今日書くのは、大阪市にあった交通科学博物館です。
52年の歴史がある施設でしたが2014年4月6日に閉館しました。
もう入れないのですが「記憶」として書き残そうと思います。
2016年4月29日に京都で開業される鉄道博物館に、この大阪交通科学博物館の収蔵資料が移設展示されるそうです。
どの資料が京都に移設展示されるのか、楽しみですね。
私達が訪れたのは、閉館の1週間前でした。
見学記
交通科学博物館は、JR環状線の弁天町駅を出てすぐのところにありました。
入館料は、 大人400円、4歳以上100円とリーズナブル。
建物外観。
閉館一週間前の写真です。
いろんな展示がある中、私達の目を惹いたのはリニアモーターカー・マグレブ ML500でした。
昭和54年に宮崎浮上式鉄道実験センターで時速517キロを記録し、時速500キロの超特急「リニア・エクスプレス」が夢でないことを示したそうです。
昭和レトロのような、近未来のような・・・、そんなデザインと配色ですね。 SF漫画に出てきそう。
ちなみに現在山梨県で研究中のリニア新幹線は、2015年4月に最高速度603キロを記録しました。
リニアモーターカーのあゆみについて。
研究開発者の夢と情熱を感じますね。
リニアモーターカーの車両を支える方法には、車両をレールで支える「レール式」と、車体を磁気の反発力や吸引力で浮き上がらせる「磁気浮上方式」があるそうです。
マグレブも、山梨のリニアモーターカーも、後者の仕組みです。
レール式リニアは、横浜市営地下鉄グリーンラインで運行中です。
0系新幹線車両、鉄道記念物。
1978年3月に引退したあとで、交通科学博物館に保存展示されました。
2007年8月に社団法人日本機械学会の機械遺産に認定された車両です。
貴重な車両なので、春から開業する京都鉄道博物館にも、移設展示されるかもしれませんね。
縮まる東京~大阪間。
明治22年の直行列車では、20.05時間もかかっていたのに、平成17年以降ののぞみでは、2時間30分で到着できるようになりました。
現在、山梨県で研究中のリニア新幹線は、さらに短くなり、1時間ほどで到着できるようになります。
また、中国とアメリカが真空チューブ式のスーパーリニアモーターカーを開発しているそうで、運行速度が時速3000キロの場合、東京と大阪は10分で結ばれることになるそうです。
昔の切符。
明治時代の切符で「毛布使用券」なんてものがあったんですね。
切符にはさみを入れてもらうのって、今はほぼ見なくなりましたね。
ICカードでピッ、携帯電話でピッ、と切符を買う必要すらなくなり、オートチャージ機能で現金いらずの便利な時代になりました。
一部の駅では、はさみを使っているところがあるそうなので、気になった方は調べてくださいね。
D51。
隣にはC62型蒸気機関車の展示もありました。
飛行機の展示もありました。
いろんな車両の中に入れます。
昔の寝台列車は、ゴザでした。
昔の駅。駅員さんが一人一人の切符にハサミを入れていました。現在は、ICカードをピッとしただけで通れるから、便利になりましたねぇ・・・。
見所たっぷりの交通科学博物館でした。
展示を見て「あ~、これやこれ、なつかしぃわぁ~」と懐かしむ方、閉館を惜しむ方の声をあちこちで聞きました。
52年の歴史がある博物館ですものね。
10歳のときに訪れた少年は、もう62歳です。
閉館の知らせは、さぞかし寂しかったことでしょうね。
今年の春、京都に新しい鉄道博物館がオープンします。
この交通科学博物館からも資料が移設展示されるそうなので、楽しみですね。
私の故郷は和歌山県で、年に一度は関西へ帰省しますので、またいつか京都の鉄道博物館を訪れたいと思います。
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