私と娘はタクシーで大急ぎで帰りました。
こんな時、近くに親戚がいないと、本当に不便です・・・。
急な入院に、息子がショックを受けるかと心配しましたが、
「お父さんねぇ、腰が痛くて動けないんだって」
とめちゃくちゃ簡単に説明したせいか、
「へー。それは、かわいそうだねぇ。良くなるといいねぇ」
と、すんなり状況を受け入れてくれました。
入院したものの・・・
初めての入院生活となった夫ですが、自分で起き上がることも出来ず、尿瓶で用を足し、横になったまま御飯を食べたそうです。
飲み薬の鎮痛剤はわりと効いたらしく、なんとか寝れたそうです。
翌日の夕方、息子と娘を連れて、スリッパ、着替え、タオルなどの入院グッズを持って行きました。
一日経って、夫は少し楽になったようでしたが、相変わらず歩けない状態で、尿瓶で用を足すのが嫌だと言っていました。
「トイレの大きい方、どうするんだろう・・・。」
と、不安そうな夫。
ちょうど近くに看護師さんが居たので尋ねたら、オムツをつけてベッドでするか、股の間に「差し込み便器」をはさんで、用を足すとのことでした。お尻は拭いてくれるそうです。
差し込み便器は、こんなやつ。
これを聞いた夫は、
「何とか1人でトイレに行きたい。ベッドの上ではできない~~」
と思ったそうです。
幸いなことに入院二日目に、歩行器を使って歩けるようになり、自分でトイレに行けたそうです。
(追記・・・2021年に私が乳がん手術をした時、この差し込み便器にお世話になりました。看護師さんに尿処理をお願いするのは申し訳なかったですが、使い心地は悪くなかったです)
夫は、経過観察と手術のどちらにするか迷っているようでしたが、全身麻酔に抵抗があったそうで、ひとまず経過観察しようかな・・・とのことでした。
病院での療養は6日間で、歩行器がなくても歩けるようになったため、退院しました。
とりあえず、退院したものの・・・
二月いっぱい仕事を休む予定で、自宅療養、自然治癒を目指していたのですが、退院した日の夜から、夫の調子は悪くなって行きました。
(歩行器無しで歩いたり、マンションの階段を上ったからだろう・・・。一晩寝たら、少しは楽になるさ・・・。)
と思っていたのですが、「痛い」の回数が増えていく夫。
そして、退院して二日目の夜に、異変が・・・。
「くぅぅぅうぅ、いたたたたっ。いたい~~」
と、うめく夫の声で、私は夜中の2時に目が覚めました。
私「大丈夫?」
夫「いーたーいー・・・・・、いたたたたっ・・・」
左足のお尻から太ももにかけて、コブシで思い切り殴られ続けられるような、汗がにじむほどの痛みだったそうです。
一時間ほど、ずっと呻いていたので、「シップ貼る?」と尋ねたら、貼ってほしいと言ったので、整形外科でもらって余っていたロキソニンテープを左のお尻にペターッと貼ってあげました。
少しマシになったようで、うめき声はピタリと止まりましたが、一時間くらいしか眠れなったそうです。
退院後の再診は11日後の予定でしたが、夜中の痛みで、
「それまで待てない。もう手術をしよう・・・」
と気持ちが固まったらしく、夜が明けてから病院に連絡して、急遽再診。
手術をする意向を伝え、そのまま再入院。
翌日、手術をすることになりました。
長くなったので、次の記事に続く・・・
(参考になる本を載せておきます)
椎間板ヘルニアの患者さんのほとんどは、経過観察&自然治癒を選ぶそうです。
体操も効くらしい。
腰痛や坐骨神経痛へのベストな対処法。
年間300人以上の患者を救う名医からのメッセージ。
前回と同じく、夫のヘルニア体験談です。 一度目の入院について書いたので、今日はその続きです。 二度目の入院 自宅療養で自然治癒させる予定だったけれども、退院2日目の夜に襲った激痛で、ついに手術を決意した夫! 二度目の入院手続[…]
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