【小牧野遺跡(こまきのいせき)】 約4,000年前の大規模な環状列石(ストーンサークル)が青森にあった!

今日は、青森県青森市にある縄文遺跡「小牧野遺跡(こまきのいせき)」について書きます。

ここはストーン・サークルが美しいです!

旅行記

今日紹介する「小牧野(こまきの)遺跡」は、三内丸山(さんないまるやま)遺跡から車で20分ほどのところにあります。

 

小牧野遺跡は縄文時代後期の遺跡(約4000年前)で、三内丸山遺跡の次の時代。荒川と入内川に挟まれた舌状台地の標高140メートル付近にあります。

遺跡は舗装された車道から少し中に入ったところにあり、未舗装の細いデコボコ道を車で進むと、「小牧野の森・どんぐりの家」があります。

駐車場は無料、小牧野遺跡への入場料も無料です。

 

 

こちらが、小牧野遺跡。

 

写真が少なくて申し訳ないのですが、けっこう広い遺跡でした。

 

訪れる人はあまりいないのか、係りの方と、私達だけしかいませんでした。

 

 

 

 

小牧野遺跡は8番、前回取り上げた亀ヶ岡遺跡は13番、有名な三内丸山遺跡は7番の位置にあります。

歴史の古い順番から並べると、三内丸山遺跡小牧野遺跡亀ヶ岡遺跡です。

私のブログでは、新しいほうから古い方へさかのぼる順番での紹介です。

 

 

「北海道・東北の縄文遺跡群」は18遺跡で構成されており、世界文化遺産登録を目指しているそうです。
北海道・東北の縄文遺跡群 公式HPはこちら

(2021年5月)北海道と東北の縄文遺跡群が、2021年7月に世界遺産登録されました! おめでとうございます!

 

 

こちら、小牧野遺跡のパンフレットから借りた写真。

小牧野遺跡を上空から撮ったものです。

下から見たら「なんか石が並んでいるなー」といった感じですが、上から見ると直径2.5mの中央帯、直径29mの内帯、直径35.5mの外帯からなる三重の輪になっているようです。

ウィキペディアには、「外側に一部四重となる弧状列石や、直線状列石、直径4mの環状列石などがあり、直径は55mにもおよぶ」と書いてありました。

 

 

・・・はて、そんなにたくさん石あったかな?

 

 

日本最大の環状列石(ストーンサークル)といえば、秋田県の大湯環状列石内にある直径46メートルの「万座遺跡」。

→→大湯環状列石の記事はこちら・・・発見されている中では最大のストーンサークル。

 

環状列石は、縄文時代の葬送や祭祀にかかわりがあったようで、日時計のような役割を果たしていたと見られる遺構もあるようです。

小牧野遺跡も同じような役割だったのかもしれませんね。

 

 

私が撮ってきた写真は、一番内側の小さい円(直径2.5m)です。

 

 

パンフレットの写真。

楕円形の石を縦に置き、その両側に平らな石を数段重ね、石垣を築くように並べられており、この特徴的な配列は「小牧野式配列」と呼ばれています。

 

 

史跡内のマップ。こちらも小牧野遺跡パンフレットから拝借。

竪穴住居跡や、貯蔵穴群、捨て場跡、展望台、土杭墓などがあるようですが、私達はそれらを見ずに、息子とひたすらどんぐり拾いをしていました。

 

小牧野遺跡は、どんぐりと栗がよくとれるところで、地面はイガだらけでした。

 

地元の方には、「遺跡があるところ」というよりは、「栗拾いができるところ」なのではないでしょうか。

 

栗はとりつくされて一つもなかったので、どんぐりをいくつか拾って、家でどんぐりクッキーを焼いて食べました。

どんぐりの量が少なかったので、8割が小麦粉のクッキーでしたが、香ばしくて美味しかったです。

 

 

縄文人は、栗とクルミをよく食べていたようで、これらが食料の大半を占めていたそうです。(←国立歴史民族博物館が編集した「縄文文化の扉を開く」という本に書いていた)

 

小牧野遺跡について知りたい方は、「縄文の学び舎・小牧野館」にも寄ると良いです。平成24年に廃校になった野沢小学校を改修し、遺跡の出土品の展示や情報発信を行っています。

縄文の学び舎・小牧野館についてはこちらでご覧ください・・・小牧野遺跡からは、1.5kmしか離れていませんし、入館無料。

 

 

この遺跡からは、祭祀的要素の強い400点をこえる三角形岩版、北海道の続縄文文化の影響を受けた土器も多数出土しているそうです。

小牧野遺跡についてはこちらでご覧ください(公式HP。写真が多いです)

 

 

三角形岩版は、秋田県の大湯環状列石からも出ました。

→→大湯ストーンサークル館の記事はこちら・・・大湯ストーンサークルの資料館です。

 

 

小牧野遺跡は途中の道が未舗装ですが、「どんぐりの家」には綺麗なトイレがありますし、係りの方もいます。
開放的で明るいので、見学しやすいです。

 

 

(また後で紹介しますが、大石神ピラミッドはちょっとこわかった!)

→→大石神ピラミッドの記事はこちら・・・5万年前のピラミッド?

 

 

次は、最大級の縄文遺跡「三内丸山遺跡(さんないまるやまいせき)」を紹介します。

 

次の記事はこちら

前回、青森県青森市の小牧野遺跡(こまきのいせき)を取り上げましたので、今日はそれよりも古い時代の遺跡「三内丸山(さんないまるやま)遺跡」を紹介したいと思います。 三内丸山遺跡は、2021年7月に世界遺産登録されました! 旅行記 […]

 

(この旅行記は2015年です)

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青森県内の縄文遺跡について書いています。
→→巨大な遮光器土偶の駅舎・木造(きづくり)駅の記事はこちら・・・遮光器土偶と、亀ヶ岡遺跡についてちょっと書いています。

→→大石神ピラミッド。青森に五万年前のピラミッド!? ピラミッドはお墓ではないらしい

 

秋田県の縄文遺跡の記事は、こちらです。

→→大湯ストーンサークル館 。 ぜひボランティアガイドさんに解説をお願いしましょう!

→→大湯環状列石の記事はこちら・・・熊の目撃があったため、外から眺めただけ。

→→黒又山(クロマンタ)。「日本でもっとも美しいピラミッド」と言われる謎の山。龍蛇信仰

交通アクセス

公式HP 交通アクセスをご覧ください。

三内丸山遺跡に比べて、アクセスが不便で、道路の状態も良くないです。
駐車場は無料です。

料金について

無料。

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