【福良港津波防災ステーション】 いつかくる南海地震の津波に備える

間に2つ記事が入りましたが、兵庫県の淡路島旅行記の続きです。

おのころ島神社の次に、私たちは鳴門の渦潮(なるとのうずしお)を見るため、福良(ふくら)港に行きました。

今日紹介するのは、福良港にある津波防災ステーションです。

旅行記

私達が鳴門の渦潮を見るために福良港(ふくらこう)に訪れたのは、2017年11月5日。

渦潮を見るために乗りたかったのは「咸臨丸(かんりんまる)」という、うずしおクルーズ船でした。

12時10分の船に乗りたかったのですが、到着時間が早かったため、1時間半程時間つぶしをすることになりました。

 

お昼ご飯を食べても時間が余っていたので、近くにある施設をブラブラ散策。

 

船乗り場建物の隣に、不思議な形の赤い建物がありました。

こちらは「福良港(ふくらこう)津波防災ステーション」と言い、無料で入れます。

開館時間は10:00~16:00で、月曜日が休館日です。

 

訪れた11月5日は、「津波防災の日」と看板に書いてあったので、「あら、ちょうど津波防災の日に勉強できるねー」と中へ入ることに。

なぜ11月5日が「津波防災の日」かというと、1854(安政元)年の「安政南海地震」が起きた日にあたるそうで、大津波が現在の和歌山県広川町を襲った際、庄屋の濱口梧陵さんが、真っ暗闇の中で逃げる人たちを高台へ避難させるために、収穫されたばかりの稲わらに火をつけて誘導した「稲むらの火」にちなむそうです。

安政南海地震は、その前日に安政東海地震が発生したので、南海トラフ連動地震だったそうです。

 

 


濱口梧陵さん。(ウィキペディアより)

高台への誘導で、村人の9割を救った方です。

津波からの避難は、早く、遠くへ、高いところへ逃げる。

東日本大震災でも、「津波が来るぞー! 逃げろー!」の声かけで、たくさんの人が逃げたそうです。
声掛けと誘導は、大切ですね。

 

2015年12月4日の、国連総会では、日本を含む142か国の提案により、この逸話のもととなった11月5日を「世界津波の日」に制定することを全会一致で決めたそうです。

 

 

らせん階段を上って二階へ上がります。

エントランス正面柱で、南海地震が起こった時に福良港に到達する津波の高さ5.3mの印があり、「こんな高さまで津波が襲ってくるんだ・・・。3階以上じゃないと危ないなぁ」と実感することができます。

 

 

 

プロローグシアター。

「津波はこわい」という5分間の映像が見れます。

お父さんは「おばあちゃんを連れて行く」と言い、お母さんと息子とで逃げます。

 

 

お母さんと一緒に、高台へ逃げる男の子。

次の日の朝、お父さんを探しに行くのですが、お父さんの安否は・・・(続きは現地でご覧ください)

 

 

「津波から逃げて!」シミュレーションゲームもできます。

 

 

 

津波非難の七か条。

  1. 揺れが小さくても1分以上揺れたらすぐ避難。
  2. 30分以内に避難場所へ逃げること(福良地区では)
  3. てんでんばらばらに逃げられる信じあえる家族づくり、地域づくり
  4. 少しでも高いところを目指すこと
  5. 建物へ逃げ込むのは最後の手段
  6. 一度避難したら、絶対に家へ戻らない
  7. 避難のためにも、住宅の耐震化、家具の固定

 

 

「30分以内に避難場所に逃げる」は福良港での場合ですが、それ以外の津波避難は全ての地域に共通なので、ぜひ覚えておいてください

 

度避難したら、絶対に家へ戻らない」はよく覚えておこうと思いました。

東日本大震災では、津波到達まで時間のかかるところがあり、家に戻った方が津波に流されてしまったそうです。(確か、大事なお孫さんの写真を取りに帰られたそうで、そのままお亡くなりになられたそうです・・・)

 

館内にはパソコンが5台あり、津波の仕組みや、東日本大震災での津波の記録などを勉強できます。

 

鳴門の渦潮クルーズ船乗り場のすぐ隣にあり、入場無料ですので、ぜひ一緒に立ち寄るのをオススメします。

 

 

 

渦潮クルーズ船乗り場の右隣には福良港津波防災ステーション、反対の左側には、無料の足湯コーナーがあります。

 

 

 

タオルの有料販売もあるので、気軽に楽しめます。

 

 

 

福良港は、平家の都落ちの敗走経路で、福良で鳴門の渦潮の状況を見て、鳴門海峡を渡ったようです。

 

福良港は、袋(ふくろ→ふくらの語源)の形状の湾の奥にあり、波の穏やかな天然の港。

「天下の難険」と呼ばれる鳴門海峡に面しているため、船舶の避難港や待機港として、古くから利用されてきたのだそうです。

 

 

 

次回は、咸臨丸(かんりんまる)に乗って、鳴門の渦潮クルーズについて書きます。

 

 

鳴門の渦潮は、世界最大の渦潮です!

 

次の記事はこちら

前回の続きで、兵庫県の淡路島(あわじしま)旅行の紹介です。 福良港津波防災ステーションや無料の足湯などで時間をつぶし、いよいよ鳴門(なると)の渦潮(うずしお)クルーズを楽しみます! 鳴門のうずしおを見るには、徒歩と船がある […]

 

(この旅行記は2017年です)

 

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料金

福良港津波防災ステーション、足湯は無料です。

近くの宿泊施設

やぶ萬。福良港津波防災ステーションから徒歩4分。

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備えあれば憂いなし! 準備ができる時に、しっかりと備えておきましょう。