脂腺母斑(しせんぼはん)の日帰り手術を受けてきました。手術料金、県民共済の保険請求について

先日、生まれた時からあった頭のアザ「脂腺母斑(しせんぼはん)」の日帰り手術を受けてきました。

お子様やご自身の母斑で悩んでいる方も多いと思うので、私の日帰り手術体験と、切除後の経過、保険(県民共済)の請求と金額について書こうと思います。

脂腺母斑とは

脂腺母斑はうまれつき(先天性)のアザで、母斑部分の皮膚の色は、青白い色、黄色、やや赤色など。

発生場所は、顔面や頭部です。頭にできると、その部分だけ毛が生えてきません。

年齢とともに母斑の表面にデコボコが生じ、ざらざらしてきます。

脂腺母斑の頻度

脂腺母斑(しせんぼはん)は人口の約0.3%に見られるようです。(皮膚科医のHPに記載されてあった数字)

日本の人口は約1億2680万人(2017年)であり、このうちの0.3%に脂腺母斑があるとのことなので、日本全国に約38万人の患者がいるということになります。

私の頭のアザ

私の右頭部には小さなころから毛が生えない部分がありました。

脱毛斑の大きさは、人差し指の末節(指先から第一関節まで)で隠れるほどの大きさで、長さは2.5cmほど、幅は1cmほどでした。

色は赤っぽく見えることもあったり、黄色っぽく見えることもあったように思います。

触ると少しザラザラ、デコボコしており、かゆかったり痛かったり・・・といった記憶はありません。

母斑は長細く、そんなに大きくなかったため、髪で隠せました。

母斑のある右側で髪を分けないくらいで、不便なことは特になかったです。

脂腺母斑は癌化することがあるらしい

三十数年間ほったらかしていた頭の母斑ですが、とってしまおうと決めたのは、一昨年か昨年、「脂腺母斑自体は放置してかまわないけれども、二次的に悪性腫瘍が生じる場合がある」との情報をネットで見つけたからでした。

続発性腫瘤の発生年齢は平均30~35歳(まれに10歳以下の例もある)で、1%以下~22%ほどの頻度で悪性腫瘍になるそうです。

この情報を見て、「困ったことになるよりは、さっさと取ってしまおう」と思ったのでした。

 


 

病院へ行き、手術の予約

総合病院は待ち時間が長いので、近くの皮膚科・形成外科を受診しました。

先生は私の母斑を見て、「頭を切るとたくさん血が出るので、設備の整った総合病院で手術をしてください。紹介状を書きます」と、紹介状を書いてくださいました。

 

数日後、紹介状を手に、総合病院の形成外科を受診。

紹介状を持つ患者は優先的に案内するとのことでしたが、一時間半ほど待ちました。(紹介状なし・予約なしの場合、どれくらい待つのだろう???)

先生はものさしで母斑の大きさを測り、一か月後に日帰り手術で切除しましょうと説明してくださいました。

翌週くらいに手術かなと思っていたのですが、他の患者さんの外科手術もたくさん入っているため、一か月後となったのでした。

 

  • 手術は、局所麻酔で行い、所要時間は30分くらい。
  • 母斑よりも長く皮膚を切って、母斑部分を切除し、皮膚を縫い合わせる。
  • 抜糸は二週間後。(毎日来ている先生ではないため)
  • 手術後48時間はシャワー・入浴禁止。
  • 手術当日はアルコールと激しい運動禁止。
  • 手術日は帽子を持ってきてください。

といった、説明を受けました。

手術当日

形成外科診察室の隣にある処置室に、ドキドキしながら入室。

頭を切ると血がたくさん出るため、枕の上には青色の吸水シートがかけられていました。

 

私がベッドに横になると、看護師さんが髪をわけて母斑を出し、手術をし易いようにヘアピンで周りの髪を留めました。

準備が終わると先生がやってきて、母斑の周りをペンでなぞり、周囲5mmあたりの髪の毛をハサミでチョキチョキとカットしました。

傷口に髪の毛が入ると、傷が治りにくいうえに傷跡まで汚くなるから、周りの髪の毛を短く切るのだそうです。

 

「はい、これから麻酔しますよ。ちょっとチクッとします」

消毒をしてから、頭にブツ、ブツ、ブツ・・・と数か所、麻酔薬を注射。

頭皮への注射は、髪の毛を抜かれるような痛みで、あんまり痛くないです。

 

「思ったよりも痛くないです。去年、親知らずを抜いたんですけれども、歯茎への麻酔の方が痛いですね」

と、先生に言うと、先生も最近歯医者さんにかかっているようで、神経を抜いたはなしをしてくださいました。

日ごろ、針やメスを使っている外科の先生も、歯医者さんにかかるのは痛くて怖いんだなーと、親近感がわきました(笑)

 

しばらく雑談をして笑い、麻酔が効いているかチェックをし、顔から頭にかけてシートをかぶせて、いよいよ切除手術。

「はい、それじゃ切っていきますね」

 

ジョリリリリリ

 

私はメスで頭皮を切られる音を聞いた。(けっこうはっきり聞こえる。子供にはこわいかもしれない)

 

「あ、今、ジョリジョリ聞こえました」

「これから母斑の周りを切除していきますよ」

 

ここからジョリジョリ、ジョリジョリ・・・と楕円形に、頭皮を切り抜くのですが、私はハンドタオルを握りしめながら(何か握っていた方が安心感があるのでオススメ)、先生と歯のインプラントの話や、詰め物の雑談をやり、楽しく(?)切除タイムをのりきったのでした。

 

「今、全部、母斑をとりましたからね。奇麗にとれましたよ」

母斑をとったら、次は止血です。

「ちょっと焦げたニオイがしますけど、怖がらないでくださいね」

と先生。

 

ジャッ、ジャッ、ジャジャジャッ

 

ガーゼを押し当てて血をとめるのかと思いきや、レーザーで焼いて血をとめるのです。

術中、顔にシートをかけられているので、何も見えないし匂いもあまり感じなかったのですが、ハッキリと焦げたニオイを嗅ぎました。

 

(うわ~~、私の頭の皮って、焼けたらこんなニオイするんだー)

 

とか思いながら、タオルをニギニギ。(本当にオススメ。薄いハンカチより、握りごたえのある厚手のハンドタオルが良いです)

 

 

頭皮を焼き、次は縫合です。

焼き終わったかなーと思ったら、突如、私のこめかみが、シュッと引き上げられるのを感じました。

「今、縫っているんですか?」

と尋ねると、先生は「真ん中だけ糸で縫って、あとは医療法のホッチキスでとめる」とおっしゃいました。

「この方法が、一番傷跡が奇麗になるんですよ。じゃ、とめていきますね」

 

先生は私の頭を押さえ、器具を押し当てて、

ガチョッ!

(うわ! ガチョっていったーー!)←ハンドタオルをギュ!

 

ガチョ! ガチョ! ガチョ! ガチョ! ガチョ!

 

回数増すごとに痛みが!

私はシートの下で顔をゆがめ、先生に、

「あーっ、これはちょっと痛いです~」

とタオルを握りしめながら言ったのですが、「痛い」といって途中で終われるわけもなく、(そりゃそうだ)

 

「もう一個」

ガチョッ!

「あともう一個」

ガチョッ!

「これ最後」

ガチョッ!

 

と、合計9回、医療用ホッチキスの針を受けたのでした。

 

手術で何が痛かったかというと、この医療用ホッチキスの最後の4発が痛かった。

麻酔は髪の毛を抜かれるような感じだったし、切除は音が聞こえるものの痛みは無いし、レーザーでの止血もちょっとだけ熱とピリリとした痛みを感じた程度。しかし、医療用ホッチキスでの縫合の最後の4発に、じんわり涙目。

 

「はい、終わりましたよ」

と、顔の覆いが取られ、十数分ぶりに明るい室内を見ました。

 

ここで、体の力が、ほうっ・・・と抜けました。

 

終わった感想は、「はやかったな」でした。

 

先生は、「とった母斑を見ますか?」ときいてくれたのですが、「コワイから、いいです。意識しない方が、たぶん傷も痛くないと思うので・・・」と断りました。

 

先生は、「切除した母斑を検査に出しておきますね。また抜糸の時に結果をお知らせします」と言い、後の処置(頭へのガーゼ、髪の毛についた血をぬぐうなど)は看護師さんが全てやってくださいました。

 

脂腺母斑の日帰り手術代は、三割負担で1万5,774円でした。

 

 


術後の薬

飲み薬は、痛み止めが二日分、抗生物質と胃腸薬が五日分出ました。(三割負担で薬代金は771円)

手術をした部位は、血がにじんだり血が垂れてきても、当日はガーゼを外してはいけないと言われました。

翌日から、毎日一回ガーゼを替え、替える時はゲンタマイシン軟膏をガーゼに塗り広げてから、傷口に当ててくださいと言われました。

術後の経過

手術当日

手術が終わった後、帽子をかぶり、公共交通機関と徒歩で帰宅しました。

帰宅後は、座ったり寝転んだりして、一日静かに過ごしました。

傷の痛みはあまり感じず(薬でコントロールできます)、幼稚園のお迎え、ご飯づくり、子供の入浴手伝いなど、いつもと変わらず普通にできました。

ガーゼに血が滲んだり、傷から血が漏れたり・・・ということはありませんでしたが、後頭部を触ると血がついたので、濡れタオルで軽くふき、扇風機の風に当てて乾燥させました。

手術翌日

朝起きたら、枕に乗せたタオルに、黒い点々が無数についていました

この黒い粉の正体は、髪の毛についていた乾燥した血です。

後頭部を触ると、髪の毛が乾いた血でバリバリ、手に黒い粉がついて汚れる・・・。

困るのはそれくらいで、朝からいつもと変わらない普段の生活ができました。

痛みはほぼ感じませんでしたが、しゃべったり笑ったりすると、頭皮が突っ張る感じがしました。

 

昼過ぎに、ガーゼを恐る恐る外したけれども、思っていたよりも血はついていなかったです。しっかり止血されていたんだなぁと思いました。

鏡で傷口を確認したいけれども、見えないので、スマートフォンで写真を撮って傷口を確認。

くしゃくしゃになった髪の毛の隙間から、血の付いた地肌と、9本のホッチキスの針が見えました。

手術から二日目

2日間頭を洗っていないので、頭がカユイ。

術後から72時間きっかりすぎた昼前に、シャワーを浴びました。

後頭部のバリバリを、よく泡立てたシャンプーで洗い流し、スッキリ。

でも、傷口にシャンプーをつける勇気が無かったので、傷部分はシャワーで湯洗浄しました。シャワーを当てても、傷口は痛くなかったです。

・・・が、風呂上りに頭皮が乾燥すると、突っ張るような痛みが。

「イタッ、イタタタタ、皮に余裕がない感じがする

と言いながら、軟膏を塗ったガーゼを当て、ヘアピンで固定。

 


術後二日から一週間後

笑うと、頭皮が突っ張って痛いくらいで、特に痛みなし。

笑いたくないのに、幼稚園のちびっこが笑わせてくれるので、ツラかったです(笑)

帽子をかぶっているので、だれも傷に気づきません。

皮膚が突っ張るような痛みのピークは、術後2日目から7日後くらいまで。

術後一週間から二週間

笑っても痛くない。

傷口は落ち着き、ガーゼなしの生活になりました。

ほっとするものの、術後10日あたりから、傷口がカユイ。

「もう傷口がくっついたから、ホッチキスの針はいらないよ」と、傷口がむずむずして訴えているような、異物感がありました。

抜糸の痛み

手術から二週間経ち、医療用ホッチキスの抜糸に行きました。

はじめに傷口を消毒し、針を抜いていくのですが、わりと痛い。

「あ、いた、いたたた」

と言うと、先生は、

「どうしても針を抜くときに、周りの髪の毛もいっしょに巻き込んじゃうので、髪が抜けます」

と言っていました。

 

この時もハンドタオルをニギニギしながら痛みに耐えたのですが、この痛みが、抜糸によるものなのか、巻き込まれた髪の毛が抜かれているからなのか、私にはよくわからなかったです。(見えない)

 

抜糸が終わり、切除した母斑に悪性所見もないとのことで、これにて治療完了。

抜糸代金は意外に安く、300円でお釣りが来ました(三割負担)。

 

ホッチキスの針が無くなり、頭のムズムズが無くなったけれども、この日のシャンプーがしみて痛かったです。

 

 


保険請求(県民共済)と、支払われる金額

「保障は、保険会社と加入プランによってかわる」ので、私が入っている保険について書きます。

私が加入しているのは、県民共済の「いきいき3000」というもので、保険料は毎月3000円、掛け捨て型の保険です。

 

県民共済「いきいき3000」の手術保障は、日帰り手術にも適用され、手術内容により、20万円、10万円、5万円の給付金が支払われます。

2,000点未満の場合は、支払対象とはならないのですが、脂腺母斑の日帰り手術の点数は3,000点を超えているので、支払い対象となり、五万円支払われます。

 

通院、手術代を含め、今回の医療費は三割負担で2万5,000円くらいかかっていたので、十分すぎる給付金となりました。

 

申請も簡単で、診療点数の書かれた診療明細書のコピーと、治療状況報告書、給付金請求書の3つを送付するだけで、給付金がおります。

 

夫のヘルニア手術でも思いましたが、やっぱり保険は掛け捨てでも入っておいて良かったなぁと思いました。

脂腺母斑の切除手術を終え、最後に思うこと

三十数年間、共にした脂腺母斑と「さようなら」をしたのですが、

  • 思ったよりも痛くなかった
  • 手術料金が高額ではなかった
  • 手術時間が短時間で、日帰りだった
  • 通院回数が少なかった

ので、手術をして良かったなぁと思いました。

 

形成外科の先生も「放っておいてもいいものではないから、小さいうちに切除しましょうとすすめています」とおっしゃっていました。(ただし、傷の所に毛は生えないので、脱毛部分はいくらか残ります)

 

 

大人の方で、切除しようか悩んでいる方、「あまり痛くない」ので、怖がらなくて大丈夫です。

 

ただ、小さなお子様で脂腺母斑がある場合、全身麻酔で入院・手術となるようで、料金も日数もかかります(乳幼児医療費助成制度があるので、お近くの病院でたずねてください)。全身麻酔は、局所麻酔よりも、体への負担が大きいでしょう。

 

けれども、私がここに自分の体験を書いたように局所麻酔だと「手術を受けている感」があるので、小さな子供に局所麻酔での手術は、恐怖体験になるのではないかなぁと思います。

 

大人には「そんなに痛くないから大丈夫」と言えますが、子供の母斑で悩んでいる方は、まずは先生に診てもらい、どの時期での手術が適切か相談すると良いと思います。

 

 

私の今回の体験が、悩んでいるどなたかの参考になれば幸いです。

 

 

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